見出し画像

楽譜って、ステキ!

初めて楽譜制作ソフトを使用したのは、20年も前のこと。窓の杜で紹介されていたフリーの制作ソフトでした。音符ひとつひとつをカチカチとマウスで入力していきます。当時は楽譜をパソコンで作る人が少なくて、よく珍しがられました。

その数年後、知り合いの楽譜作りを手伝う都合から、カワイのスコアメーカーを手に入れて、しばらくはスコアメーカーで楽譜制作をしていました。フリーソフトとは違い、細かい部分まで綺麗な見た目に仕上がるので気に入っておりましたが、制作を手伝うことがなくなったのをきっかけにソフトを使うことがなり、それから10年くらい楽譜制作とは無縁の環境にいました。

久しぶりに楽譜制作をしたのはiPadを購入したときでした。試しに「Flat」というアプリを入れてみました。アプリ自体は悪くないのですが、タブレットでの入力というのがいまいち面倒。楽譜を作るならパソコンでガツガツ打ち込みたい!ということで、またまた楽譜制作から離れてしまったと思いきや……。

なんと今年になってから、とうとう楽譜制作をする必要性が出てきたのです。どのソフトを使おうか?たくさん迷った挙句、ちょうど自分が使っているDAWがヤマハのスタインバーグのCubaseなので、同じスタインバーグのDorico(ドリコ)をお試しインストールして使うことにしました。ちなみにDorico Elements 5です。

爆速でした!!普段からピアノを弾く方で、事務などをやっていてパソコン操作が苦手ではない方でしたら、ポップスのピアノ伴奏譜くらいなら、歌詞入力も含めて1日もあればできちゃいます。

ピアノを弾く人にはありがちですが、漏れなく私も「楽譜を見ているだけで幸せ♡」なんですよね。弾いている気持ちになって、想像力も湧いてくるんです。そんな私が「爆速で楽譜制作できるソフト」を手に入れたものだから、楽しくて、楽しくて!

ちなみに以下は私のパソコンをスクリーンショットした画像です。リストの「愛の夢」の楽譜データがDoricoに最初から入っています。それをスクリーンショットしました。すごくないですか?音符が綺麗に収まっているのですごく見やすい。

また次は、私がいちから入力した楽譜です。前の小節からクレッシェンドが繋がる様子、歌詞の収まりの良さ、本当にステキです!オレンジ色になっている箇所は歌詞入力したところです。言葉を入力したあと、次の音符の歌詞入力に進むにはスペースキーを押します。昔と比べてマウス操作がないのはとても楽です。

音符の入力もさくさく入力できます。こんな感じです。

① 入力したい箇所をEnter(オレンジ色に変わる)

② 入力したい音の音価を数字で設定する

四分音符なら数字の「6」です。付点四分音符なら「6」+「.(ピリオド)」です。パソコンのキーボードで数字を入力して、音価の設定します。

③ MIDIキーボードで入力したい音を弾く(和音もOK)

この繰り返しです。音価の設定も、入力していくうちにどの音価がどの数字(もしくら記号)か自然と覚えていきますので、左手で音価の設定、右手で鍵盤を叩く、というふうに爆速で入力していけます。

ちなみにメトロノームを鳴らしながら、リアルタイムレコーディングで入力していく方法もあるのですが、こちらは使いづらかったです。というのも、やはり人間の演奏なのでメトロノームの拍ピッタリにはならず、微妙にズレてしまうんですよね。ズレもそのまま反映されるので、わかりやすい四分音符や八分音符くらいしか正確に反映されず、もどかしかったです。

音符入力の様子は、動画のほうがわかりやすいです。ご参考ください。

さて、20年前のフリーソフトで作った楽譜、15年くらい前のスコアメーカー、現代のDoricoで作った楽譜とを比べてみましょう。楽譜はすべて私のオリジナル曲です。

✿ 20年前のフリーソフト

手書きで修正している箇所が多いです。入力するより書いた方が早い場合も多かったです。音符がバランスよく収まらなかったり、複雑なことができなかったので切り貼りもしていました。そのため切り貼りした原本をコピーして綺麗な見た目にしていました。

ト音記号の右側、シャープやフラットの数が増えていくとこんな風に潰れてしまいます。

✿ 15年くらい前のスコアメーカー

見た目がかなり変わりました。特にト音記号の右側、スッキリしています!「Molt rit.」の書き込みがあるので、もしかしたら入力できなかったのかもしれません。

こうして綺麗にとって置いた楽譜を見返して、良さそうなものは音源にして、AudiostockでBGMとして販売しています。ちなみに写真の「海」は以下です。

✿ Dorico Elements 5

スラー、クレッシェンド、括弧、とても綺麗なバランスで入力できています。「見やすい=パッと見て弾きやすい」ですから、やはり綺麗な楽譜は嬉しいですよね。下の写真なんか、ト音記号からヘ音記号に変わるところが違和感なく表現されていますし、オクターブの表記も見やすい上に入力も楽でした。

このレベルが爆速で作れるので、やはり昔と比べたらすごい進化です。

Doricoの良いところは、2ヶ月間の無料お試し期間があることです。そのまま購入してもいいですし、毎年あるスタインバーグのセールで買ってもいいと思います。Elementsでしたら定価でも1万円ちょっとです。

手書きで楽譜を残している方は、特別な楽曲だけでもソフトで綺麗に作ってみてはいかがでしょうか?見た目が綺麗だと、配ってみんなで演奏することもできますし、営業やPRするときにも便利です。お試しあれ。

素敵な時間をあなたと過ごせて嬉しいです。サポートどうぞよろしくお願いいたします♪