見出し画像

モンスターペイシェント         ――画像しりとりはじめました(#100)

(#99) 職務質問→「もん」→モンスターペイシェント


健忘症で入院中の患者の態度が、なんかデカい



モンスターペイシェントとは、ドクターやナースといった医療従事者や、もっと広く病院そのものに対して、自己チューで理不尽な要求を強要してくる患者、及び患者の関係者のことである。

なにをもってモンスターペイシェントと呼ぶかは程度問題ではあるが、典型的なあるあるでいくと、

① 待ち時間の長さに腹を立てる
② 執拗に対応を求めてくる
③ ナースへのセクハラ
④ 理不尽な要求や難癖

――といったあたりだろうか。

① 待ち時間の長さに腹を立てる
まあ、気持ちは分からなくもない。
大きな大学病院や人気のある総合病院なんかに行けば、待合室は常に患者であふれ、2時間待って診療5分(笑)とか、フツーにあり得る話だしね^m^。

ただ、そんな「2時間待って診療5分」て事例は、そもそもそんな大きな病院に行かなアカン病気だったのか?という根本的な疑問も生じる。
ささいな風邪の症状でも、とにかく大きな病院で診てもらわないと気が済まない( ゚Д゚)……という人が得てしてそういうコスパの悪い診療につながりがちな気も(^^ゞ💦💦。

勿論、風邪は万病のもとっていう言葉もあるから、細心の注意を払って……という気持ちも完全にダメ❌とは言いきれないのだろうが、であれば、多少の待ち時間の長さはあらかじめ覚悟しておかなアカンのだろう。
そして、待たされた長さと診療時間が釣り合わない、という理屈は通らないということも併せて納得せなアカンだろう。
それが不満なら、もっと待たなくて済む病院へ行くべきなのだから。

② 執拗に対応を求めてくる
病気やケガは、場合によっては長いスパンでの治療が必要になることもある。
しかし、事前のそういった説明にも関わらず、治療効果が出ないことにクレームをつけてきたり、何か他に方法はないのか、いやきっとあるはずだ!と執拗に診療を迫るようなことを繰り返す。
これはもう立派なモンスターペイシェントといって差し支えないだろう。
まず、聞いて。医師の話をちゃんと聞いて。
解るまで聞くのは患者の権利ではあるが、聞く耳を持つのは患者の義務だ。

③ ナースへのセクハラ
主として入院患者とのトラブルの筆頭といってもいい事例である。特に、整形外科病棟の入院患者なんてのは、痛めている患部以外はいたって健康体なわけであり、ヘタすりゃ通院患者よりもはるかに元気だったりする場合も多い^m^。
そんな元気のあり余った「病人」が、一日中病室に縛られてヒマを持て余していたら……まあ、ろくなことは考えないわねー( ̄∀ ̄)。
無論、だからナースにちょっかいかけていい、なんてことには断じてならない。
病室ではおさわり禁止です。←どこのキャバクラやねん

④ 理不尽な要求や難癖
モンスターペイシェントのモンスターペイシェントたるメインはここにあるといっていいかもしれない。

昨今、ちょっとネットでググれば、通りいっぺんの浅い医療知識はいくらでも手に入るし、医療系・健康系のバラエティ番組も数多く放送されている。

そこで得た知識を振りかざし、自分のこの病状にはこの抗生物質がてきめんの効果があるんだからこれを処方しろだの、こういう治療法があるはずだから、あなたのやっている今の方法は間違っている、だの、ネットボーンドクターさまが主治医に猛然と挑んでくる(^^ゞ。

患者自身があらゆる方法で病気に対する知識を得ようとすることは決して間違ってはいない。
だが、ググって出てくる程度のネット情報や『家庭の医学』で得られるくらいの知識を少々かじったレベルで、本職の医師に対抗しようなどというのは、さすがに無謀としか言いようがない。

