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「ピアサポ交流会2023@成城大学」参加報告

 2023年9月9日に成城大学で開催された「ピアサポ交流会」に東京大学ピアサポートルームから3名のピアサポーターが参加しました。これまで交流したことのない大学とも直接お話しすることができ、新たな活動へのヒントを多く得られたように感じます。本記事では、各大学からの活動報告と懇親会の様子についてご紹介します。

開催概要
日時:2023年9月9日(土)13:00〜16:30
場所:成城大学9号館ラーニングスタジオ
参加校:7校
宇都宮大学、東京経済大学、東京工業大学、帝京大学、明治学院大学、成城大学、東京大学
開催目的:他大学の活動を知る。他大学のサポーターと交流を深める
主なプログラム:開会挨拶、各大学の活動報告、懇親会、まとめ、閉会挨拶

各大学の活動報告
 活動報告7分、質疑応答3分でした。ここでは「東京大学の発表概要」「他大学の発表概要」「他大学の発表を聞いた筆者らの所感」をまとめたいと思います。

1.東京大学の発表概要
 まず東京大学ピアサポートルームの概要を紹介しました。
・2015年4月に設立。東京大学相談支援研究開発センターの1部門
・スタッフ:室長 (兼任)・副室長 (兼任)・特任助教4名・事務補佐員1名(2023年4月現在)
・在学中のピアサポーター数:約160名 (2023年3月現在)
・年4回ある研修を受けて、大学公認のピアサポーターに認定される
・ピアサポーターは学部生から大学院生まで様々な学部・研究科に所属
・東大生を対象に多様な支援活動を3つのキャンパスで展開
・チーム単位で活動。自身の興味に応じて自由にチームに所属
・有償ボランティア

 次に東京大学ピアサポートルームの理念についてお話しました。東京大学ピアサポートルームではValueと6つのGoalを定めています。

Value:東大生が満ち足りた学生生活を送ることを大切にする。
Goal:心身の健康、居場所づくり、人とのつながり、役に立つ情報の交換、  
   自己理解の深化、多様なものの見方の獲得

 最後にチームによる活動と東京大学ピアサポートルーム全体での活動を紹介しました。東京大学ピアサポートルームには以下の複数のチームがあります。

・イベント系:よゼミ、上映会、本、自己表現ワークショップ、駒場、柏、
       キャリア、健康、自習室、ラウンジ
・情報発信系:マガジン、ストレスチェック、相談機関ガイド
・情報収集系:東大生支援ニーズ調査
・期間限定的:アウトリーチ授業、ぴあのわ
・全体運営的:広報、技術、執行部

 以上の中から抜粋して活動を紹介いたしました。残念ながら全てを伝えることは叶いませんでしたが、東京大学が多様な活動を行っていることを知ってもらえたのではないかと思います。東京大学ピアサポートルーム全体の活動は以下の通りです。

・月例会 (月1回開催)
・思いつきを共有する会 (発表希望者がいれば月1回程度開催)
・振り返り&スタートアップの会 (通称:フリスタ、半期に1回)
・年間活動報告書作成
・ピアサポーター対象の交流会&研修会

 東京大学ピアサポートルームはチーム単位で活動していますが、複数のチームに所属できたり、ルーム全体での活動が充実していたりといった活動体制の工夫を伝えられたのではないかと思います。なお、さらに詳しく知りたい方はHPの「活動の紹介」ないし「支え合いのキャンパスをめざして」をご覧ください。

2.他大学の発表概要
・学習に関連するサポートを行う大学では、履修相談会やレポート作成講座などに取り組んでいました。
・新入生を対象にした相談会を開催する大学がありました。
・学内の掲示板やSNS等で、学生からの質問に対する返答を通してサポートに取り組む大学がありました。
・大学によっては、本の無料配布や傘の貸し出し等、実際的なサポートを行っていました。

3.他大学の発表を聞いた筆者らの所感
※大学によって組織や活動の名称が違いますが、都合上、以下ではピアサポートルームに統一いたします。
 ピアサポーター認定の過程や活動の仕方は大学によって異なり、勉強になるところがありました。例えば、サポーター資格の更新が1年ごとにある大学があり、興味深く拝聴しました。また、活動内容によって部署を設けている大学や、部署横断的な体制を取っている大学もあり、それぞれの特色が表れていたように思います。学習支援を軸としたピアサポート活動が複数の大学で行われており、発見に参考になりました。
ピアサポーターが様々な学部学科に所属している点は多くの大学に共通していて、筆者はピアサポートルームの特長に感じました。
また、東京大学含め、複数のキャンパスで活動している大学や、別キャンパスに拠点を増やそうとしている大学があり、その姿勢は素敵だと思いました。
 他方で、抱えている課題は多くの大学で共通していると感じました。筆者らが感じた活動の課題は以下の点です。

・ピアサポート組織の認知度の向上、そのための広報活動
・ピアサポーターのモチベーションの維持

 この2点は他大学との交流がある度に、東京大学含め多くの大学で挙げられる点で、毎回実感させられます。すぐに解決できるものではありませんが、今後も他大学との交流を通じてノウハウや知見の共有を進めて改善に繋げられれば、と思います。
 全ての大学の発表において、3分では足りないほど活発に質疑の手が挙がっており、参加サポーターの熱意を感じました。大変充実した時間になりました。

懇親会
 懇親会では豪華なオードブルをご用意いただきました。食事を楽しみながら、他大学のピアサポーターとざっくばらんにお話しすることができました。活動報告の時間にできなかった質問をし合ったり、ピアサポート活動に関係のない雑談をしたりして、他大学の学生と交流を深めました。初対面のサポーター同士も積極的に交流しているのが印象的でした。今後もこのような交流を継続的にできればと思います。

最後に
 交流会の企画・運営をしてくださった成城大学の皆様、また交流いただいた参加校のピアサポーターとスタッフの皆様にこの場を借りて改めて心より感謝申し上げます。この記事を通して各大学のピアサポート活動について、少しでも知っていただき、興味を持っていただけたら嬉しいです。今回の交流会の収穫を東大ピアサポートルーム全体に還元し、今後もより良い活動を目指して邁進していきたいと思います。
 ここまで読んでいただきありがとうございました。今後のnote記事やイベントもよろしくお願いします! 

東京大学ピアサポートルーム
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