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2021年4月の記事一覧
兎がほざく🐇その54
旅。
人間、どんなに立派な家に、どんなに長く住んでいても、いつかはそこを独り旅立つ。
旅行は、そういう現実を思い出す機会だ。
その機会に、人生を客観するか、人生からしばし逃げようとするか、それは旅人次第。
自分の胸に目をやれば、どこへ行っても、ここは、ここ。
兎がほざく🐇その53
大都市。
いろいろな地域から、多様な考え方の人が集まる。
お互いに自分の欲しい物事が異なる。
だから交換が盛んに発生する。
大都市は今や土地を必然とせず、ヴァーチャルの世界に成立する。
それを宅配が支える。
「衛生」的。
でも、肌の触れ合いは起こらないのだ。
兎がほざく🐇その52
眠りは不思議だ。
どんなに愛し合う二人も、眠ればそれぞれ一人に戻る。
戦いの修羅場でも、一日一回は眠りが訪れる。
昼間に自分の心を占めていることから、毎晩必ず引き離される。
世界は消える。
そして朝には眠りは覚める。
世界は現れる。
自分とは、独り眠る世界。
兎がほざく🐇その51
人は笑う。
初めての出会いに笑う。
知っている物事に出会って笑う。
間違いや不器用を見つけて笑う。
勝ったとわかると笑う。
負けたとわかっても時には笑う。
事態が自分の手に負えるとわかって安心すると笑うのかな?
ちなみに僕は、むっつりゲラ。
兎がほざく🐇その50
子供の勉強を促す「ひとことふくちゃん」という方法を長年うちで実践しました。
毎日、5分でよいから、親が「今日学校で何を習ったの」と聞く。教科毎に。必ず毎日。一言の復習。
親は知っていることもちょっと付け加える。
一緒に楽しむ時間。学校の様子もわかる。効果ありますよ。
兎がほざく🐇番外 ガンバレ、文化!
日本にはほかの国にない日本文化がある。北斎の絵が西洋美術にどれだけ深い影響を与えたか。能楽の象徴性。武道の強さや勝負を超えた芸術性。外国文化の日本的応用。そして創造。
日本の誇るべきはGDPでも核弾頭でもなく、文化の共感力だ。
文化の栄える日本を愛したい。
文化を泣かせてはいけない。
兎がほざく🐇その49
織田作之助。
真面目な戯作者だった。
自分をコンテンツにするために、あえて堕落を演じた。
その堕落に他人を巻き込まなかった。女にも男にも依存しなかった。
甘えのないプロの真面目さが好きだ。
決して勝手ではない堕落。
すなわち戯作。
兎がほざく🐇その48
淡々とした毎日。想定内。冒険なし。手本通り。我が身をなるべく損なわず、終点まで運ぶ。
一方、日々冒険。想定外の連続。他人の真似では何も対処できない。スリルと快感。
後者は人間の憧れ、せめてフィクションで......そうなの?
いや、実は前者こそが幻想だ。後者が現実。
兎がほざく🐇その47
語学は音楽の稽古に似ている。
音楽では、楽典は大事だが、歌ったり楽器を奏でたりがもっと大事。
語学も、文法は大事だが、きれいな発音で話すのがもっと大事。
音読。文字という楽譜を正しく発音する練習。口という楽器の毎日の稽古。声を出す。
これが上達の近道なのです。
兎がほざく🐇その46
もちろん水商売の従事者も人間なのです。
ほとんどの人はお金に困ってそこで働いています。
家庭の敵として、世間の風あたりの強い仕事。
客の横暴や病気を身体一つで引き受ける仕事。
愛を毎晩売り払う心の寒い仕事。
それが見えてしまうから、花街を歩くのは辛いのです。
兎がほざく🐇その45
言葉の世界。
一つ一つの単語は別の単語との違いで成り立つという。
言葉は関数だけでできた一枚の織物なのか。
その説明は空回りだと思うのだが。
一回一回、言葉を発するときの判断、それを棚上げにして、言われた後の痕跡を観察しているだけと思う。
兎がほざく🐇その44
笑い。
一日に自分は何回笑っているのだろう。
苦笑も勘定に入れよう。自分を笑う余裕があったのだから。
嘲笑は勘定から外そう。自分の姿に目をつぶっていたのだから。
笑えることが見つからなくても、せめて微笑したい。
人に話すときは、まずはにっこりしてみたい。
兎がほざく🐇その43
自信。
自信が持てず、自分のせいにする。そして自分を責める。
あるいは何か足りないせいにする。そして自分以外を責める。
無力感を抱きしめて座り込む。
そういう時にこう励ましてみる。
今日も足りない自分を引っさげて歩めばいいのだ。
ぼちぼち、行こう。