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Twitterでの感想の書き方について考える

はじめに

最近、Twitterで同人小説の感想の書き方についてのツイートがバズっていた。こんな風に感想をいただけたらとても嬉しいだろうなと感じる大変ためになる内容だった。そのツイートとツイートに対する反応を拝見して思ったのは、一般に感想を書くのが苦手な人が多いのだということだった。私自身は感想を書くのが大好きでリツイートした際には必ず感想を添え、もし作者さんが感想を求めていたら送るようにしているのだが、自分の文章に自信が持てず送るのを尻込みしているうちにタイミングを逃してしまう方もかなりいるのではないかと思う。今回は自分なりの感想の書き方を整理するためこの文章を書いているが、もし読んでくださった方にとって少しでも役立つことがあれば嬉しい。

感想に関するちょっとしたアドバイス

・なぜ感想を書くのだろう

私が感想を書く一番の理由は作者さんがたくさんの時間をかけて作り上げた作品を私は一瞬で消費してしまうから、素敵な作品を生み出してくださったせめてものお礼として言葉を残すためだ。私の紡ぐ感想は自分の感じたことを書き留めておきたいという自己満足の産物でもあるが、それで作者さんが喜んでくださるのならばこんなにも嬉しいことはないと思う。

・前提として「好き」の一言で飛び上がるほど嬉しい

これをまず頭に入れていていただきたいなと思う。私も文字書きの端くれとしてちょっとした文章を書くことがあるのだが、その時にリツイート先で一言でも添えてくださっているともうその日は一日中ハッピーな気持ちになる。いいねもリツイートも、もっと言うならば目にとめてくださるだけで嬉しいが、感想をいただけるのは格別の喜びなのだ。気取った難しい言葉を使ったり、気の利いた言い回しをしたりする必要はない。ストレートにあなたが感じたことを書いてくださればもうそれでいいのだ。個人的には語彙や言い回しが素敵な感想には感心するし、丁寧に言葉を紡いでくださったことがとても嬉しく感じるが、だからといってストレートに気持ちが伝わってくる感想と受け取る嬉しさに差はない。でもせっかく感想を書くなら自分でも納得のいくクオリティに仕上げたいという気持ちもよくわかる。下記の文章では個人的に気を付けていることやちょっとしたコツについて書いていけたらなと思う。

・類語辞典を使ってみよう

感想を書いてみたけれど、なんだか同じような言い回しや同じ言葉を使ってしまっていて魅力的な感想に見えない……。そんなときに役立つのが類語辞典だ。自分が多く使ってしまっている言葉の類語を検索し、使ってみるだけで途端に語彙が豊富な人の文章のように感じる。個人的におすすめなのは「素敵」という言葉の類語を検索してみることだ。かなり汎用性が高いと思う。

・文章を一日寝かしてみよう

作者さんが今すぐ感想を欲している場合や興奮冷めやらぬうちに文章を送ってしまいたい場合は別だが、文章を一日寝かしてみるとその時は気が付かなかった誤字や重複している言い回しなどを発見することが多い。その文章からいったん離れてみると案外納得のいく言葉が浮かぶこともある。特に文法の面で役立つ方法かなと思う。

・とりあえず数をこなしていこう

ある程度の長さの感想を送るとなるとマシュマロなどの匿名ツールや作者さんが設置してくださっている場合は感想フォームなどに送ることになると思うのだが、いきなり長い文章を書くとなると難しいものがあると思う。まずは練習を積んでみたい、そんな方に勧めたいのがリツイート先に感想を添えるということだ。好きなイラストや小説をリツイートしてその直後に感想を添える。140字の中で自分の気持ちを伝えてみる。この方法の良いところは感想をもらうのが苦手な方にあなたの感想が目に入ることがないし、感想が欲しい方にはしっかり声が届くところだ。この時に大切なのは心動かされたポイントとしっかり向き合って言葉にすること。なんとなく書いていたらいつまでも納得のいく文章は書けないと思う。使う語彙や文章のくせは書いているうちに見えてくるし、修正も十分にきく。まずは自分の言葉と気持ちにしっかり向き合ってみよう。

・細部までじっくりと作品を味わおう

多くの作者さんには作品を作る際のこだわりがあると思う。そのこだわりは作品を一瞥するだけでは気が付かないことがほとんどだ。イラストであれば細部までじっくりと眺める。文章であれば何度か読み返してみる。そうすると思いもよらない発見があるかもしれない。
私がいただいた感想の中で嬉しかったのは使っているフォントの意味を読み取っていただいた時だ。山という舞台と主人公の晴れやかな気持ちを表現したくてはれのそら明朝を使用したのだが、まさかそこに気が付いていただけるとは思わず仰天したのを覚えている。
「作者さんの意図したことと違うことを送ってしまったら気分を害されるのではないか……」と思われるかもしれないが、少なくとも私は作品を世に送り出した時点でその作品は私だけのものではなくなると思っているので好きなように解釈していただきたいし、作者側としても新たな発見があって面白いと感じるので気軽に感想を送ってほしい。

・自分が理解できる、自分がもらって嬉しい言葉で書こう

読み返したときに語彙や言い回しに満足する文章が書けたとしても、言いたいことや感じたことが伝わらなければせっかく勇気を出して送った感想の持つ魅力が半減してしまうかもしれない。前にも述べたが気の利いた言い回しをする必要はない。自分の感じた素敵、好き、美しい、そういった感情が伝わればそれでいい。一つの基準として自分が理解できる自分がもらって嬉しい言葉で書くということが挙げられると思う。感想は自己満足の産物ではあるが、向こう側にそんな自己満足の産物をわざわざ読んでくださる誰かがいることを念頭に言葉を紡ごう。

・私なりのちょっとした感想テンプレート

①○○さんこんにちは!などの挨拶
②相手が求めているであろうことについて書く(スランプに陥っているときは自分なりに考えた作者さんの作品の強みや好きなところを、お仕事でお疲れの時はお疲れ様ですなどの言葉を)
③その人やその人の作品の好きなところ列挙する(お人柄についてなど。イラストであれば塗りや線の素敵さ、構図などの発想の豊かさ、絵柄が好きということなど。文章であれば文章を引用してどこが好きかについて語ったり、ここの言い回しや言葉のあてはめ方をすることができる感性の豊かさについて書いたりする)
④これからも作者さんの作品を楽しみにしていることや応援していることなどの気持ちを込めて締めの言葉を書く

さいごに

ここまで文章を読んでくださってありがとうございました。少しでも新たな発見や役に立つポイントがあったなら嬉しいです。作者にとってあなたが感想を書きたいと思えるような作品を生み出せたことが一番の喜びだと思いますので、是非その思いを伝えてあげてください。

ここまで足をお運びいただきありがとうございます!もし記事を気に入ってくださったら貴方様の無理のない範囲でサポートしてくださると嬉しいです。