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パラダイスの楽屋 【超短編】

 彼は侯爵主催の文字通りの酒池肉林のパラダイスに招かれても踊り子の楽屋の隅の椅子に腰掛けて珈琲の碗を時折啜りつつ遠見にレビユウの舞台を眺めながら御馳走には手を着けずカアテンコオルが終はつて自分のかねて眼を付けてゐた大柄の踊り子が楽屋に戻るのを根気強く待ち続けてゐた。

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