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音楽室〜情報共有ツール構築まで

(この文章・東京講座の受講者さんに、メールで送ろうとしたのですが、あまりに長たらしく、なかなか本文に行き着かないので、カットしましたが、捨てきれず、ここにもってきました。)


愛媛にこもって考えたこと

皆様ご無沙汰しております・・・(中略)

・・・・・・こちらでは、
このコロナ禍の生徒たちとの交流をとおして、
音楽を続けることの意味をとらえなおすこととなりました。

そして、
いわゆる 音楽教室ではなく、音楽をともに学ぶ場所として「音楽室」へ、と、
名称だけでなく、概念も変えていく、という試みを始めました。

音楽室への移行はこんなときやからこそ、
何か未来にむかって新しいことを提供したい、と思いたってのことです。
反発もあるだろうと思っていたのですが、
保護者の皆さんも快く受け入れてくださったのはおどろきでした。
奇をてらった、ということもなくむしろ自然な成り行きのようでした。

それは、どうしてだったか。
私なりに、こう分析しています。

ひとつ、わかっていたのは、
みんな不安だ、ということでした。

不安というのは、厄介なものです。
そこから逃れようとして、
見るものを狭め、必要以上に像を歪めてしまいます。

安心を得ようとして今まで確実だったはずものを掴み、
すでに機能していないその掴んだものを離すこともできず、
掴んだものに逆に掴まれて、感覚そのものを脅かして人を固めていく、

今、うっかりすると、世界全体がそういう方向になっていきそうな雰囲気です。

基本、ひねくれものであまのじゃくな私は、
今だからこそ、むしろ、いらないものは自分から手放していこう、と逆を向いてみました。

それで、この際だから
教える・教えてもらうという人と人の壁を作って感覚を鈍らせてきた
人と人としてであう前に掛かってしまう鍵をとってしまおう、と考えたのです。
実はずっとこれ、やってみたかったことでした。
保護者さんの賛同を得たのは、そこになにか新しい息吹を感じていただいたのかもしれません。

そうして、やってみてから動き始めたものがいろいろあります。
何よりも、私自身の変化。
教えなければ、伝えなければ、手助けしなければ、
という思いが実は相手の能動の邪魔をしていたことへの気付きがありました。

そうして、ここ「音楽室」は社会とつながりながら 社会通念からはすこし浮いた場所として、
感覚を取り戻す場所、として機能し始めています。
音楽は遊び、気晴らし。
真面目になりずぎない、というか。
それでいて、自分のまだ内化していない、学ぶべきものは豊かにある。
余白の中に時間や空間が見えてきてはじめて、その豊かさ(情報)に触れて見ようとできる。
そういうことを伝えられるようになってきていると思います。

関係性を取り払う、ということは、余白をうむことであり、
互いの甘えを手放して、理解し合っていくことでもあると思っています。
そういう場所で音楽というものを育てていってみたい、
参加者自身が自分を知り、自分を慰め、そして高めていく場所に育つ音楽はどんなものかみてみたい、
私の夢の実現に向けて一歩踏み出した感があります。

そして、同時にこうしたフィールドをどれだけ人が無意識下で求めていたか
それを、「音楽室」にくる生徒たち・保護者さんたちの笑顔から強く感じてもいます。

改めてutena drawing の意味

音楽は人の営みの個人的な深い場所に降りていくものであり、
それでいて、人を普遍的な高みにいざなうこともあります。

それは根っこまで行けば同じことで、矛盾するものではありません。

そして、遊ぶ、と学ぶ、もまた
矛盾するものや相反するものじゃない。

そこを、ずっと考えてきた1年だったように思います。

そのなかで、
余白を生み出すツールとして欠かせないものだったのが
utena drawing です。

もう一度、自分で書いたテキストを読み直し、足りなかったものを足し、いらないものを手放し、
生徒たちともどんどん使いながら感をとりもどしてきました。


やっぱり、これ、面白いし、ちゃんと伝わる。

ありがたいことに、これまで東京でワークショップをして
発展プログラムとして構築していたものが積み上がっていました。

それで、
これをベースに オンラインを中心としたワークショップの構築に乗り出しました。

ただ、上に書いたようなプロセスを経たワークショップですから、
今までと少し変わってきているところもあると思います。

それは一言でいうと、 今まで以上に、私が「教える」のではなく、
それぞれが自分の問いかけに従って学ぶ、ということだと思います。

そうすることで変わってくる、感覚や身体、思考方法、
というか、その変わっていくプロセスを捉えていくことが
その人の本当の財産になっていくと思うのです。

そのための仕掛けを作っていくのが私の仕事としていこう、と。

utena drawing を最大限に生かしてそれぞれが自分の音楽と向き合う、
よい場所作りが必要だと思いました。


ここからお知らせとご案内です!

utena drawing の再出発

さて、そうした私自身の変化と世の中のホームステイ時代の到来の流れの中
オンラインでも学べるシステムの構築を模索してきました。

その一つとして、
4月からすでに、noteのサークルを始めていて、すでに発展Pの方も何人か参加頂いています。

サークル名は
描いて育てる音楽「音楽プロセス体験」の会です。
今あるのは、
「楽しくコース」月額制で600円です。


今まで動画としてあげてこなかったものも
ここでは、どんどんとあげていっています。

言葉よりよく伝わると、喜んでいただいていますし、
的もあたってきてると感じています。

そして、この楽しくコースに特典がつくような形で

「深めるコース」

研究コースである「秋津亭」

を新たに設置する予定となっています。

この2つのコースのどちらかへの入会によって、
stockという情報共有システムへ入ることができるようにしました。


情報共有ツールは何種類も実際に入って確かめ
嬉しいことに、とても良いものに巡り合うことができました。
なにより、 簡単でわかりやすい!
操作がサクサク動くし、スマホアプリもあるし、
画像も動画も上げることができて、保管でき、いつでも開けてみることができます。
使い方次第、とも言えそうですが、
ここを大学や学習センターの建物のようなイメージで構築しています。

私自身もここを研究所として、使っていこうと思っています。
stockというツールで
名前を「音楽プロセス体験会」としました。


こんな感じで6月には、スタートを切る予定です。

愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!