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やってよかった

命を懸けて取り組んだ3日間が無事終演を迎えた。
夢のような時間が今思えば一瞬で終わった。
正直不安でしかなかった。苦しかった。
でも僕はこれが一番好き。何かを生み出す事が好き。
一瞬に一生を掛けて挑む事が好き。

そんなこんなで、ここではちょっと裏話を書きました。
最後までお付き合いいただければ幸いです。

遡る事2021年8月13日
Huddleオンライン交流会で久保田甲斐と出会ってからすべてが始まった。
偶然にもブレイクアウトルームで甲斐さんと同じ部屋
その場で
「1月にBIG3大会を開催します!」
と真っ直ぐな眼差しで言っていた。
画面上でも熱い思いが僕の胸に飛び込んできたのを鮮明に覚えている。

もういても立ってもいられない。
交流会が終わった後にコーチングセッションの予定であったが、終始甲斐さんの事しか話さなかった。

次の日には甲斐さんに会いに行っていた。

僕はこの日から人生が大きく変わっていったと思う。

当時実家の仕事をしていたが、頭の中は大会の事でいっぱい。
むしろ、建設の仕事なんて最初から続けていきたいとは思っていなかったが立場と建前で後継者として生きていかなければならないと自分で決めつけていた。

しかし僕の想いは止まらなかった。
父に退職の旨を伝えた。
そう、僕で4代目になる老舗建築板金屋の後を継ぐことをやめた。

心の中でスッキリしていた。
しかし、紛れもなく不安も同時に襲いかかってきた。

そこから遼さんとも出会い3人で夜中遅くまで名古屋ジムで語った。

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ここから大会に向けて大きく動き始めた。

11月に入り本格的に大会に向けての準備をスタート。
11月21日にGOAL-Bへジョインすることも決定し、ますます気合が入った。

しかし同時にGOAL-Bメンバーへの信頼を作るのはどうするべきか悩んでいた。

僕が何者かすらも明確ではないし、どんな大会になるのかわからない。
実績がまるでゼロ。

しかし、甲斐さん僕の事を信じてくれた。
「集客は僕がやります。伊藤さんは制作に専念してください」
この言葉に本当に助けられた。
大会のリーダーとして集客も考えていたのだが、正直僕が集客に対する手札がなさすぎて全く動けていなかった。

遼さんからも
「伊藤さんは想いが強いので大丈夫です。」
本当に皆に支えられた。

フィットネス事業部以外の方々からも連絡いただいて業務を分担してもらいありがたかった。

そして迎えたリハーサル前日。
東京に向け出発する時。
妻から「やっとここまで来たね。転職してから、近くで見ててよく頑張っていたよ。さぁここからはゆうちゃんのフィールド。楽しんできて!」
家を後にする前から涙が溢れた。

行きの新幹線の車内でも最後の最後まで台本の手直しをしていた。
一切妥協はしたくない。
僕の信念である一瞬に一生を掛けて挑む。この思いだけは譲れない。
参加者全員のこの大会に対する思いや努力を無駄にしたくないし、
様々なドラマがそこにはあり、その感情を爆発する場にしたい。

五反田のオフィスに着いたら皆が明るく迎え入れてくれた。
安慶名さんが僕に一言「伊藤さん、今日は帰れないっすよ!寝るとか言わせないっすよ!やりきりましょう!」
こんな事言われたらもうやる気しか起きんよ。

その日遅くまでオフィスで作業をした。とにかく円滑に大会が進行できるように。
深夜遅くに寝るためだけにビジネスホテルにチェックイン。
しかし全く寝れない。むしろ、他に問題が無いか考えていた。

あっという間に朝が来た。
今日は機材搬入と会場設営リハーサル。
レンタカーでトラックを手配し五反田ジムで積み込み開始。

しかし、はじめは6人でトラックへ積み込んでいたが、いつの間にか甲斐さんとジムスタッフの照井くんと僕の3人で作業していた。
ガチベンチャーだ。
各々発する言葉が徐々に少なくなっていく。

予定より1時間遅れでジムを出発。
しかし前日からの雪の影響で様々な事が遅れていた。

道中トラックに3人乗って、今回の大会に対する思いを語りながら会場に向かっていた。
もう内容がすでにエモかった。
クラファンから東京ジム立ち上げまでの話とこれから始まる大会の思い。
とにかく3人共が同じ方向を向いていた。