患者サイドにできることは、せいぜい得られたその知識を医師に提示して、こんな風な見方もできると思いますが、どう思いますか?とお伺いを立てることくらいだろう。
それでも、しっかりしたドクターなら、無下に頭から否定はせず、医師の立場から見た意見をくれると思う。

もし、それでも納得がいかないのなら、そこで意見を対立させてモメるよりはセカンド・オピニオンを求めたらいい。
よほど頑固な患者あなたなら、サード・オピニオンまでいってもいいかもしれない^m^。
ただし、セカンド・オピニオン、サード・オピニオンでもまだ医師サイドに分があるようなら、さすがにそれは患者さん、アナタのググったネットの知識は通用しません、ということだ( ̄∀ ̄)。

勿論、私自身も病院側が認めるレベルの医療過誤を経験して余計なリハビリに5年以上を費やしたこともあるし、身内の入院時にとてつもなくお粗末な医療体制・事務体制を目の当たりにして呆気にとられたこともあるので、総てのケースで病院側が正しい、などというつもりはない。

ただ、医者だって人間だからね。

一生に一度くらい言ってみたい台詞、No.1

👆こんなスーパードクターばっかりじゃないのよ。

医師が神ではなく人間である以上、治療にも限界はあるし、あってはいけないことだが、時にミスやエラーも起きる。

明らかな医療過誤は、当然それ相応に謝罪してもらう必要もあるし、適切な対処をしてもらう必要もある。
だが、医師の説明に耳を貸さず頭ごなしにその治療法にケチをつけたり、治療結果が残念なことになったからといって、なんでもかんでも医療ミスと叫べばいいというものではない。

前半生の大半を病院と向き合ってきて過ごし、一般的な人よりは多少そういった経験を多く持っている一個の人間としての愚直な意見である。

無論、異論は認めるのだ♪( ̄∀ ̄)♪。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

モンスターペイシェントが世にはびこりだした背景の一端には、医療ミスを扱うドラマや映画の存在も、多少はあるのかもしれない。

医療ミスを扱ったドラマの大御所wといえば、やはりこれ。

『白い巨塔』。

こちらは2003年バージョン

一番最初に連続ドラマ化されたのは1967年。
以後、1978年、2003年と2度のリメイク、さらに、1990年、2019年には、短期集中の特別番組的な連続ドラマとしてリメイクされた。

大学病院という巨大な組織に対抗する小さな個人が、裁判の中でジャイアントキリングを見せるテンプレ的なドラマの嚆矢ともいえる。

同じように、医療ミスを裁判を通じて明らかにしていくドラマ、

『太陽は沈まない』。

弁護士の桐野セツ (松雪泰子)

明らかになった真実――酩酊状態で狂ったようにメスを入れ続ける医師・伊勢谷 (大杉漣) のスプラッタぶりが、なかなかにドン引きさせる地獄絵図だった…(^^ゞ

映画では、このあたりか。

『チームバチスタの栄光』。

…まあ、こちらは、厳密に言えば医療ミスではなく、明らかな殺人。( ̄∀ ̄)

映画版のキャストを大幅に変えてドラマとしてリメイクされたら、これがハマって、ドラマの方は4作、さらに新たな映画版まで作られた。

ドラマや映画の作品全体でひとつの大きな医療ミスを扱うのは、大体そんなところだと思うが、単発で医療ミスのエピソードが入ってくる医療モノとなると、

Tomorrow~陽はまたのぼる~』(主演:竹野内豊)
コードブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(主演:山下智久)
ドクターX~外科医・大門未知子~』(主演:米倉涼子)

等、医療系の連続ドラマなら、1クールの間に何かしらそういう要素を扱う回が1回や2回はあるものである。

そんな「医療ミス=病院サイドが悪者」の映画・ドラマが大半を占める中、2020年、ついに出てきてしまった――

『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』

本格的にモンスターペイシェントを扱ったドラマである。
ある意味、時代やら世相やらを見据えた斬新な切り口のドラマが、まさかのNHKの「ドラマ10」枠から出てこようとは( ̄o ̄)

