マガジンのカバー画像

報道への意見

68
うしをいが報道に対して書いた記事をまとめています。
運営しているクリエイター

#ワクチン

「コロナを拒む若者」はメディアが作った虚像

最近かなり減ったけど、一時期「若者はワクチンを受けたがっていない」とか「SNSで見た間違った情報を信じている」とかいうことが盛んに報じられていた。 でもこの話、ほとんどはメディアが作った虚像だと思う。 少なくとも、ぼくの周りの20代で、「ワクチンが不妊につながる(嘘情報)」とか「マイクロチップが入っている(嘘情報)」といったことを信じている人はいない。 知り合いの美容師さんはたくさんの大学生の散髪を担当しているけど、ほとんどが大学で接種しているか、接種したいけれど予約が

「ファイザーワクチン」って未承認だったのね

「ファイザー ワクチン承認へ」の記事を見た時、「あれ、また新しいワクチンを開発したの?」と思ってしまった。 もちろん実際は違っていて、今まさに日本人が打っているワクチンが、まだ正式承認されてなかったのだ。 人間の記憶というものは頼りないものだ。 おそらく、昨年末から2月くらいにかけて「未承認だけど急いで緊急承認して打ちましょう」という話を、何度も新聞で読んだり、テレビで見ていたはずなのに。 そもそも、自分の体に打つものについて、承認されていないかどうかも覚えていないな

感染力「水疱瘡レベル」では分からない

この間ニュースを見ていたら「感染力は水疱瘡レベル」という見出しがあったのだけど、見た瞬間に頭が「?」になった。 まず「水疱瘡」の漢字が読めなかった。ちょっと考えてみたら「みずぼうそう」だなと何となく理解したのだけど、そこで二つ目の「?」だ襲ってきた。 そもそも水疱瘡の感染力って強いの? そりゃ、水疱瘡ぐらい知っているし、子供の頃に感染したような気もするけど、それがどの程度の感染力かなんて全く知らない。 メディアが「国民がみんな分かっているし、この見出しでいい」と思い込

「感染者数が最大」では、理解できない 政府の公式分析が欲しい

コロナの政府対応に関して、一番の問題は「情報発信の失敗」と言われていて、ぼくもそうだと思う。 最近は感染者数が増えてそうでもなくなってきたけど、もともとコロナ対策が評価されていた台湾は、会見を1人の人に集中させて、また、毎日定例で会見を行うことで、適切な情報発信を行なっていた。 日本の発表で困ってしまうのは「○○○人」と単に数字だけ出されるところ。 それに対する分析がないから、専門家ではない僕らには全く理解できない。 そもそも、毎日の数字ではなくて、1週間の平均とか、

中国製ワクチンは「プラセボ効果」がないから不利なのだと思う

世界中でワクチン接種が続く中、中国製のワクチンの効果に疑問が出だしている。 専門家ではないので、実際に中国製のワクチンがどの程度効くのかについて、当然なんの情報も根拠も持ち合わせていないが、その性能どうこうはおいておいて、実質的に中国製のワクチンは効かないのではないかと思っている。 それは、中国が民主国家ではなく、情報開示もされていない国だからである。 実際には、もしかしたら他のワクチンなどと同程度の効果があるのかもしれない。でも、普段から情報を隠している国だから「実は

「ワクチン接種会場」こそ、今、世界が共に戦っている場所なのかもしれない

とある番組で、ワクチン摂取会場の映像が流れていた。 スタッフはみんなその日集められた他人同士。でもお医者さん、看護師さん、薬剤師さん、アルバイトのスタッフもみんなすぐに内容を飲み込んで、作業に取り掛かる。 受付窓口に配置された看護師さん、アルバイトの職員は、わかりやすい言葉でお年寄りに話しかけながらもテキパキと接種表の記入を手伝う。 お医者さんは、丁寧にワクチンの説明をして、接種者からその日の体調を慎重に聞き出す。 接種に訪れた人も、自分だけが長話してはいけないと、お

ワクチン接種で自由主義国家の勝利が明確になる

世界各国でワクチン接種が進み出しているが、このワクチン接種が意外な形で「自由主義国家の勝利」を明確にしてくれるのではないだろうか。 そう思ったのは、ロシアと香港でワクチン接種が進んでいないというニュースを見たから。 ロシアのワクチンはロシアは昨年8月に「世界初」のワクチンを承認している。そこから接種を続けているが、あまり進んでいないようだ。もちろん国土が広いので、製造、輸送が困難ということもあると思うが、それ以上に大きな理由は「信頼性のなさ」と言うことなのだろう。 そも

「生ジョッキ缶出荷停止」と「ワクチン接種」にに共通する公平性の呪縛

アサヒの「生ジョッキ缶」の出荷が再開されたという記事を見た。この商品は、4月に先行販売を開始したものの、売れすぎて販売停止になっていたのだ。この記事を見ていて、ようやく一日100万回に近づいてきたワクチン接種との共通点を感じずにはいられない。 不思議な出荷停止そもそも「売れすぎて出荷停止」とは、本当に不思議な現象である。売れすぎているのであれば、製造できる分は、それだけ販売するべきだと思う。でも、日本ではそういうことはしない。 一旦製造を止めて、設備を増強したから販売再開

「イギリスは優等生」なんかじゃない

ワクチン接種が進み、規制の緩和が進むイギリスを見て「優等生」という向きの報道が多いけど、全くそんなことはない。 ちょうど一年前、イギリスはパニック状態にあって、首相も感染、入院していた。その結果、最終的には15万人の死者を出しているのである。 逆に言えば、15万人もの死者を出したから、ワクチンを必死に確保する必要があったし、副作用についてまだまだわからないことがたくさんある中、世界で最初の接種を国民は受け入れたのだ。 それと比べ、日本の感染者、死者数は不思議なぐらい少な

ワクチン接種が「遅れてもいい」2つの理由

世界の他の先進国と比較して、日本のワクチン接種は遅れているらしい。今日のニュースでは、全世界で1億人に接種がされたとの報道もあり、全く始まらない日本の状況に少し焦る気持ちもわかる。 でも、冷静に考えると、日本はワクチン接種が遅れてもいい2つの理由があると思う。 日本の特殊な状況まず1つ目は、日本はコロナの死者が圧倒的に少ないということ。 もちろん、日本でもコロナにかかってお亡くなりになったり、営業が成り立たなくなり大変な思いをしている人がたくさんいることは理解している。