会場に到着したらすでに音響と照明の搬入が終わっていて、すぐに設営のために指示を出した。
一気に僕のスイッチが入る。

今まで準備していた事がようやく皆さんの目の前に繰り広げられる。
今から僕はすべての人の期待を超える演出を絶対に作り出す。

ものすごい勢いで照明・音響・舞台・映像の仕込みが完了した。

MCの遼さんを含めたリハーサルを行いすべての動きのチェックと光の当たり方、出音の確認。
ようやく形になった所で、一息つけた。


甲斐さんはもうすでにパワーリフティングの歴史が変わると確信してくれていた。
本番前から嬉しいリアクションだった。

リハが終わり五反田オフィスに戻って更に大会スタッフで最終打ち合わせ。
ここでも妥協せず最後の最後までコミットメントしてた。
僕は本当にありがたかったし、嬉しかった。仲間の存在が心強かった。

本番当日になり、朝のスタッフミーティングを経て最終チェック。
各所でお客様の受け入れ体制を急いで整える。

必ずエラーは起こるけど、なるべく早く対応できる体制を整えていた。

今回ありがたい事にご協賛も頂けた。
EVERLIFT様 MBC POWER様 プリンシプル様 A7様

そして今回ブース出展もして頂き心から感謝致します。


そしてついに9:30に開場した。

出場者、お客様が続々と入場してくる。
受付対応も大きなトラブルもなさそう。

そして迎えた開演。

照明が暗転しBGMをフェードアウトから、映像スタート。
この映像が流れている後ろで、午前中出場者はアップを始めている。

そして映像が終わり、遼さんが舞台に登場し会場皆でHuddleをする。
僕の描いていたシナリオ。
会場の一体感、熱、ワクワク、ドキドキ。
全てがここからはじまる。
「1、2、3、GOAL-B!!」
会場全体に響き渡った。

そこからMC遼のエモいトーク。
そして甲斐さんのルール説明へとノンストップで流れていく。

全くもって問題ない。順調。

さぁ始まる。

「バーズローデッド!」MC遼が声高らかに宣言。
(大会終了まで何回このワードを言うことになるか。。。)
照明が激しく会場内を照らす。BGMのボリュームが上がりスクリーンに試技者の顔と意気込みが投影され、試技がスタート。


そこには紛れもなく試技者が主役になっていた。
これを作りたかった。

一人ひとりのドラマがこのプラットフォーム上で繰り広げられる。
そして感情が爆発する。
試技ごとに嬉しさや悔しさが一人ひとりのエネルギーに変わっていった。

運営では僕のバックで仁井田さん照井くん存在で得られる安心感は計り知れない物があった。
ウォーミングアップの進行、来場者のケア、ゲストの対応。
すべておまかせすることができ、僕が本番の運営に集中できた。

完全に皆がチームとなって本番を走っていた。

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初日が無事に終了しそのままスタッフ皆で近くのお店に入り、初日の問題点を共有しすぐに修正。
来場者すべての人の人生を変える瞬間を作るために皆が一丸となった。

2日目は最多出場者ではあったが、初日の改善が生かされている。
しかしながら、バックステージではウォーミングアップが間に合わないなど様々な問題点もあった。


この日の午前中は凄まじく盛り上がった。
そう、ゲストであるパワーチューブのウッシーこと牛山恭太選手が出場。
同じグループにはAKIOBLOGレッツゴーなぎら

もうこのグループは手に汗握る試技が何度も繰り広げられた。
照明と音響のオペレーターまでもが声を上げて応援していたほど。

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テクニカルチームまで巻き込めたことは僕にとっても大きな収穫。

チャレンジしている姿はすべての人に感動と興奮を与える。
心の底から熱くなれる。

トークショーも好評。
この企画もゲストの方々の協力なくては成立しない。
心からご登壇いただいたゲストの方々に感謝いたします。

2日目も無事に終わり、会場を後にする。
流石にこの日は解散する思うでしょう?
そんな事無いです。

ローソン前で諸々明日の確認。明日までにやり切る事を個々で出す。

この後会場すぐのヴェローチェでノブさん仁井田さん甲斐さん僕の4人で最終確認。
部活感満載。むしろ文化祭実行委員会みたいな。
でもその時間が掛け替えのない時間に感じたし、皆が最後の最後まで妥協しなかった。本当に楽しい時間。

