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【参考書レビュー】日本史講義 時代の特徴と展開

基本情報

書名:日本史講義 時代の特徴と展開
著者:安藤達朗
出版社:駿台文庫

ジャンル:参考書
ねらい:歴史を立体的に学ぶ・社会経済や政治における複雑な論理や構造を理解する
対象:論述問題が課される大学志望の受験生
前提レベル:センター8割以上安定の知識

強み

 教科書や一般の受験参考書ではあまり詳しい説明が省略される複雑難解な事項についても、しっかり説明されています。それゆえに集中して一度に読めるページ数は多くなく、「重い」参考書だと言えます。しかし、教科書や参考書の説明で不十分と感じ、どこかモヤモヤしている受験生にとっては、そのモヤモヤを取り払い、穴を埋めてくれる参考書だと言えるでしょう。

注意点

 ただ文字を追ってなんとなく読んでいるだけでは100%身につきません。自分なりに図で表したり、まとめたりなどして咀嚼しないと、ここで得た内容を武器として本番で駆使することはほぼ不可能でしょう。

使い方(あくまで一例)

 もし通史を習っている途中の高校生で、これをいつか使うかもしれないと思うなら、今すぐ買って授業の復習や疑問点解決のために使いましょう。これが一番有意義で効率的な使い方だと思うのですが、なにぶん「授業を受けているうちに出会わなければいけない」という条件がついているのでハードルが高いです。

 通史が終わってしまい、論述の練習や過去問演習、日本史の論点の読み込みなどをやっている場合は、これを脇に置いて適宜参照しましょう。その方が記憶にも残ります。そもそもこれを頭からやろうとなると大変で、途中から最初の方は頭から抜け落ちる可能性も高いので、通史習得段階で間に合わなかった人は上のような使い方をするといいでしょう。

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