9月27日

「この割れ切った世界の片隅で」というノートを読んだ。コロナをきっかけに表層化した日本や世界の問題を具体的に捉えていて、それを自身の経験から噛み砕いて語る黒胡椒みたいに刺激的な文章。とても刺激をもらった。

「今」を考えるということは過去や歴史といった時代の流れを捉えて、その潮流の中で生きている自分や社会がどうなっているのかという視点が必要だと思う。日本は元来自然とともにあり、八百万の神と通じ、個の和と集団の和を尊く築いていたのだと思う。長い時代を経て、軍国主義への歩みや戦後自由主義の受け入れと発展を実現し、お金をたくさん稼ぐこととたくさんの価値あるものを持っていることが幸福だと考える人が多くなり、そこでいわゆる勝ち組と負け組という分断が生まれ、都市と田舎という格差がひろがり育ち続けてきたんろう。勝ち組がさらに勝つための負け組、都市がさらに発展するための補助でしかない田舎。苦しんできた人やこの発展がこれからはもう正しくないんじゃないかと考える人、勝ち組に分類されるけど本人の幸福感は高くない人、そのほか様々な現代社会に対して違和感や疑問を持つ人がこれまでもたくさんいたはずで、そう行った人たちがIT技術やSNSの発展で顕在化しやすく、繋がりやすくなってきた。そこでよくない方向に進む社会を変えようとする動きも顕在化してきたけどマスに広がるには数が少ない。マスのほとんどは感性が閉じていて、自分の目が閉じていることに気づかないから。まず目が閉じているということに気づこうよ、そうすれば目を閉じておくことも目を開くことも自分の選択でできるから。何かをすることもしないことも自分の選択次第。だけど成長発展した社会の中で「普通」という大きな生き物に流されてしまって行動できなくなってしまうことが多くなる。それは個々人にとって幸せではない。結果的に幸せであるか不幸になるかはわからないけど、自分で選択するということは選択しないことよりも確実に幸せだ。人生は選択の連続。だけど選択肢に気づけていなかったり、選択肢は自分で作ることもできるんだということに気がついていない。僕はそのことに気づいてしまったから、何事にせよ選択しているという感覚を大切に、忘れないようにしている。選択肢を多く持つことや作り出すためにはたくさんの情報に触れることや行動することが大事だけど、社会生活のしがらみやこれまでに受けた呪いのせいで動き出せない人は数多くいると思う。それこそ最初に動き出せる人は13%だけだから。じゃあ気づいて動いた13%は何をすればいいか。自分が幸せになるように動くのはもちろんだけど、周りの人も幸せのワニ巻き込めるように動いた方がいいと思う。社会も自分もそうすることでもっと幸せになれるよ。そのためにも先頭に立って歩き出して、道を見せてあげることが大事だ。そのためにイノベーションを起こす。イノベーションを目の前で見せて、感じさせて、自身の生活が変わるという強烈なインパクトを与えれば少なくとも自分の目が閉じているか開いているか考えられる人が多くなる。そうなればあとは個人の選択だから。こっちにきてもいいし違うところで違う幸福を実現させるのもいい。そこにお互いや環境、自然、周囲の人への感謝と尊敬を忘れなければ和をもって尊しとなす、日本のDNAに刻まれた本質的で、新しい、より良い世界を作り上げていくことができる。

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