在日コリアンは植民地支配の結果生まれたのか?

当該記事に関して、一点だけ反論したく思い取り上げました。

 まず大前提として述べたい事は、日本の植民地支配の結果、日本で生きていく事になった在日コリアンの歴史があるという事、戦後から制度的社会的に様々な差別が存在していた(している)長い歴史があり、(後略)

あまり深く物事を考えない人たちは、このような主張を目にしても何の疑問も持たずそのまま受け入れてしまいます。しかし、これは本当のことでしょうか。

例えば、ブラジルやハワイには多くの日系人がおられます。では、日本はブラジルやハワイの植民地だったのでしょうか。違いますよね。

一方で、インドやミャンマーやマレーシアは英国の植民地でした。では現在の英国に、在英インド人や在英マレーシア人が大勢いるでしょうか。ゼロではないでしょうがそんなに多くはいませんよね。

つまり、結論から言うと、「日本による植民地支配」と在日コリアンの存在は、何の関係もない、ということです。

確かに、日韓併合の1910年以降、日本へ移住する朝鮮人が急増したのは事実ですが、これは日本の経済発展が主要因であり、日韓併合はたまたまタイミング的に同じだっただけです。

一般的に、移民は経済力の低い国や地域から、経済力の高い国や地域へ流れます。日本と韓国の間でも、それが起こっただけです。

そして日本政府は決して朝鮮人の日本への移住を奨励していたわけではなく、むしろ制限していました。1919年と1925年に渡航制限を行い、1934年には密航による本土への移住を厳しく取り締まる閣議決定も出しています。

それでも朝鮮人の日本への移住は指数関数的に増え続けました。

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1941年に太平洋戦争が始まると、日本の若者の多くが徴兵されてしまい労働者不足に陥り、労働者需要の高まりからさらに朝鮮人の日本移住は加速しました。この時期の移住を強制と見做すか否かについては議論がある部分ですが、たとえ「強制」があったとしても、それ以前の1940年までに既に100万人以上の朝鮮人が、自由意志で日本に移住しています。

そして、仮に「強制」があったとしても、彼らはみな戦争が終わるとさっさと朝鮮・韓国に帰国してしまったのです。無理やり連れて来られたっていうなら誰だって当然そうしますよね。

そして、グラフからは読み取れませんが、戦後に日本に渡ってきた人もいます。1948年の済州島虐殺や、1950年に始まった朝鮮戦争から難を逃れるために日本に逃げて来た人たちです。

だいたい、ここまでが一般にオールドカマーと呼ばれる人たちです。彼らは決して日本に強制されて日本に来たわけではありません。もし強制なら、祖国が独立したときにさっさと帰国していたはずです。事実100万人以上の朝鮮人・韓国人が帰国しているわけですから。

日本への残留を決断した人たちというのは、すでに日本に生活基盤を築いていて、それを手放せなかった人たちでしょう。

つまり、現在の在日コリアンの存在は、日韓併合によるものではなく、普通の移民と同じだということです。そうでなければ、なぜ1980年以降に「ニューカマー」と呼ばれる人たちが日本に移住してきたのでしょうか。1980年代に日本が韓国を再植民地化した?そんな馬鹿な話はありませんよね。


ところで、在日コリアンの人口は、ニューカマーを足しても、すでに在日中国人に抜かれてしまっており、在日ベトナム人にも肉薄されています。ですが、中国人やベトナム人の民族教育の話って全然聞かないですよね。私が知らんだけかな?

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