検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? を読んで


読むきっかけ
タイトルにそそられて

あらすじ解説(アマゾンより)
「ナチスは良いこともした」という言説は、国内外で定期的に議論の的になり続けている、アウトバーンを建設した、失業率を低下させた、福祉政策を行った――
功績とされがちな事象をとりあげ、ナチズム研究の蓄積をもとに事実性や文脈を検証、歴史修正主義が影響力を持つなか、多角的な視点で歴史を考察することの大切さを訴える。

感想
① 都合のいい正義
② 本当の功績
③ 陰謀論思考

① 都合のいい正義
歴史的観点からしても、ナチス=悪であるイメージは常にある。
しかし、その中でも、良いことを行ってきたという功績は残っている。
だから、悪とも言えない、って思っていた感はあったが、この本読んで
やっぱり憎むべき悪なんだと痛感した。
 公共事業の一つ、アウトバーン建設により、
景気の回復を行ったと書いてあるが
確かに今も使っている大事なインフラではあるが、
ナチスの前段階で計画があり、
実行したのが、ナチスであった的な内容があった。
 驚きなのは、景気回復に役立ったのは、実は「武器製造」であり、これに
国債を発行し景気を回復させた。その負債は、他国から奪う考え、
実に一か八かの生産方法だと感じた。

② 本当の功績
アウトバーンを建設(大きな公共自供),失業率を低下(武器製造)、
福祉政策(休日確定)とよくよく調べると悪いことなのだが、これを実行し、
世に知らしめたことで、模倣する国々もあったのではないかと思う。
これらを模倣することで、良い方向に向かった国もあるのではないか。
表向きの功績は宣伝として役にたったのかな。

③ 陰謀論思考
あとがきに書いてあったのですが、著者は、
ナチスはやっぱり悪いとSNS上でつぶやいたとき、多くの反感コメントが来た、たしかに表向きはきちんとした政策を行っているように見えるが、歴史を深く調べる上で、悪である証拠が見つかる。
ただ、それは調べないと分からない、自分に都合のいいことばかりをみてしまう、状態になっているのではないかと考えられる。
まあ、自分も実際見えていないことは、都合のいい方を選択する癖があると思う。
それが、陰謀論的な思考になっていくのではないか。
今の日本の政治だけではなく、今、正しいとと思うものが、本当に正しいのか少しは考える視点を得たいものである。

まとめ

善悪は全体か、個かで変わってくる。物事の見極めは難しい。
でも、難しいから思考停止することなく、自分の意志でなんらか
の答えを作っていきたいな。


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