見出し画像

アフターコロナにおけるアジャイル開発組織 <CTO meetup>

概要

日時:2020/05/27 19:00〜
場所:Youtubeライブ
ターゲット:アジャイル開発に興味のある方、など

・株式会社スペースマーケット 執行役員CTO 齋藤 哲
・株式会社SmartHR CTO 芹澤 雅人
・Sansan株式会社 執行役員CTO 藤倉 成太
・LINE株式会社 Effective Team and Delivery室 室長 横道 稔

内容を箇条書きで

進め方
横道さんがファシリテーターとして、事前に用意されている質問や当日寄せられた質問などに登壇者が答えていく、という形で進行された。(文中敬称略)

テーマトーク
<Beforeコロナでの働き方>
3社とも、オフラインを中心とした働き方を設計されていたように感じた。
全国に支社があったりなどしたが、基本的にはオフラインでの空気感を大事にしていた、とのこと。

<Withコロナでの働き方>
3社とも、緊急事態宣言を受けてフルリモートワークへ移行。
(藤倉)常時Zoom接続で気軽に声をかけられるように、朝会や夕会など働く時間の変更はしていない。
(芹澤)オリンピックに向けてもともとフルリモートでの働き方の準備は進めていた。コアタイムを廃止し、出社時間を各自で選べるようにしている。もともとあった、シャッフルランチや全社員での飲み会も今はZoomで実施。
(斎藤)オリンピックに向けて準備もしていたが、週一回リモートワークデーを設定していた。リモートワークではコミュニケーションが一気に減るので全社的なイベントを増やした。

<利用しているツールについて>
miro:共有ホワイトボード的ツール
spatial.chat:バーチャル空間上で、距離のあるコミュニケーションを再現出来るツールのよう。近くにいる人は声が大きく、遠くにいる人は声が小さく、なったり
Remo:オンライン上で座席を再現するビデオチャットツール
Remotty:仮想オフィス
Remottyは自然と使わなくなった、とのこと。あまりオンラインの世界にオフラインの作法をそのまま持ってきても馴染まないのかもしれない、とのこと。

<今回の変化に伴った、組織の変化について>
(芹澤)
・対面のコミュニケーションを重視していたのでそれをどうするか、が難しい
・スクラムはベロシティを測っているので、リモート導入後にどうなったか、を数値で説明できるのは良い(増えていた)
・悪い変化の予兆は、愚痴が増えること。距離が離れる、関わりが少なくなるほど愚痴が増えると思っている
(藤倉)
・生産性の計測、を以前から実施していたのでよかった(下がってない)
・カルチャーの醸成は出来ていたのでよかった
(斎藤)
・職種を超えたコミュニケーションが減り、分断が起こっている

<今後について>
(斎藤)フルリモートはやめるが、リモートは増やす予定。
出社してのコミュニケーションを取りたい、という意見があったのと、新入社員などへのカルチャー浸透をさせたいため。
(芹澤)話している途中。完全に戻すことはなさそうだが
(藤倉)緊急事態宣言の解除を受けてステージを下げた。
オフィスへの出社も可能。同じ時間に出勤するルール、を崩すつもりはないが、朝のMTGはリモート、昼から出社、などを選択できるようにしたい。
今後の採用市場からの見られ方、を意識するとリモート禁止、はマイナス影響があるはず。
(横道)採用市場といえば、「コロナ時にどう対応していましたか?」が企業を測る質問になる、というツイートを見た。

質疑応答
・リモートではちょっと手伝う、が難しい。工夫しているところは?
(藤倉)今まではオフィス間を常につないでいたが、それが個人間に変わって常につないでいる。ただし、真正面からではなく横から少し見える、くらいの角度にしておくとストレスが溜まりにくい。
(芹澤・斎藤)コーヒータイムなどの雑談だけの時間を設けている
(横道)デイリースタンダップなど、朝会をもともと行っていたチームだと苦労していない印象がある

・ペアプロってどうしてる?
(みんな)している
(芹澤)リモートになって活発になった気がする。オフィスでは会議室など場所が足りなかったが、リモートだとそれがないので

・CTOとして各部門のマネージャーや現場などに今何を伝えているか
(藤倉)生産性。何を生産性とするか、が重要。エンジニアの生産性を測るのは難しい、が、それをどう測るのか、をちゃんと考えてほしいと伝えている。
(芹澤)プロダクトの進み具合、よりも、開発者として良いと思うものを楽しく作れているか?を見ている。チームの健康状態(上手く回っているか、など)を気にしている。
(斎藤)自立したチームになってほしい

・リモートでの新規立ち上げについて
(芹澤)無理ではないが難易度は上がりそう
(藤倉)やれるか、ではなく、どうやるか、の話ではある
(横道)「コロナが終わったら」を禁句にしたい

感想

各社のコロナ前と現在、そして今後、みたいな話だったが、それぞれの考えを聞けて興味深かった。またそれらが弊社と結構似た話が多くて、あーどこも苦労してるな、とか、そうそう、みたいにうなずきながら聞いていた。
リモートでのコミュニケーションの工夫とか、使ってるツールとか、今後の対応に迷っているところとかも。
評価や生産性を測る部分もすごく難しい。それはリモートでもリモートじゃなくても難しいのだけれど。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?