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6月の音楽室

新しい曲とどんなふうに出会う?


音楽室では、秋のコンサートに向けて、それぞれ大きな曲に取り組み始めています。
まだ耳に馴染んでいない曲を譜読みするのは大変。
音楽的要素のない譜読みになって
「これはレで、えっと、次はラで、
あれ、ひだりわすれた・・・」
って感じの作業になってしまいがち。

だからと言って、耳コピさせたり、
隣の大人の指示待ち楽譜無視で弾き覚えさせたりもしません。
楽譜を自力で読む力を育てることは、とても大事なことなので
まる覚えさせることには反対。

どうやってこの曲と仲良くなるか、そのプロセスがとても大事で
できれば良い、早く弾けるようになれれば良い、というものじゃない
と私は考えています。

一曲から学ぶこと

自分にとっての特別な一曲。
それを細やかに、ダイナミックに解像度を上げて、
一つ一つ体験に還元して、
知る。
そのスペシャルな曲と、
自分の音楽体験と。
その一曲が弾けるようになるために、
今苦手なヘ音記号にも向き合える、ということも起こるし、
この曲の左手が弾けるようになるために
間に、たくさんの譜読みを入れ込んでいったりします。
そして、この曲自体は自分で読めるまで待ってあげる。
直線的に「できる」ことを求めてはいないんです。
うちの音楽室にとってコンサートの曲というのはそういうもの。
これは昔読んだ
「奇跡の授業」のエチ先生から学んだこと。

utena drawingのあと、わかったかも、とピアノに向かう背中


utena drawingの出番

まだ、馴染まないし、とても難しくて手が届かないような気がするコンサートの曲。
初めて出会うお友達とちょっとずつ仲良くなるような感じで。

まずは枠組みを理解するためのutena drawing



utena drawingで心と体と身体をそれぞれふわりと動かしながら

譜読みへの意欲を促すことにもなるし
自力で譜読みする手助けにもなります。


楽曲の骨格を体感で掴む

この段階でおこなうutena drawingは
そうした意図のもとに、レッスンの合間ほんの数分の時間を割いてやるのですが
生徒たちはドローイングするよ
というと、
わーい!
とみんな嬉しそう。

こんな線もわたし、すき。
可愛く撮ってね、と言われた。笑


愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!