このままでは落ちこぼれると思ったので思考ノートを書いてます

幼稚園のとき、「わたし看護師さんになりたい」とか、職業について言われされたことがなかったですか?

男の子なら飛行機や電車の操縦士とか警察官とか消防士とか。
女の子なら先生や看護師さんやケーキ屋さんとか。
バレリーナなんてあったかも。
なんだか年齢がバレそうな内容に自分でおののく・・・。バレリーナってなんだよ・・・。

気になって、現代の幼稚園児たちの将来なりたい職業を調べてみたら、男の子はスポーツ選手、女の子は芸能人なんてのが上位に食い込んでいて、時代の移り変わりを感じました。
というかなんで男女を分ける必要があるんだろう・・・これは時代に即していない気もします。

それはさておき、小さな頃に夢見た職業に、今、就いている人ってどのくらいいるんでしょうか。
がんばってがんばってほんとうにがんばって、憧れの職業に就く人もいるんだろうな〜って思います。
尊敬します。ほんとにすごいです。

さて自分は?
というと、幼稚園のときになんと答えたかまるで覚えていません。たぶん、バレリーナではなかったと思います。たぶん・・・。

そして今、社会に出て○年。(ゼロではなく伏せ字です)
流れに身を任せていたら、気づけば研究員っていうものをやっていました。
分野は情報工学です。
博士号なんてもってないし、工学部を出たわけでもありません。
仕事でずっとシステム開発をしていて、上司が研究職出身というのもあり、研究開発というあまりお金にならない企業としては選んではいけない業務ばかりやっていたら、そっち方面にご縁ができて、研究員に行き着きいていました。
やがて社会に役立つだろう理論とか技術とかの開発をしています。
大学の研究室にいる学生ではなく、研究を仕事にしている人には中々出会えていませんので、珍しい職業でしょうか。

研究員って字面はなんかカッコ良さげに見えますね。
でもとても地味な仕事です。
アイディア絞って、仮説をたてて、文献調べて、実証実験して、結果を論文にまとめて、投稿して、発表して、またアイディア絞って・・・がひたすら続きます。

そして研究員になって二年。
今、無力感に打ちひしがれています。
これまでの仕事では、経験値を利用してわりとなんでもさら〜と熟していたので、研究もシステム開発の延長くらいに思っていました。
私が間違っていました。
そう簡単ではありませんでした。

圧倒的に足りないものがあったのです。
それは「思考力」です。
一つのことを深く考え、抽象化したり発展させたり置き換えたりしながら、それを自分のものとし、消化して蓄積する。そして整えられた知識の泉から新しい発想を生み出す。
どうやらそういう能力が必要みたいなのです。
学生の頃に研究のいろはなど教えてもらっていなかったので、このことに気づくのに二年かかってしまいました。
このままではだめだ。
落ちこぼれる!
と焦燥感にかられて、最近では、毎朝、仕事始めに、論文あるいは研究分野に関係するニュース記事を読み、その内容を掘り下げて考えて、まとめてみるというトレーニングをしています。
そのための「思考ノート」もおニューで用意しました。(カタチから入るタイプ)
まだ深く考えるという方法もわかっていないけれど、這い上がる準備はできました。

私がいま、研究員をやっているのは、システム開発の仕事を一つ一つ積み重ねてきた結果なのだと思います。
そして、なにかしら成果を出せる研究員になるために、これからまた一つ一つ積み重ねていかなければならないのだと思います。
「思考ノート」に私の思考が書かれたページが増えていくたびに、ちょっとずつ研究員思考に近づけたらいい。
一つ一つ、結局はこれが近道の手段なのかもしれません。

(了)


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