烏の雨宿り

雨の音は嫌いじゃない。

屋根に当たる音、傘を弾く音、物質や角度、強さによっても、その音は違うのだろう。しっかりとした粒が、それなりにあるほうが好きだ。つまり、強くもなく、弱くもない雨が好きだ。

空が泣いているとはよく言ったもので、こんな日は「こんなに大きい空が涙を流しているのだから、自分もいいだろう」と思ってしまう。なんだかセンチメンタルな気持ちになったりする。常に誰かと接触している通勤ラッシュの満員電車、同じであることを強要する社会、そこに馴染めない自分...

ふ、と 「これから延々とこの生活が続くんだなあ」と感じて絶望にかられることがある。これからの人生、ただ死にゆくだけじゃないか。何故こんなに必死になって働かねばなるまいのだ。そこに何があるというのか。

生きていくことは難しい。

本当に、難しい。

だからこそ、自分をよくよく見つめて、大切にしてあげたいと思うのです。


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