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重陽の節句

五節句のひとつ。古代中国の陰陽説で、奇数は縁起の良い陽の数字とされていました。9月9日は陽の一番大きな数字が重なるため、「重陽の節句」と呼び盛大に祝いました。

「菊の節句」という別名があります。平安時代の宮中行事で、菊見宴を開いて歌を詠んだり、菊酒を飲んで長寿を願ったり、菊の品評会も行われたそうです。菊は邪気を払うと言われています。

昨夜、関東に訪れた台風は、去って行きました。あまりに激しい暴風雨に夜中の2時に目が覚めて、それから明け方まで寝付けませんでした。朝起きれば風は吹いているものの、夜中に訪れた嵐とは違います。次第にお天気が穏やかになり、微風へと変わっていきました。

近所の川の水位は上がり、今まで見た中で一番、川の水が地上に迫っているように見えました。河津桜が何本か折れ、竹も倒れて舗道をふさいでいます。

「この先、自転車で通るのは難しいと思います」

「そうですか、ありがとうございます」

倒れた竹の合間をかいくぐるようにして、歩いてきた私は、向かいからやってくる自転車に乗ったおじいさんに声をかけました。おじいさんの通ってきた道でも、3本ほど木が折れてしまっていたのだそうです。

嵐が去り、重陽の節句を迎えた今日。菊の花に想いを馳せるのも良いかもしれません。

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