23年間で770万円の献金……何が問題なのだ?

週刊文春より。

 菅義偉首相が、長男の正剛氏が筆頭株主の会社から長年にわたり、多額の政治献金を受けていることが「週刊文春」の取材で分かった。

23年間で770万円が多額?1年あたり33万円ちょっとにしかならないのだが。

 関係者によると、同社が1982年に設立された際、菅氏が全株式2万株の半分、1万株を持ち筆頭株主となった。

どうやら、元々は菅義偉首相が筆頭株主だったようである。

「月3万円の献金を続けています。やっぱりこうやってお店を(良い場所に)作ってもらったりしていますからね。X(横浜駅にステーション社が開いた喫茶店)をやっている間はずっと続けていきます」

この会社は、喫茶店を経営しているようで、つまり、東北新社とは何の関係もない。月3万円の献金を23年間続けているから合計が約770万円、ということのようである。これが事実なら800万円を超えているはずだが、770万円というのは記事を読む限り2019年までの総額のようだ。つまり政治資金収支報告書の公開までのタイムラグによって金額に差が生じるということ。

それにしても、月3万円程度の献金を「多額」と言ってしまう週刊文春のセンスは理解できない。しかも、政治資金収支報告書にもきちんと記載されている適法な政治献金である。

「実は、2012年に菅さんから『株を息子に渡したい』と言われてね。他にも株主や役員がいるので、一応彼らに話をしたら『それは先生の問題だ。他人に渡すんじゃないからいいんじゃないか』ということで、(株主の承諾を得て)株は正剛さんに引き継がれました。

つまり、正剛氏が同社の株主だったのは、23年中9年にすぎない。しかも、役員として経営権を握っているわけではなく、単に株を保有しているだけである。

 政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授が次のように指摘する。

「政治家としての影響力を使った口利きの対価として政治献金をもらうことは、収賄またはあっせん利得と同じ構図でしょう。まして自身や親族が過半の株式を持ち、支配権を握る会社のために駅構内の良い場所を確保するよう口利きをするというのは、自分の利益に直結する話です。国会議員の影響力の使い方として、非常に問題がある」

なんだかもっともらしいことを言っておられるが、法に触れるとは一言も言ってない。

 菅事務所は、「週刊文春」の取材に対して、次のように回答した。

「(ステーション社の株など)資産については法令に則り、適切に管理し、公開しています。(出店などの口利きなどは)事実ではありません」

まあ、そう答えるよな。「口利き」の部分に関しては解釈の余地があるかもしれないが、少なくとも公開していることは事実。

 正剛氏に株式が譲渡され、その企業が菅首相に献金を続けていることが明らかになったことで、正剛氏が菅氏の政治活動と関係のない「別人格」と言えるのか、今後の説明が注目される。

そもそも正剛氏に譲渡された株は菅首相が持っていたものであり、正剛氏がその株を保有していることが問題になるなら、過去に菅首相本人が保有していたことのほうがもっと問題になるはずでは?

dこんな記事じゃ政権を倒すことはできないですよ、文春さん。

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