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

結局のところ、モンスターペイシェントと医療ミスは、一枚のコインの裏表――個人的にはそんな風に思うところがある。

医師は病と患者に真摯に向き合い、寄り添うことで信頼を得る。
患者もまた、医師を信頼し、ともに病に向き合っていく。

医師と患者の間に信頼関係が構築されるためには、医師は言葉を尽くさねばならないし、患者は聞く耳を持たねばならない。

その信頼関係が崩れた、あるいはそもそも信頼関係を築けなかったその先にあるのがモンスターペイシェントであり、ひょっとしたら医療ミスへのちょっとしたトリガーになるのかもしれない。

病と「戦う」という表現は、個人的にはあまり好きではない(*1)が、あえてその表現を使って言うなら
医師が戦う相手は患者モンスターペイシェントではないし、
患者が戦う相手は医師ドクターではない。

医師と患者が戦っていたって、病には勝てない。

*1:あまり好きではない:自分にとって「病」とは、生涯をかけて向き合い寄り添っていくパートナーみたいなものであり、駆逐するものではない。ていうか、そもそも駆逐できないのだし(笑)。
……ま、到底、共感は得られない考え方だと思うので、あえてそれ以上は踏み込まない。こういうヘンな考え方もあるんだね、程度で知ってもらえたら幸甚に存ずる次第なのですm(__)m

最後に、モンスターペイシェントに対抗できる金言を二つほどご紹介して、今宵の締めとしたい。

まずはこれ――

んーと……アナタ、先ほど
オレは…どんな患者であろうと…全部、救う!
と仰っていた方では……?(・_・)?

ま、専門外じゃねー、しょうがないよねー、失敗したって。
だって、専門外なんだもの( ̄∀ ̄)♪


そして、究極の金言は、これ――

つーか、おまへ医者ちゃうし( ̄∀ ̄)

どうだい、医者にこれ言われたら、もうぐうの音も出ないやろ?^m^
――てか、ここまで3000字以上費やしてきた総てが、この7文字で台無しになっちゃった気がする…( ̄∀ ̄)気のせいかな?


おっと、今宵ももうこんな時間だ。非難ゴーゴー♪ (なんか、こう書くと意味がかなりズレてる気もするが…)となる前に緊急避難だ👉

いや待て、その前に今日の一曲だ。
今日のキーワードは……やっぱ「モンスター」だよね( ̄∀ ̄)

今週の7曲目、米津玄師で、『かいじゅうのマーチ

やっぱ鬼才やな、米津玄師。そう再確認させた一曲。
個人的にパッと聴きの第一印象で連想したのは『THE ELEPHANT MAN』。
まぁ、この曲では、二人で一緒に旅に出ているので、そこまで悲しくないけど。
米津玄師自身は『THE CURE』の曲の影響を受けて作ったみたい。

あと、2番の歌詞に森山良子の『今日の日はさようなら』のオマージュが入っていて、そこだけちょっとアレンジが強くなってるのも、なんか良い♪

人を疑えない馬鹿じゃない
信じられる心があるだけ

かいじゅう言われてるモノにも心はあるのですよ。
人の眼が映すものと、人が心でとらえるもの。
どちらが大事か改めて考えてみる、そんな秋の夜長も乙なものかもね
( ̄∀ ̄)


そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が
朝起きて、そこに命があるという奇跡にほんのちょっぴりでもいいから感謝できる、そんな一日でありますよう(*´∇`*)♪✨


■ おまけ

今回の画像しりとり列車 (100両目) の前の車両です。タイトル「職務質問」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。


この記事が参加している募集

X日間やってみた

こんなダラダラと長ったらしい記事に最後まで目を通していただき、その忍耐強さと博愛の御心にひたすら感謝☆です ありがとうございます ご覧いただけただけで幸甚この上なっしんぐなので サポートは、私なんかではなくぜひぜひ他の優れたnoteクリエイターさんへプリーズ\(^o^)/♪