ひとごこち的漂流
こんにちは。
どこでも移住というプログラムで、半年間、福井県鯖江市にお邪魔しています。お邪魔どころか居座っております、たこがきです。
(急に挨拶)
2018年3月に京都の大学を卒業し、4月に大阪の会社に新卒入社、そして半年後に鯖江に流れ着きました。まるで流木みたいですね。
わたしは人生の岐路に立ったときに、このどこでも移住に心底救われました。そろそろ期限の半年が経つので、勝手に紹介します。
ちなみに長いんで、流し読みで大丈夫です。流木だけに。
(この記事で笑うとこここだけですよ。)
どこでも移住ってなんだ?
簡単に言うと、「半年間シェアハウスの家賃タダ!期間中は全国5箇所(長崎、沖縄、長野、徳島、福井)の拠点どこでも行ってもいいよ!いつ来ても、いつ帰ってもいいよー!」というヘルプユアセルフ的な、非常に自由度高めなプログラムです。
詳細▶︎ https://dokodemo-iju.life
(紹介すると言った割にHPに丸投げおばさん)
このプログラム、何が素晴らしいかというと、「週何日◯◯に参加せねばならぬ」とか、「条件として○○を満たすこと」とか、何かを強要されることがまったくないのです。※地域差は少しあるかもだが、基本このスタイル
真っ白で罫線もなにもない自由帳を渡されるみたいな感じです。「はい!!あとは好きに描いて!」って。
「なにかをする」ということがないのは、自由度が高すぎて逆に不安になる方もいるかもしれませんが、
「わたし流木でーす。漂う以外なにもしたくありませーん。」
みたいな人間にとっては、タダで住居を提供してもらえる上に、何もない、ただ暮らすだけということは嬉しい。遅めのギャップ・イヤーみたいで心地良かったのです。
参加してみてどうだったか
私事ですが、これまで23年間実家以外の家で住んだことがありませんでした。井の中の蛙です。井の中にいることさえ気づいていませんでしたが。
そんな大海を知り始めた蛙が、どこでも移住に参加してまず感じたのは、
「誰かと住むことの温かさ」と
「特に会話をかわさなくても、そこに誰かがいるというだけで感じられる安心感」です。
前提として、そこに素晴らしさを感じました。誰かがいるって、ありがたい。
あとは、主に母がこなしてくれていた仕事を知ることができました。
炊事、洗濯、洗濯をするための洗剤や柔軟剤の買い足し、掃除、掃除するためのブラシやシート購入、それら購入のための情報収集、お金のやりくり、家族の歯ブラシを定期的に変える等。
名前のない家事がそこらじゅうにありました。人生をかけて半永久的にプロジェクトこなしてるみたいなひとたちなんですね。生産性高いとはこういうこと?段取り力。
話がどこでも移住から少しずれましたが、ほかにもアルバイトや、さまざまなイベントへの参加、地域の人や県外の人との出会い、全国紙掲載など、貴重な機会を多々いただきました。もちろん、たこ焼きも大事なその一部です。
特に、新しい出会いというのは、わたしのどこでも移住史の中で最も大事なもので、その方々と時間を共有し、関係性を蓄積しているような、紡いでいるような。
そんな感覚を味わえたのは、やはり長期滞在ならではのことだったと思います。
ひとは常に孤独な生き物だけれども、ひととひとは切っても切れないんだなあ。
(悟り)
プログラムが終わってからは?
しばらく鯖江にいます。
大阪のときにはなかった心地の良い空間と時間が鯖江にはあり、いま関西に戻る明確な理由はないからです。ただ、永住するとか、そんな考えもないです。正直、家を持つことも定職に就くことも怖いし(保守的なわたしがこんなこと口走るなんて)、銀行の口座開設とかもいやだ。
いまはただ、ここにいたい。一緒にいたい人たちがいる。という、それだけ。
身勝手で天邪鬼な蛙ですが、これが本当の気持ちケロ。
最後になりましたが、どこでも移住は、わたしに人生の余白をくれた本当に大事な大事なきっかけです。
いろんなひとが、このプログラムを知って、自分と対峙できればいいなあと、参加者としてそう思います。
どうかみなさま、ヘルプユアセルフ。
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