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アートからの触発、ビジネスからの逸脱 ーYAUトークイベントレポート

5月20日土曜日、21日ぶりに外出し、住んでいる松戸から有楽町へ足を運びました。お誘いいただいたアートプロジェクト「YAU:有楽町アートアーバニズム」のトークイベントに登壇するためです。その時のプレゼンテーションの内容は、前回の記事にまとまっています。


展示を全部回ることはできなかったのですが、日本最大級のビジネスエリアでのアートプロジェクトとして、先駆的な事例だと感じました。今後の展開にも期待が高まりました。

作品写真に関しては、別のトークイベントに参加されていた四方幸子さんのツイートを添付させていただきます。

今日はそのトークイベントの内容を踏まえて、アートとビジネスの関係を「触発」と「逸脱」の視点から考えてみたいと思います。

YAUとは?

YAU:有楽町アートアーバニズムは、日本有数のビジネス街としてグローバルな経済活動を牽引する大手町・丸の内・有楽町エリア(以下、大丸有エリア)において展開するアートプロジェクトです。

主催には「有楽町アートアーバニズムプログラム」実行委員会ですが、主要団体として、「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会」と「大丸有エリアマネジメント協会」が参画しています。

具体的なプロジェクト内容は、以下の3つに集約されています。

①アーティストの作品制作過程を街中で公開し、交流する「アーティストスタジオ」
②次世代を担う若手アーティストに、専門家によるアドバイスを提供する「相談所」
③主に大丸有エリアのオフィスワーカーが、まちとアートについて学びを深める「スクール」

https://arturbanism.jp/

これらの活動に加えて、アーティストの倉田翠さんが行ったプロジェクトなどは、ワークショップであり公演制作でもあるという点で、特異なモノだと感じます。

多様な仕方でビジネスパーソンとアーティストが出会う

アーティストスタジオ、相談、スクールに加えて、ワークショップを入れたYAUの活動を上記のように整理してみました。活動自体は、どれもYAUが手がけた公式のものですが、ビジネスパーソンの視点から、アーティストとの出会い方が偶然(インフォーマル)か計画的なものか(フォーマル)で分けられると考えました。

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