シャリ ――画像しりとりはじめました(#146)
(#145) 条件反射→「しゃ」→シャリ
せっかくふっくら炊きあがったのに
よそわれきれず炊飯器の底に残った
米粒たちの無念
まあ、しゃもじだと、どう頑張っても限界があるから……💦
個人的には、こういう最後に残った米粒たちは、指でつまんで食べちゃうけどね^m^……行儀悪いって怒られるかもしれないけど、そのまま洗い流しちゃうのは、米を作ってくれた生産者の農家さんに申し訳ないからして
( ̄∀ ̄)
それこそ「一粒の米には七人の神さまが宿っている」んだから、粗末にしたら罰が当たるよッ!――って小さい頃から戒められていた、アレである。
ところで、この「一粒の米には七人の神さまが宿っている」という説w
具体的に何の神さまやねん?(・_・)?……て気になるところではあるので、ちょっとばかし調べてみた。
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まず、この言葉がいつごろから言われるようになったか?というルーツについて調べてみたが、こちらは確証といえるものは出てこず(*´Д`)。
あるサイトでは、漫画『ドカベン』にそういう記述があるので、それがルーツ……みたいな書かれ方をしているものもあったが、さすがにそれはちょっとねww
確かにこの『ドカベン』、特に主人公・山田太郎の米へのこだわりは半端ないものがある。
最終的には『ドカベン ドリームトーナメント編』で完全完結するのが2018年で、執筆年数46年、コミックスの累計巻数が205巻にも及ぶ野球漫画の一大サーガともいうべき作品なのだが、その記念すべき第1話、転校性として鷹丘中学校にやってくる初日の彼が持参したものが、これだ👇
転校生だから、教科書類がそろっていないのはまだ理解できる。だが、せめて筆記道具やノートくらいは持ってきていても罰は当たるまいに……
ニッコリ笑って
「このカバンの中 ぜ―――んぶ べんとう」
仮にも相手は主人公さまなので、あまり声を大にして言いたくはないが、正直、
「おまへ、一体なにしに来たん?(・_・)?」
そうツッコミたくなるのは決して私だけではあるまい。
しかも、上記のコマで半分見え隠れしている巨大な弁当箱、これ、中身は日の丸弁当なのだ。つまり、このアルマイト製と思しき巨大な弁当箱の中身は、99%ほぼ米!。なんたるおコメフェチ( ̄∀ ̄)♪
ただ、この説のルーツに関して言うなら、古いといってもこの『ドカベン』の連載開始は1972年のことである。作者の水島新司がいかに米どころの新潟出身とはいっても、「一粒の米には七人の神さまが宿っている」が水島新司オリジンとは、さすがにそれは無理があるというものだ。
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ルーツがはっきりしないという点で、マトモな検証作業はほぼ頓挫したようなものだが、一応、世間に出回っている説をいくつかピックアップして、「7人の神さま」の中身について考察してみたい。
まず、一番多く見受けられたのが「七福神」説である。
まあ、日本の神さまで「7人の…」といえば、大抵の人が頭に浮かべるのはこの神様たちだろう。
とはいえ、だ。
この七人のラインナップ、確かに福の神としてご利益があるとされているのは間違いないが、農業、特にお米との関係が薄すぎやしないか?という点がどうにも引っかかる。
そもそも、この七福神って、七柱そろって初めて「五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、長命長寿、立身出世」といった現世利益をもたらしてくれるありがたい存在である。が、神さま一柱ごとで見ると、それが必ずしも農業やお米に関連してるかと言えば、答えはノー。
見るからに一番農業から遠そうな武装姿の毘沙門天は、その専門は戦事であり、大規模な戦が無くなった江戸時代以降は「勝負事 (の成功) 」へとその専門を移している。見るからにボディーガード適性高そうなので、一応「家内安全」も守備範囲っちゃ守備範囲ではあるけど( ̄∀ ̄)。
七福神の紅一点である弁天さまこと弁財天の専門は音楽、芸術であり、そこから派生するご利益は「立身出世」だ。
福禄寿と寿老人は、福禄寿のいびつなまでに長い頭でかろうじて外見上の区別がつくくらいで、中身についてはほぼ同一といっていい存在であり、両者ともその専門は「長命長寿」である。
布袋にいたっては、もともと神さまぢゃなく実在する仏教の坊さんだ。
常に持ち歩いてる大きな袋に入れてるモノは基本、人々からの喜捨だったりするのだが、肥満体からくるイメージの温厚さと、その大きな袋に入ってるのはなぁに?……✨という期待感から類推されでもするのか、「富貴繁栄」がその専門となっている。
トレードマークの大袋は「堪忍袋」とも言われるので、広い意味では「家内安全」も守備範囲と言えるかもしれない。
七福神で唯一メイド・イン・ジャパンのオリジンを持つ恵比寿。
ここらへんでようやく農業やお米に近い「五穀豊穣」や「商売繁盛」がその守備範囲に入ってくるのだが、厳密に言えばこのえべっさん、もともとは海の向こうからやってくる神さまであり、得物の釣り竿が示すとおり、専門は漁業である。彼がもたらす繁盛は、豊作ではなく大漁なのだ。
