短歌十一首『パン派』
向かい合うか弱い二人もう会わぬ夢置き去りにしてしまえ電車
空を飛ぶ鳥に混ざって流転する 自由、開放 忘れ物は
言わないで 次の言葉を知っている受け入れるから言わないでいて
日常の起点を知らすエンドロールもし永遠に流れていれば
雨忘れ抜ける風々心地いい迫る終わりを君だけが知る
パラパラと音も立てずに流れゆくこれが終われば全て忘れよう
アラーム音鳴って初めて朝と知る目を覚ますまではシュレディンガー
マイリスト未だに観ないでいるドラマあなたが良いと言っていたから
空蝉が期待の夜を重ねゆく小さな自殺を繰り返して
パフェを食う約束をする楽しみにこれっきりです これっきり
知っていた変わらないことだからこそ 今朝はご飯に卵を乗せた
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