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tacica TOUR 2022「三大博物館 ~動物達の遊戯~」 at 名古屋 Electric Lady Land 感想


 はじめに

 ワンマンツアーとしてはsingularityツアーの8月以来、2ヶ月ぶり。東名阪を周る恒例となっている三大博物館としては1年ぶりの開催。今回は動物タイトルの曲縛りとなっている。その為、開催前からセットリストの想像、妄想がファンの間で過熱していた。
 ちなみに遊戯はゆげと読み、意味は心に任せて自由自在に振る舞うこと、楽しむことなどの意味である。

感想①

 tacicaの初期曲には動物名が多く見受けられるのが特徴である。(あくまでも個人的にではあるが、Human Orchestra〜jacaranda辺りまでを初期曲としている)
以前も記事にしたが、とにかくtacicaというバンドにおいては動物タイトルの曲が多い。動物曲といったらtacicaでしょ、と思えるほど特徴的なものである。それらでライブがつくられるということで開催前からテンションが高まっていた。

 今か、今かと待つ中で流れ出したのは動物たちの鳴き声のSE。タイトルに相応しい音が溢れだし、動物園かのように錯覚する。
その中でメンバー3人がステージ上に姿を表し、ANIMAL 動物から始まる。 
これに関しては予想をしていたので、やっぱりなという気持ちとtacicaのこと理解できたという気持ちでテンションが高まる。轟音が鳴り響き、GOATへと移る。歌詞は中々ヘビーな感じなのだけれどカッコいいな、という感想がまず出てくる。

「ありがとう。tacicaです。」

いつものように自己紹介をサラッと終えて、演奏に移っていく。 
0になる瞬間と歌い出し、殴られたかのような衝撃を受けた。もちろん動物曲であるから想定はしてきたが、驚きの方が大きかった。
アルバムにおいてはヌーの休日からゼンマイまでは間がなく2つで1つの曲であるかのようになっている。その為、次の曲の繋ぎが非常に気になりながら聴き入っていた。そして、始まる心地の良いイントロのアリゲーター。ライブでは割と定番となっている、1番の"届くか分からないから"の後の「さぁ」の部分があって満足。
中畑さんのドラムが先行して、手拍子も起こる中、コオロギが始まる。心地よいリズムは身体が勝手に動く。

 いつも以上に猪狩さんのmcの間が長め。
「何本もやってきてるけど、やっぱり初日は緊張する。」
「今日はゆっくりしっかり感謝を伝えるmcにしていく」
とのお言葉が。

 mc後にはすぐにBROWNが始まる。この緩急のつく感じ、tacicaらしい。BROWNはたぬきちモチーフの曲ということはもちろん知っていたので、予想はしていたがまさか組み込まれているとは。
ラストの中畑さんのドラムも必聴。そして、またまたドラムが光るジャッカロープ。TL1ver.。以前聴いた時よりも猪狩さんの高音が滑らかに出ていた気がした。
曲終わりの拍手が鳴り始めた中、ヒカリトカゲが始まる。こちらは公式がリハーサル映像を上げていたので事前に予告されていた。がしかし、分かっていたにも関わらず格好いい。照明も相まって会場が盛り上がる。

感想② グッズ紹介

ここでグッズ紹介へ。
いつものようにパネルを持って小西さんが紹介していく。
「もう11月なので、ロンTとパーカーを持ってきました。ロンTは2色用意してきました。あまり使ったことのない色使ってます。パーカーはサイズ小さめです。Sが想像以上にSなのでちゃんと見てから買った方がいいです」
巾着は実物を持って来ていてスタンドにかけてあった。
「巾着袋なんですけど持ち手もあるので、お弁当とか入れてもらってもいいと思います。意外と、素材とかもいいので、現実見てください。あっ……実物です」
ここで会場がどっと湧いた。
「アロマキャンドルは白檀っていう香りです。英名だと……何とかウッドです。詳しくは後で猪狩が説明してくれます」(※サンダルウッド)
などなど、いつも以上に小西語録が飛び出した。

