株式会社Mimicry Designに入社し、アートエデュケーターとして仕事をします。
7月になりました。前職でもらっていた育児休業の期間がおわりました。そして、今月から株式会社Mimicry Designで働くことになりました。正社員として働きつつ、複業でアートや赤ちゃんの仕事をしてきます。
ミミクリデザイン(以下:ミミクリ)ってどんな会社なの?育休中に転職ってアリなの?んで、臼井はなにするの?
などいろいろ語りたいことはありますが、これからゆっくり書きます。今日はぼくとミミクリの出会いと、これからやりたいことについて。
ミミクリデザインとは?
ミミクリデザインは「創造性の土壌を耕す」をミッションに、組織開発や商品開発を得意とする3期目のベンチャー企業です。そして、そのメンバーはワークショップデザインの専門家たちです。若いメンバーが多くて、フレッシュ!
ウェブサイトもかわいいからぜひ見て。
事業の軸のひとつにWorkshop Design Academia(以下:WDA)というコミュニティがあります。会員数は400人ほどで、ワークショップの設計、ファシリテーションのテクニックのほか、理論的な背景を学ぶ動画コンテンツ、講座やワークショップなどが充実しています。
代表の安斎勇樹さんは、ワークショップの設計について博士論文を書いています。書籍も出しています。現在東京大学の特任助教としてその設計理論を教える立場でもあります。noteも書いています!
出会い
そんなミミクリとの出会いは、2年前に安斎さんから「ファシリテーションの熟達化」をテーマにした研究の調査対象として連絡をもらったことでした。
ぼくがやっていた赤ちゃん向けワークショップをビデオで記録し、ぼくの振る舞いや言葉かけがどんな意図で行われていたのかをインタビューしてもらいました。
そのときの最初のインタビューは安斎さん、分析調査は青木翔子さんに担当してもらったのですが、驚いたのです。こんな風に、ものすごいディティールにつっこんで分析していて、「こうやって知見を貯めながらビジネスしてんの、すげぇ!」って思ったんですよね。
「うわー、このチームと一緒に仕事してぇな〜!」「なんならこのチームに入っちゃいたいなー!」と、当時から思っていました。
その思いもあって、ダンサー砂連尾理さんと「子どもの身体を踊る」というワークショップを共同で開催したり、WDAの動画に出演させてもらったりして、縁が深まっていきました。一緒に活動していくうちに、ミミクリは若いチームで、みんなが「ワークショップ」「学習」「創造性」といった言葉に希望を持って働いていることがよくわかりました。
「ここで働かせてください」
ぼくはこれまで、みんながワークショップの設計スキルを持っているチームで働いたことはありませんでした。個人でもいろいろやってみましたが、限界を感じました。
チームがほしいと切実に思っていたし、チームのハブになって動いてみたい気持ちがありました。30歳になって、自分が矢面にたつだけでなく、若くて志のあるメンバーの活躍の場をサポートしてみたいと思うようになってきました。
ぼくも20歳そこらのころ、第一線で活躍するアーティストの方々の胸を借り、仕事をさせてもらい、たくさんのことを教わったからこそ、ここまで生きてこれました。この恩を彼らに返すことはできないけれど、いまを生きる若者たちに自分が知っていることを還元することはできます。志ある若手の成長のためなら、どんなコミットメントも厭わない所存です。
ミミクリと関わるうちに「このチームなら自分が貢献できることがありそうだ」と判断し、安斎さんに「ここで働かせてください」とお願いをしました。はじめはいくつか業務委託で案件に関わらせてもらい、晴れて正社員として入社することになりました。
何をするか
肩書きは「ディレクター/アートエデュケーター」です。
ミミクリのミッションである「創造性の土壌を耕す」ということを、人間の創造性の歴史である「アート」の視点から、アートを見る・つくる・語る手法を用いて、組織の創造性の土壌を耕していきたいと思っています。
まず最初の半年ぐらいは、ミミクリのディレクター陣がやっている仕事の仕方を見て学びます。ミミクリには、社長の安斎さんのほかにも、対話のスペシャリストや、意味のデザインの専門家がいます。ビジネス・ストラテジストも!
専門性が異なるので、学ぶこと必須です。
仕事をするなかでぼくが「あ、これはいけそう」と思う案件があれば、積極的にディレクションを引き受けていきます。
臼井の専門性
ちなみにぼくの専門性は、アート、子ども(赤ちゃんから高校生まで)、ワークショップの三項でできています。
子ども向けワークショップのキャリアは2006年にスタートしたので、かれこれ13年。赤ちゃん向けワークショップは3年間がっつり開発運営をしました。
アートに関しては美術館や劇場などでさまざまな展開をしています。最近では、演劇の「観客」の創造性を引き出すワークショップを開発しています。
大人向けのファシリテーション教育も前職で始め、3年間実践経験を積んできました。全くファシリテーションの経験がなかった人を、メインで進行ができるようになるまで、伴走してきました。
やりたいこと
「アート思考」的なことやりたい!子ども向けワークショップやりたい!子どもにプロトタイピングしてもらいたい!などあれば、一緒にできたら嬉しいです。
ミミクリでこういう案件やりて〜!という気持ちは、今後ちょくちょくnoteに書いていきます。
とにかく、手っ取り早い解決策を求められるより、「こういうことがやりたい(んだけどどうしたらいいかわからん)!」という「衝動」を持つ人と一緒に伴走していきたい。一緒に悩みながらガシガシかたちにするときが一番興奮します。
最後に
初日の今日は、歓迎ランチ会を開いてもらいました。
ワイン飲んじゃったりしたのは内緒だけど、いいよね!ビールって小麦だしパンじゃん?ワインもぶどうだしデザートじゃんね。というノリで、ランチに軽く一杯のんで、その後ガシガシ仕事してる人もいればちょっと寝てる人もいて、やべえじゃじゃ馬組織だなと思ったのも内緒。
帰宅は早めにして、娘をお風呂にいれたり晩御飯食べたりしてその間に妻が仕事することができて、保育園に入れていないワンオペ家庭でも妻が平日時間をつくれるように、働き方を調整できるところも最高です。
もちろん、それだけぼくのことを信頼してくれているからなので、怠けていたらクビになるので、がんばりますよ。
その証拠に!さっそくWDAで研究会を担当することになりました。ぼくがやってきた赤ちゃんとアートを教材に、ファシリテーションの練習をする講座です。ぜひ来てください。
さらに最後に。
今、孤独に、それでいて淡々と、ワークショップをして、矢面に立っている若いアーティストやアートマネージャーに言いたいことがあります。
経験を積み、なんとかやっていくうちに、きっとビジネスとアートをうまくピボットしながらワークショップでご飯を食べられる日がくるはずです。
「アートだけで食べていけない」と歯を食いしばって、アルバイトをしたり、会社員をしたりして「我慢」してワークショップをしている人もいるでしょう。ぼくにもそういう日々がありました。悔しかったし、苦しかったですよ。
でもその日々の経験が、今、めちゃくちゃ生きています。ミミクリデザインの「アートエデュケーター」として、みなさんのような人たちと一緒に仕事ができるようにしたいというのは、個人的な思いです。ちょっと関わってみたい、学んでみたいという人は連絡くださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。いただいたサポートは、赤ちゃんの発達や子育てについてのリサーチのための費用に使わせていただきます。