そして最後に残った大黒天。
もともとはヒンドゥー教の破壊を司るシヴァの化身の一つ、マハーカーラだったのだが、漢訳された「大黒」が、日本の神道における国津神の親玉、大国主の「大国」と、まさかの「だいこく」つながりで同一視されるというミラクルによって、破壊と創造を司る神として信仰されるようになった。
やがてこの合体大黒天(笑)は、破壊よりも創造の方がよりフィーチャーされて豊穣の面が強く残り、食物や材福を専門とする「五穀豊穣」の神さまになっていく。
以上のことから、仮に一粒の米に宿らせるにせよ、ぶっちゃけ七人もいらなくね?(・_・)? という疑問が湧くのだ。
だって、あとの6人、そんなにお米にいい影響与えそうもないし……( ̄∀ ̄)
大黒さまだけでええやん^m^
身もフタもない言い方をすれば、そうなってしまう。
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「七人の神さま」の説として、次に挙げる説は、まさに大黒さま一柱だけでええやん? に、考え方としては通底する「大国主の七つの別名」説。
七福神の大黒天と同一視される大国主とはそもそもどんな神さまかというと、チョーざっくり言えば――
スサノヲ神の義理の息子で、もともとの日本を作った神さまであり、後に袴がチャラチャラ……もとい、高天原から降臨した天照大御神に「その国譲れや」言われて、はいどうぞ、とあっさり譲って、出雲に引きこもった神さまである(・_・)。
まあ、言わば日本に元々いた土着の神さま (国津神) の総元締め的な存在という、けっこー重要なポジションを担っている一柱なのだ。
葦原中国という日本の基礎中の基礎を作った神さまなのだから、その大地の賜物であるお米に宿るというのはそこそこ説得力のある説といえそうだ(o^-')b♪
が、ひとつ問題が。
大国主が現れるのは、基本として日本の正史である『日本書紀』なのだが、『古事記』や『風土記』にも数多く登場し、わりとエピソード単位で呼び名が変わったりする。
『風土記』は『出雲国風土記』や『播磨国風土記』等、いわば国ごとにあるわけで、その別名・異名を挙げだしたら、7つどころじゃ済まない (*1) のだよ、これが。
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「七つの神さま」といいつつ、神さまに頼らない(笑)説もある。
ただ、個人的にはむしろなかなかの共感を覚える説だ。
それが、「水・土・風・虫・雲・太陽・人の七つ」説。
つまり、美味しいお米を作るために必要なものを「神さま」に見立てているという説だ。
美味しい米を作るのに、よい水、良い土が必要なのは言うまでもない。
また、稲の花は「風媒花」と呼ばれ、雄しべの花粉はミツバチ等の昆虫に頼らず、風の運ぶ力だけで受粉する。つまり、風の力も大切なファクターといえる。
昆虫の力を借りずに受粉するけど虫の力も必要なのは、ウンカやバッタ、カメムシ等、稲にはその生育上きわめてノーサンキューな害虫に対抗するためだ。その害虫を退治してくれるのも、トンボや蜘蛛やアメンボにゲンゴロウといった益虫である。
大いなる自然の営みに乾杯🍻
そして太陽と雲。
稲に限らずあらゆる植物にとって必要なのは太陽の光である。無論、ただ照りつけりゃいいってモンぢゃないので、灼熱の陽光を適度に遮ってくれる雲、また恵みの雨をもたらしてくれる雲、その力も大切だ。
美味しいお米を作るのに大切な最後にピース――それが人。
「米」という漢字が「八十八」に分解できる (*2) ことからも分かるように、米は作るその過程で88もの手間がかかるとされているめんどくさい作物だ。
人が費やす多大な手間に加え、これまで見てきたようなさまざまな自然条件のどれが欠けていても美味しいお米は作れない。
そんなお米なのだから、そりゃあ、一粒だって無駄にしちゃ罰が当たるってもんでしょ。
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今日の〆の一曲は打首獄門同好会で『日本の米は世界一』
バンド名といい、レパートリーの楽曲群といい、どうしてもイロモノパンクバンドに見られがちな打首獄門同好会ではあるが、ボーカルの実力はけだし本物。
試しにカラオケとかで彼らの楽曲を歌って見るといい。まあ、死にそうになるから(笑)。
おっと、今宵ももうこんな時間だ。炊飯器のタイマーを入れるのを忘れずに――自分、朝食・昼食は食べないけど、仏壇に御霊供膳をあげなきゃならないので、朝に炊き立てのご飯はマストなのだ( ̄∀ ̄)♪
そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が、パンもいいけどご飯もね♪
そんな日本人に生まれてよかった(*´∇`*)♪……を実感できる一日でありますよう(⌒~⌒)♪
■ おまけ
今回の画像しりとり列車 (145両目) の前の車両です。タイトル「条件反射」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。
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