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小学4年生が、本屋の店主になってみた!

寝ても覚めても本が好き。
こんな小学4年男子に、本を読むだけではなく、本を通じたコミュニケーションの面白さを味わって欲しいなぁという父の願いと、吉祥寺ブックマンションオーナー中西さんからの「絶対面白いからやってみましょうよ!」という後押しから、2020年1月から、小学4年生が店主の本屋さん「こども本屋まるそ」がスタートしました。

開店当初は、値付けも適当でしたが、古本屋に視察に行ったり、そこから人件費や原価などの仕組みを知れたり、社会のことを身をもって学んでいく4年生でした。

「売れた〜!」は本人のみならず、家族のビックニュース!売上を受け取る息子の嬉しそうな様子は今でも忘れません。それからも本屋に並べた息子のおすすめ本を買ってくださるお客さんがいらっしゃって、自分のお小遣いを自分で稼ぐ4年生が誕生しました。

小学5年生に進学と当時に、コロナウィルスによる休校&緊急事態宣言に。
それでもブックマンションがひらけば、まるそから買ってくださるお客さんがおり、「まるそ」の棚は寂しい状態に。

図書館や学校の図書室もたくさん利用して本を楽しんでいる店主、”自分の本”はそんなに多くはありません。それでいて、本好きな彼は一冊の本を何度も読むので、まだ手放せない本も多いのです。

そこで、生まれたアイデアは「まだ、売らない」シリーズ。これにより棚が寂しい状態を改善させました。

オレンジの帯が「まだ、売らない」本たち。

5年生の2学期には、ブックマンションが注目されるのにあやかり、取材をうけるというとても貴重な経験をさせていただき、新聞、雑誌、Webメディアなどで掲載されました。新聞は夕刊1面に写真が!!
どれも家宝です・・・!

ホームページをつくってみたり、グッズもつくってみたり、店主同士の関わりに交ぜていただいたり、ブックマンションを中心に色々な活動が生まれました。

なかでも、ジュンク堂書店吉祥寺店とコラボしたブックフェアでは、書店の選書ができるというこれまた貴重な経験まで・・・

この「子ども本屋まるそ」のスピンオフ的な展開として、娘(現9歳)のイラストレーター活動も生まれました。

きっかけは、まるそのノベルティとしての”しおり”づくりから。しおりが喜ばれた経験から、学校の自由研究で挑戦した色づくりのまとめを製本して、「まるそ」に並べてみました。そしたら、その本「いろのじっけん」が有名書店員さんに購入いただきかつ、Twitterで高評価いただくという、これも家族的大ニュースに!

これを機に自作本を作り、販売を続け、2020年末には2021年カレンダーまでを制作し、SNSを通じて販売することにも挑戦できました。

2021年3月には、ZINEフェスティバルにイラストレーターもちがわさんと共に出店。こちらも大盛況で、なんと「その場でイラストを描き、買っていただく」ということまで発生し、「私はイラストレーターだ!」と自覚をもてる当時小2の女の子が誕生するに至りました。

さてさて、そんなこんなで6年生になった店主は、バスケットボールや吹奏楽、2021年にはロボット制作に打ち込んだりと、好奇心全開に色々なことにチャレンジしております。本好きは相変わらずですが、ひとつのことに没頭!というタイプでもないようで、店主であることはすっかり忘れて棚が放置されつつある今日この頃で、一度ここで区切りをつけては?と父から提案したのでした。

閉店となると、さすがに悲しくなったようですが、でも色々な方向に関心が向いている自覚もあるようで、「じゃあ一旦休業ってことで!またやりたい時にはやるんだ!」と。

そんなわけで、丸2年本当に色々な経験をさせていただき、店主(息子)とその妹までも、あたらしい世界をたくさん見せていただいたブックマンションには感謝しかありません。

ご来店いただき、手にとっていただいた、棚を見ていだいた全ての方に感謝です。
本当にありがとうございました!!

追伸。
2022年1月2日。お年玉を握りしめて、何を買いにいくのかと思ったら、リュックいっぱい(超重い)の22冊の本を買ってきた息子でした。
本好きは止まりません。

これまでの「まるそ」に関わるnote記事はこちらにまとめています。
よかったら、ぜひ。