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子どもに 質の世界を

幼児さん生徒が、雨が降ると窓際に立って

あめあめ ふるなよ 
やまのとりが なくぞよ
なんというて なくのか
きいてみよ きいてみよ

と歌うのだ、という。

雨、

鳥のふわふわとした毛と小さなからだ

なきごえ

みみをすませる
こどものしぐさ

私は、こどもとわらべうたをうたうときには
太鼓で気分を鼓舞したりはしない。
とくべつ表情をつけすぎたりしない。
それでもこどもたちは、うたう。窓際に、とりにむかって。

このかすかだけれども
直接自然と会話できるような。

うたが
自分の感覚を…
聴覚だけでなく、触覚も、運動感覚も、味覚もそのほかもろもろの感覚を通って
直接自然へ自分を連れ出してくれる船になるこように

大事に、でもおおごとではなく
さりげに、

こどもがそれを
うけとれるように。


***

もしもこどもの身体が、社会としか結ばれていないとしたら、
社会、という人間の世界にしか向き合えないとしたら、結構それは
ふっと気が付いた時、しんどいと思う。
社会のむこうにはひろい世界がある。
いろんな質の世界や抽象の世界や、社会とはちがう空間や時間がある。
そこに感覚を向ける方法がわかっていれば、世界はいつも身近にある。

もちろん社会を否定するのではなくて、
その営みも生き生きと生きつつ。

ふっと、空を見て、鳥の気持ちにもなれたら、
世界は質の世界で自分にはいりこんでくる。

思い、というのはそうやって育つ。


ホームページにわらべうたをいくつか載せています。




愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!