その夜、今回依頼した音響さんと照明さんと食事をご一緒させてもらった。

テクニカルチームの方々もこの大会を楽しんでくれていて嬉しかった。
誰かが苦しい思いをするの空間にはしたくないし、皆が同じ方向に向いて大会を共有したい思いが強かっただけに、この結果はこの大会を続けていく上で絶対求めていくべきだと強く思った。

ホテルに戻ってもなんやかんやPCを開いてた。
やっぱイベント好きなんだよね。

3日目の朝。
集合場所に続々とスタッフが集まる。
遼さんの喉が限界に近いが、のど飴を僕に笑顔で見せてくれた。
ほっこりするよ。朝から。


3日目が一番事故が起こりやすいと僕は皆に伝えて、もう一度気を引き締めてもらう。
最終日。千秋楽。
準備も完了し幕が上がる。

個々でどんどん進めていく。
受付、ゲストの誘導、ステージ裏の進行、本番の進行。
3日目になると皆が完璧に動いていた。
この日は遼さんと甲斐さんも出場する。

しかし、遼さんの様子がおかしい。
MCと自分の試技と両方に気が回ってしまい、終始テンパっていた。
ウォーミングアップの時間がほとんど取れない。
僕はすかさず遼さんに時間を渡した。
「5分好きに使ってください。時間を取ります。後からこの時間はなんとかするので」

後から遼さんに、「あの5分がデカかった。あれで落ち着けた。」
裏方冥利に尽きる嬉しい一言だった。

3日目もエネルギーに溢れていた!

大会も終盤に差し掛かると、胸が熱くなる。
無事に終わって欲しい気持ちと、いつまでもこの時間が続いてほしい気持ちと。

遼さんの声も限界をとっくに超えていた。
最終グループ。
久保田甲斐が試技をする。それだけで僕は泣きそうになっていた。
彼との出会いが無ければここまで来ていない。

本気で信じて走ってきたし、これからもずっと走りたい。

このパワーリフティングの大会をどんどん開催し、メジャースポーツにする。甲斐さんが叶えたい夢を僕は大会という形で盛り上げていく。そう心に決めてここまで来た。

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舞台裏でグータッチしたときは、僕は涙を堪えるので必死だった。

3日間の最終試技は甲斐さんのデッドリフトで幕を閉じた。

そこから表彰、そして閉会へと続く。
そしてバックステージでは撤収作業が進められていく。

あぁもう終わってしまうのか。。。
そんな気持ちだった。

最後の閉会挨拶は甲斐さんの熱い言葉でこの場を〆てくれた。

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楽しかった。嬉しかった。辛かった。苦しかった。
今振り返ると僕も様々な感情が生まれた2ヶ月間だった。
生きていた。一瞬に一生を掛けてこの場を作るためだけにコミットした。
仲間と家族の理解のおかげでここまでこれた。

そんなこんなで浸っていたいが、それは後にして急いで撤収。
3日目出場していただいた方で撤収作業を手伝っていただける方々もいて、GOAL-Bという組織は愛されていると肌で感じた。ありがとうございます。

撤収も事故無く終わり、浅草橋ヒューリックホールを後にした。

五反田ジムに機材を戻しに向かうと、すでに終わっていた。。。
皆さんお手伝いして頂きものの30分で完了したと。。。
ありがたい。皆様に感謝です。

その後はBarフェルナンドで打ち上げをした。
もう終始エモい話しを3人でひたすらしてた。

やってよかった。
なんやかんや3日目いっぱい泣いたなー。笑


この場を作るには誰一人として掛けては成立しないと僕は言いたいです。
皆さん輝いてた。みなさん挑戦していた。
人生変わったっていう人もいたと思う。
僕は、出場していただいた方々が誇りに思える大会に少しでも出来ていれば僕は幸せです。

次いつやるんですか?って声も頂けて素直にうれしい。
皆さんの想像を超える演出で次も大会開きたいと思っていますので、
是非ご参加ください。
僕はこの一瞬に一生をかける気持ちで舞台を作ります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
僕の裏方への想いが少しでも伝われば幸いです。

また、皆様の中でイベントが開きたいけどどうしたら良いか解らない方や
台本を書いて欲しい方、演出を考えて欲しい方などいらっしゃいましたら
お気軽にDM等でお声掛けください。
一緒に楽しいことしましょう!

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