投票に行かないという行動についての一考察

1 書く動機

 私は今回の参議院選挙で投票行動をしていません。今までは地方自治体も含め大体(転居したてで候補者を選別できなかった市議会議員選挙を除いて)すべての選挙に投票していたのですが、投票をしていません。

 さて、今まで「せっかくの権利なんだから使わないと損」と思っていた私が初めて投票をするのが面倒で行かないという派に転落(?)したわけですが、投票に行かない人間になって初めて気づいたこともあったので情報共有をしたいと思います。

 前提条件として私は①住民票ある地域の外に住んでいること(不在者投票)②過労と鬱で実家療養中の身であること、を頭に入れてあくまで一個人の体験談として読み進めてください

2 投票するか! という決意と不在者投票のラグ

 不在者投票は住民票のある市町村の選挙管理委員会に郵送で申請をする必要があります。つまり速達で送って速達で返すとしても投票日4,5日前には①市町村選挙管理委員会のHPに行き②用紙をDLし③印刷して必要事項を記入し④封筒と切手を用意して⑤郵便局にもっていくことを済ませておかなければならないわけです。木曜日や金曜日にそろそろ選挙かあと言い出したら投票できません。私の場合は⑥郵便局にお願いしている実家→自宅への転送依頼を取り下げるという手間もそこに追加されますが、確固たる意志を持って推しを国政に! ってレベルの情熱はないと結構面倒です。

 といってもこれは正直だいぶ自業自得のことが多いので次から気を付けます、です。問題は次の点です。

3 投票は結構エネルギーを使う活動

 投票自体は投票所に行って投票用紙の紙に記入すれば終わるのですが……裏ではもっと時間がかかっています。なぜなら、どの候補者・政党がどの政策を持っているのか? を調べなければいけない上に、我の活動に重大な影響を与える政策はどれなのか? どの政策が一番自分にとって大事なのか、総合的にどの候補者が都合がいいのか取捨選択しなければいけないからです。100%自分と一致する候補者はいないことがほとんどですから、絶対当選してほしくない人だけ決めるという場合であっても、同様の作業が必要です。

 このエネルギーのかかる作業はうつとはいえ、休職中の暇である政治に興味のある人間でさえかなり負担でした。況や、社会人や大学生がようやく手に入れたつかの間の休日・課業後にわざわざやるのか? と言われたら、結構辛いものがあると思います。ましてや、どうせ投票したって変わらないという失望感や無関心を持つ人にとっては苦痛でしょう。正直こんなに選挙がエネルギーを使うものだとは今まで意識すらしませんでした。

4 まとめ

 選挙の投票に行った方がよいというのは正論です。それでも投票しない/できない人が沢山いるという点は問題として直視しなければいけないし、その要因の一つとして投票自体が高カロリーを必要とする行為であるということを理解する必要はあると思います。また、現状を悲嘆して選挙に行っていないなら政治の文句を言うな、としばき上げても問題が解決するわけではないと感じます。ただでさえ、政治は面倒でまどろっこしいものなのに、しばかれて行こうなんて人はあまり出てこないからです。選挙に行かない人にも表現の自由はある、ということは絶対忘れてはいけないことなのです。


PS.とはいえ投票に行けなかったことが結構悔しいので私は次回は行きます。

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