これらを受けて猪狩さんは
「こんなものを皆に見せて申し訳ない気持ちでいっぱい。皆、大丈夫?今日寝る前に思い出さない?何で小西に現実見てくださいって言われたんだろうって」
小西「何様だよって感じだよね」
猪狩「あとさ、想像以上とか、意外と、とかそういう言葉多かった」

猪狩「今日のグッズ紹介は中々ヤバかったな〜。演奏出来るかな〜」
中畑「2部制にする?」
猪狩「ちょっとヤバかったなー」
だいぶタジタジになっている猪狩さんでした。笑

感想③


グッズ紹介が尾を引くなか、やるぞ、と猪狩さんが声を上げてから始められたのはHUMMINGBIRD 蜂鳥。歌声とベースが際立つ。"キミらしい命"の歌い方最高でした。
強烈なイントロで分かる人間1/2。鹿の仔内でも論争の起こっていた人間は動物に入るのか問題。どうやら入るということで落ち着いたらしい。ラスサビ前の間奏はドラムがブラッシュアップされたライブver.といった感じ。ほんの一呼吸おいてからはバクが。ここでparallel park2連続。singularityツアーでもそうだったが、中畑さん、小西さんのコーラスがいい味をだしている。
最後の一節、猪狩さんにのみスポットライトが当たり、終わったと同時に、ありがとうで締める。
この緩急の付け方が(ry。

猪狩「前に名古屋に来た時に自動販売機でだしが売ってて、未だに東京でも探してます。ありがとう」
中畑「誰に対してのありがとうなの?」
猪狩「出逢いに、です」

そんなmc明けからは先程までの激しい曲達から打って変わって、蜜蜂の毛布、サカナヒコウ、私服の罪人というしっとりした曲が続いた。
そして、最後に一曲やります、と言ってからdear,deerで終了。この曲が発表されてから、もうおよそ1年ということに衝撃を受ける。

感想④

大きな手拍子に応えて、アンコールが始まる。
猪狩「鹿の仔っていう有料会員サイトがあるんだけど。高額でやってるんだけど笑。そこでラジオとか色々取り留めのないことをやってるんだけど。この間の回で、メリーロックに5年振りに参加するって話をした直後に小西から何年振りだっけって言われてさ。お互い話を聞いてない」
小西「この間はなぞなぞの事が印象残りすぎて」
中畑「お金取ってるのに〜」
猪狩「それ、ヤバいっすね。メンタル抉られます」

鹿の仔会員じゃない人はポカンとするような内容ばかりで笑ってしまった。
宣伝するわけではないですが、鹿の仔とっても良いですよ。

猪狩「小西もさっき使ってたけど、意外、って言葉が俺も口癖だったときがあって、滑舌のせいなのか、猪狩って聞こえてたみたいで。話の途中で自分の苗字を言ってるみたいな人になってた」

そんなとぼけたmcからのアンコール一曲目。
オオカミと月と深い霧。
このライブが開催されると決まった時からやるだろうな、やってくれ、と思っていたのだが、いざ演奏されると放心状態になってしまった。昨年のリクエストライブでは演奏してほしい曲ぶっちぎりの1位で披露されていた曲であったが、そこには参戦出来なかったので今回がライブで初聴であった。何度も何度も聴いた音とほとんど遜色のない音がステージに響く。これがほとんどデビューに時の曲とは驚きである。
放心状態が続いたが、猪狩さんがもう1曲だけやりますと宣言してからの人鳥哀歌。この3人で演奏する人鳥哀歌ももう見慣れた。ステージ上で暴れるように演奏してそのまま締めた。

セットリスト

  1. ANIMAL 動物

  2. GOAT

  3. ヌーの休日

  4. アリゲーター

  5. コオロギ

  6. BROWN

  7. ジャッカロープ

  8. ヒカリトカゲ

  9. HUMMINGBIRD 蜂鳥

  10. 人間1/2

  11. バク

  12. 蜜蜂の毛布

  13. サカナヒコウ

  14. 私服の罪人

  15. dear, deer

  16. en.オオカミと月と深い霧

  17. en.人鳥哀歌

 終わってみれば19時30分。およそ2時間にわたるライブ。それも動物だけに縛ってできるのはきっとtacicaしかいないだろう。

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