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早稲田大学に行かなきゃよかった

こういう話をすると、「大学に行けるだけで感謝しろ」とか、「もっと苦労した人もいる」とか、「自分ができなかった言い訳をしてるだけ」って言われてしまいそうだから、ドキドキしちゃうけど…。

私個人が思ったことです。
早稲田大学の中にも格差はあるってこと。
たぶんどこの大学でも、日本のどんな場所でも「格差」はあると思ってて、だから特別早稲田大学を叩きたいわけじゃないです。たまたま私が通ったことある大学、早稲田大学だけだから。ただの私の体験記です。

こんな人に読んで欲しい!
・大学選びをしてる人
・早稲田に行きたい人、行きたかった人
・なんか大学選びしくじった奴の話を聞いてもいいよ!って優しい人


私、関東の田舎の生まれです。父はふつうの会社員、母はパート主婦っていうありふれたごく庶民の家庭で、子供は私含め3人。私の世代だと2人兄弟の人が多くて、3人ってちょっとだけ珍しいかも。

中学までは家から自転車で通える地元の学校に通って、高校は電車通いだったけど、公立の高校でした。私立は学費が高くて、公立が第1志望なのは私と両親の暗黙の了解って感じで、落ちたら仕方なく私立って感じでした。

大学を決める時には親と約束があって、それは、「国立なら全国どこでもいい、下宿代を出す。私立なら下宿代は出せないから家から通えるところにしろ」という約束でした。

高校生の時の私はそれを当然のこととして受け入れて、それで、どうしても早稲田大学で行きたい学部があったので、片道2時間の通学があっても早稲田大学を志望しました。
初めは奨学金自分で借りて払うんだよって言われましたが、なんとかぎりぎり両親が学費は払ってくれることになりました。

でも大学に入ってみてびっくりしました。
みんな私よりもお金のある家で。
実家が私より大学の近くにあっても、一人暮らししてる人がたくさんいました。そんな長い時間をかけて通学してる人、いませんでした(片道1時間くらいって人はたくさんいました)。

留学とかもする人がたくさんいて、そのお金の出処はわからないけど、、、一人暮らしして大学の近くに住んでいる人は、バイトをする時間もたくさんあるから、お金もたくさん貯められて、留学とか旅行とかしてるイメージでした。(もちろん全員がそうじゃないけど…)
私は通学時間が長いので、授業のある日はバイトも短時間しかできませんでした。授業がない休日にバイトに入ることを考えると、なかなか東京の方でのバイトは探せなくて(授業がある日の短時間しかシフトに入れないことになるので)、地元の方でバイトしていました。家の近くには時給950円くらいのバイトしかないので、最低限街に出る必要はあって、だから終電の時間とかもいろいろ制約がありました。それでも休日全部使ったら遊びに行ける日がなくなっちゃうので、バイトする時間もあんまりたくさんはありませんでした。

サークルも、授業があまりない土曜日とかも毎週やってるサークルがあって、興味があったけど、授業がない大学に片道2時間かけて行くのがしんどくて、結局そのサークルには入りませんでした。入ったサークルでも、大学近くに住んでる人はサークルがない日も集まったり、夜まで遊んだりして仲が良さそうでしたが、私は急な招集とかは家が遠いから行けなくて、疎外感感じていました。
長期インターンとかもやってみたくて、調べましたが、大抵は東京でやっていて、1日○時間以上みたいな規定も結構長く、できないかなぁと思いました。

もちろんこれは甘えで、そもそも自分が国立じゃなくて早稲田大学を選んだんだし、本当にやりたかければ片道2時間だろうが、サークルや長期インターンもやることができたでしょう。「それほどの情熱はなかった」と言われればそれまで、単に言い訳してるだけです。

でも大学で私は、とても惨めだった。
高校まではそこまで格差のようなものを感じなかったのもあって、私、漠然と、「みんなこんなもん」だと思ってました。通学時間が長くても、それでやれることが少なくても、みんなそうなら大丈夫だった。行きたい学部があったから。自分で選んだから。

でも違いました。ただ生まれる家が違っただけで、大学からすぐのアパートに住めて、バイトも選び放題でたくさんできて、長期インターンして、サークルして、留学して…………って人がたくさんいました。もっと気軽にいろんなことに挑戦できて、いろんな自己投資できる環境が整ってる人が多かった。
それがすごく孤独で、虚しくて、惨めでした。劣等感ばかりで、自尊心が打ち砕かれた。こんなことなら国立大学を目指せばよかった。すごく後悔しました。

もちろん私の高校時代の友人で、早稲田大学に行った人もいて、その子は奨学金も借りていて、もちろん実家から通って、留学とかも行けなくて、今も奨学金を返済してる。そういう子もいます。でも稀じゃないかなって、勝手に思います。私とかその子のような存在、私は、早稲田大学であまり出会えませんでした。

「身分不相応」なところに来ちゃったんだ。それがいけなかったんだ。

そう思いました。親がもっとお金持ちで、私立大学の学費も下宿代も払えて、留学とかもさせてあげられたりして、そういう家に生まれた子が行く場所だったなぁ。私みたいな庶民の、3人兄弟の人が、行く場所じゃなかった。何も悪くない大学の人たちを羨んで、嫉妬するのにも疲れました。

もちろん大学で得たこと、楽しかったこと、出会えてよかった人もたくさんいるけど、私はもし時間が巻き戻せたら、早稲田大学は選ばないです。

もちろん自分が選んだことだけど、自分が選んだんだから全部お前の責任じゃんって言われるのは、私はどうしてもまだ受け入れられないです。だってどうしても行きたい学部があった。他の大学にはなかった。学びたいことがあった。そういう真っ当な理由で大学を選んだんです。

でもそれは、間違いだったんだなって、そう思いました。

一人でも多くの人にとって、有意義になる記事を書けるよう頑張ります!