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記念写真                 ――画像しりとりはじめました(#122)

(#121) 腐ったミカンの方程式→「き」→記念写真

3年E組卒業文集
『イー日旅立ち』



吾輩わがはいはショッカーである。名前はまだ無い。
どこでこうなってしまったのかとんと見当がつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所でイーイー叫んでた事だけは記憶している。

――とかいう文学作品の剽窃は、大概にしておかないとシャレにならないので、このへんにしておく( ̄∀ ̄)。

それにしても、月日の流れというものは早いもので、青雲の志を抱いてこのショッカー・ハイスクールに入学したのがついこの間のような気がする。

入学初日の朝礼。
これから三年間という長いようで短い期間をどう過ごし、どうやって一人前のショッカーとして成長できるのか。期待と不安でただただ身震いを感じたのを覚えている。

朝から元気に、イーーーーーッ!!

ショッカー・ハイスクールに座学などはない。
そもそも必要ない。
そう思われている方は多いだろう。吾輩も、入学するまではそう思っていた。

でも違った。日本国の高等学校の座学に当たるカリキュラムがひとつだけあったのだ。それが――

ショッカー・コミュニケーションⅠ

――である。

ショッカーは、怪人クラス、幹部クラスになるまでは、基本的に会話は総て
イーー
だけでまかなわなければならない。
最初はこれがなかなか難しい。
かくいう吾輩も1学年のうちは、意思疎通の殆どがボディランゲージに頼るはめになっていたくらいだ。

立ってるから「座学」ではない、とか言うな

が、このカリキュラムを真面目にこなし、普段の生活から積極的に活用することにより、吾輩のショッカー・コミュニケーションレベルはどんどん向上した。
最終学年に上がる頃には「イー」だけで同僚たちとはもちろん、ショッカー内で暮らす改造用の犬や猫、昆虫全般とまでコミュニケーションが図れるようになっていたのだ。

自分で語るのはいささか面はゆいが、吾輩はこの分野では歴代ショッカーの中でもとりわけ傑出した成績を修めている、とのお褒めの言葉を担当教官であらせられる死神博士から頂戴した。

ショッカー・コミュニケーション担当の死神博士

そればかりか、今年のショッカー・ハイスクール生徒募集のヴィデオの在校生代表にまで選出された。感無量である。

2023年度ショッカー・ハイスクール生徒募集!来たれ将来のイー!諸君!

唯一の座学もハードだが、実習科目はさらに過酷だ。

つらく厳しい戦いを強いられたことも多く、特に2年の進級試験で行われた仮想敵ヒーロー軍団との模擬戦では、本当に死ぬかと思った。
模擬戦と言えど、相手は本気で倒しにかかってくるからだ。

それでも吾輩は生き残った。

ふつー、むりやで、こんなん

3年夏の潜入実習では、実際にライダーの本拠地に「人間」として2週間潜入するというカリキュラムがある。

この分野でも非凡な才を示した吾輩は、つつがなく課題をこなしていったのだが、最終日の14日目を迎え、油断と心のスキがあったのか、ついうっかり「了解しました」の返事が「イー!」になったことでその正体が露見し、ライダーたちに命を狙われるという危機一髪の事態を招いてしまった。
ショッカー・コミュニケーションⅢのマスタークラスという実力が仇となったということか。汗顔の至りだ。

それにしたって2人がかりはないだろう。それでも正義の味方か!

つらい実習の日々も、わずかに与えられた自由時間の過ごし方ひとつでずいぶんと違ったものになるだろう。
吾輩の場合は、それが音楽だった。
吾輩が吾輩を吾輩と名乗るきっかけとなった、100,042歳年長の悪魔、デーモン閣下である。

いつショッカーの幹部となっても違和感のないビジュアルを誇る彼は、音楽という世界から、今なお悪の力を誇示し続けている。頭が下がる思いだ。

音楽という面では、わがショッカー・ハイスクールも負けてはいない。第三校舎となるデストロン分校の校歌は、一見、宿敵の仮面ライダーV3賛歌と見せかけて、最終的には悪に凱歌が上がるという痛快な仕上がりだ。

デーモン閣下率いる聖飢魔Ⅱというバンドの音楽とともに、吾輩が愛聴してやまない一曲である。
是非、皆さまにも聴いてもらいたい。

血と汗と涙を流し続けた3年間だったが、楽しい学校行事ももちろん数多くあった。

特に、2年の学校祭で同じクラスの同志一同で練習し、ステージで披露、全校から拍手喝采を浴びたモーニング娘。の『恋愛レボリューション'21』は、吾輩の青春の一頁として、これからも長く記憶に留まり続けることだろう。

イー!イー!イー!イー感じ! イー!イー!イー!イー!イー感じ!!

