主幹事証券会社の選び方

06証券会社の選び方.001

今回は、主幹事証券会社の選び方について解説していきます。

06証券会社の選び方.002

まず、主幹事証券会社とはなんぞやですが、上場を目指す場合に必ず選ぶ必要があります。
役割は大きく2つ。
上場まで会社と一緒に走ってくれることと、上場時に株式を売買するための仕組みを作ってくれること、です。

続いて、証券会社の種類についてです。
大きく分けるとこの2カテゴリーです。
大手証券会社と呼ばれる5社、そしてネット系の証券会社3社です。厳密には中堅の証券会社を選んでも上場を成し遂げた会社も存在しますが、余りおすすめはしません。中堅は割と審査が緩くて楽だったりするのですが、結果的に東証の審査の時に厳しく突っ込まれてしまって苦しい思いをしちゃいます。なので、こちらの中から選ぶことをおすすすめします。

ちなみに、上場審査においては、東証の審査の前段階で証券会社が行います。東証は証券会社のお墨付きをもらった会社しか審査をしません。ですので、まずは証券審査をクリアすることが上場への最初のハードルです。
選ぶ時期は、そんなに長くなくてもいいのですが、色々と助けてくれるので、上場予定時期の2年くらい前に決めておくといいと思います。

06証券会社の選び方.003

主幹事証券会社は、上場時の会社の株式の売却の際に、他の証券会社をまとめてくれるという役割もあります。

証券会社の審査のポイントとしては、
ビジネスモデル、業績、予算系、内部管理体制、内部統制が効いているか、コンプライアンス、ガバナンス、経営者の資質、独立役員と呼ばれる事業に関与していない役員の独立性、あと、反社会的勢力との繋がりがないか、などがあります。

続いて、選び方ですが、
まずは報酬水準がどうかです。通常、コンサル料で年500から1000くらいかかります。また成功報酬もかかります。この辺を最初に確認して選ぶ方がいいです。

06証券会社の選び方.004

選定のポイントですが、まず大手の店舗型にするか、ネット証券にするかを決めます。大手の安心力とネットの機動性のどちらを優先するかになります。

2の上場実績も見ておいた方がいいです。数もありますが、自社と同業の会社の上場に関わっていた証券を選ぶと、事業について前提知識があるので、説明が楽になります。

3,次販売力。どれだけの顧客を抱えているかです。一般投資家と機関投資家の両方調べておくといいと思います。

4監査法人との繋がりです。通常は証券会社と監査法人は何度も上場の際にタッグを組むので、どのくらいのコネクションがあって信頼関係を構築しているかを調査するといいと思います。

5報酬については、上で説明したとおりです。コストパフォーマンスが重要になります。

6支援体制。具体的に何をどこまでやってくれるのかは、最初に明確にしておいた方がいいと思います。必要な資料を集めてくれたり、企業価値を上げるため方策を考えてくれたり、そのスピード感などをヒアリングしておくといいです。

最後は担当者です。窓口の担当者がどれだけ優秀か、どれだけ会社のことを考えてくれるか、フットワークの軽さ、相性などなど、正直、担当者のレベルが高いほど上場の確率はあがります。日々経理チームや経営企画チームと相対するので、ここの出来不出来で会社側の労力が大きく変わってきます。

06証券会社の選び方.005

おすすめの選び方は、まず、ネットワークを探して、コンタクトを取るところから。実際に上場した会社とか監査法人とかに聞いてみて、紹介してもらいます。

次に、支援体制とか販売力とかのスペックがどうなのかを比較します。

定石としては、大手2社、ネット1社にまずは絞ります。

そこから半年付き合ってみて、どれをメインにするかを決めるのがいいと思います。

決まったらコンサル契約を締結します。

その他として、主幹事以外にも証券会社との繋がりが必要です。副幹事と呼ばれる、主幹事の審査を補強する役割や、上場時に株式を売却する際の手伝いをしてくれます。なので、主幹事に選ばなかった証券会社とも良好はコミュニケーションを継続しておく必要があります。ここは中堅でも構いません。


以上が主幹事証券会社の選び方でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?