AERA.dotの記事訂正が最悪な理由

修正前(https://megalodon.jp/2021-0704-1328-11/https://dot.asahi.com:443/dot/photoarticle/2021070400002.html?page=1

小泉環境相は星大輔候補の応援で町田駅前の街頭に立ったが、熱海市の土砂災害についてもこう語った。
これはテレビの中ですけど、静岡県の熱海で大変大きな崖崩れ、土砂崩れが発生しました。政府をあげて状況の確認をやっていますが、環境大臣の私の仕事はこの雨が上がって、状況が見えた後に災害の現場の廃棄物を担当することです。これを一つ一つしっかり対応しつつ、多くのみなさんの安全安心の町づくりを防災の面でもしっかりとやっていかなければいけません」
 都議選の応援演説をキャンセルし、多くの国会議員が熱海の土砂崩れの対応をしているというのに、小泉環境相にとって災害は、テレビの中の出来事で、雨が上がったら対応すればいいとも聞こえる発言だった
(AERAdot.編集部 上田耕司)

修正後(https://megalodon.jp/2021-0704-1946-35/https://dot.asahi.com:443/dot/photoarticle/2021070400002.html?page=1

小泉環境相は星大輔候補の応援で町田駅前の街頭に立ったが、熱海市の土砂災害についてもこう語った。
「静岡県の熱海で大変大きな崖崩れ、土砂崩れが発生しました。政府をあげて状況の確認をやっていますが、環境大臣の私の仕事はこの雨が上がって、状況が見えた後に災害の現場の廃棄物を担当することです。これを一つ一つしっかり対応しつつ、多くのみなさんの安全安心の町づくりを防災の面でもしっかりとやっていかなければいけません」
 都議選の応援演説をキャンセルし、多くの国会議員が熱海の土砂崩れの対応をしているというのに、小泉環境相にとって災害は、雨が上がったら対応すればいい、とどこか他人事のように聞こえる発言だった
(AERAdot.編集部 上田耕司)

人間には誰しも間違いはある。だから、間違ってしまったことを責めないというのは私のポリシーでもある。

しかし、間違った記事を書きながら、一応謝罪文を掲載したとはいえ、記事の一部を修正しただけで記事がそのまま残るというのは理解に苦しむ。

上田記者は「~と聞こえた」と言っている。なのに、その「聞こえた」発言がそもそも聞き間違いだったのに、結論が変わらないのでは、これはもう結論ありきの記事だと言われても反論できないだろう。

記者は、小泉氏が「テレビの中」と発言した、と思ったから「他人事のように聞こえた」と書いたわけだよね。違いますか?

あるいは、「こいつ熱海の災害なんて他人事だと思ってるだろ」という予断を持って小泉氏の発言を聞いていたから、そのような聞き間違いを犯してしまったのかもしれない。

いずれにしても、「テレビの中」と発言した、という前提が完全にひっくり返ってしまったのに、結論が変わらないのは、おかしい。

こういう場合、記事そのものを取り下げるのがまともな人の考えであり、前提の部分だけを修正して、結論が何も変わらない文を掲載しつづけるというのは、短期的にはアクセス数を増やす効果があるかもしれないが、中長期的にはメディアの信頼を下げるだけだろう。

もっとも、朝日グループの信頼など、とっくに地に落ちているから、アクセス数を稼げれば何だって良いと考えているのかもしれない。

だが、そうだとすれば、「ネット上にフェイクニュースが飛び交う今、新聞の役割は増していると考えています」と豪語したのは何だったのか。

ネット上に飛び交うフェイクニュースを垂れ流しているのは、朝日グループの運営するネットメディアだという意味か。もしそうだとすれば飛んだマッチポンプだな。

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