ただ、ここにこうして写っている同朋たちの12人が、にっくきライダーたちの手によって既に鬼籍の人となっているのは哀しいことだ。
吾輩はいつの日かライダーを打倒し、その戦果を眠れる同朋の御魂の安寧に捧げんことをここに誓う。

明日、吾輩は、3年間を過ごしたこのショッカー・ハイスクールを旅立つ。

ショッカー・ハイスクールの卒業後の進路は大きく分けて3つ。

そのままショッカー戦闘員マスターとしてショッカー道を邁進する者。
改造手術を受けてショッカー所属の怪人として生まれ変わる者。
「人間」に模してショッカー専属のスパイとなる者。

また、最近では、ごく少数ではあるが、フツーに一般社会に就職するという変わり種も増えてきつつある。
時代といえば時代なのだろうが、個人的には少々寂しさを禁じ得ない。

ショッカー女子、イー・ガールズ

無論、彼らはショッカー予備役として、いざという時にはいつでもショッカー戦闘員となることが義務付けられてはいる。
まあ、そういう生き方を選択するのも、またよしとすべきなのだろう。

吾輩は、改造手術を受ける道を選択した。
こんな怪人になりたいとかいう希望は出せない。だから、当然不安もあるし、正直、恐怖感もある。
ショッカーの科学力をもってすれば手術の失敗というリスクは限りなく低いので、その点での不安はない。
問題は、何と合体させられるか、だ。
まかり間違って、シャクトリムシだの東北新幹線だのと合体させられたらどうすればインダー!(*´Д`)

進路決定後の数日は、そんな不安を抱え悶々とした日々を過ごしたが、その心のモヤモヤを払拭してくれたのは、普段から懇意にしている怪人の先輩諸氏だった。

吾輩が内心憧れを抱いているサソリ男センパイは、いつものようにクールに
案ずるより産むがやすし
たった一言、そう言って背中を強く押してくれた。

カッコ良いサソリ男センパイ

アマゾニア先輩は、鼻クソホジーなリラックスモードで、吾輩の不安を和らげてくれた。

わりとテキトーなアマゾニア先輩

だが、吾輩の心に一番強く響いたのは、やはりこの方の助言だ――

せ、センパイっ!(T_T)

――キノコモルグ先輩。
吾輩の不安に誰よりも長く、誰よりも親身になって、ひとつひとつの質問に丁寧に答えてくれた心優しき先輩。

それに、キノコモルグ先輩の存在そのものが、吾輩にとってはある種の福音と言っていいだろう。
「キノコ」だぞ。よりにもよって毒キノコと合体させられてるんだぞ(*1)、この先輩は!

それを考えたら、合体相手がシャクトリムシだろうが上越新幹線だろうが、はるかにマシだろうが!
ありがとう、キノコモルグ先輩!
フォーエバーキノコモルグ先輩っ!!

*1:毒キノコと合体させられてる:これは、この名無しのショッカーさん(18歳) の誤解。キノコモルグは、「無期懲役囚13号」という東京刑務所の囚人を誘拐し、通常の改造手術ではなく毒キノコエキスの培養槽に1週間漬け込まれるという、まあ、それはそれでけっこー雑でエグい方法で誕生しているので、決してキノコと合体されられているわけではない。

最後に、ここまで3年間お世話になったショッカー幹部にして、指導教官を務めてくださった恩師諸兄に最大級の感謝の言葉を捧げたい。

イーーーーーーーーーーーーッ!!!


左から、ゾル大佐、地獄大使、ドクトルG、死神博士、ブラック将軍 (敬称略)
お世話になりました!!m(__)m

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

さて、今日の一曲。キーワードは、当初「卒業」にしようかとも思ったが、やはりしりとりワードでもある「写真」にケテーイ♪

今週の9曲目、PICASSOで『濡れた瞳のピクチャー

サムネで一目瞭然、アニメ『めぞん一刻』の2代目ED『ファンタジー』のカップリング曲。

『ファンタジー』も哀愁漂う佳曲だが、個人的にはカップリング曲のこちら『濡れた瞳のピクチャー』の方が好きかも(*´∇`*)♪

ええ、ワタクシ、湿気しけた曲が大好物なのです( ̄∀ ̄)

おっと、今宵ももうこんな時間だ。写真は魂を抜かれるからキライ(*´Д`)
――ということで、今日は四の五の言わず、とっとと寝るのだ( ̄∀ ̄)


そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が、
どこの瞬間を写真で撮られても悔いの残らないような、そんな充実した一日になりますよう✨


■ おまけ

今回の画像しりとり列車 (122両目) の前の車両です。タイトル「腐ったミカンの方程式」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。


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