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アルバイトをしてきたけど、もういいかなって話
思えば、いつもアルバイトをしていた。
高校一年の夏、暇だからとコンビニアルバイトを始めた。
うちの高校は土曜の午前も授業があり、そのあとに週一の部活動があった。部活の曜日は自分たちで決められるけど、一年という弱い立場上、土曜の午後になった。
アルバイトは土曜の夜と日曜の半日。固定だった。
日曜は午前になったり午後になったり変動があった。私はなにも疑問を持たず、学校とアルバイトをこなしていた。
今思うと、アルバイトいるか?
もっと友達と出かければ良かったな、と後悔している。高校生活は一瞬だった。それでも欲しいものや行きたい場所に行けるお金は必要だった。
私はもともと活発的な人間ではない。
休みが五日あれば一日か二日出かければ満足する。
高校生の私は、夏休みに遊べれば満足だった。
大学生になり、アルバイトに嫌気がさしたのか一年間働かなかった。学校と家の往復で疲れていた。さすがに働くか、と居酒屋でアルバイトを始めた。
半年ほどで辞めた。
活発な職場が合わなく、飲み会に行くのが辛すぎた。
次に、カラオケでアルバイトを始めた。
水曜と日曜の十時~十七時。一日が潰れるけれど、楽しかったので苦ではなかった。しかし三年にあがる頃に引っ越しがあったため辞めた。
お気づきだろうか。
高校のときと変わっていないことを。
居酒屋やカラオケで貯めたお金は、京都旅行でパーッと使った。
また一からアルバイトを探すとき、カラオケにしたがあまり入れずすぐ辞めた。この頃、舞台にハマっていたのでお金が必要だった。
飲食店でアルバイトを始め、それでもお金が足りないと短期のアルバイトもした。船の中のお店でアイスクリームを売る仕事だ。楽しかったことをよく覚えている。
休みの日は、九時~十五時に飲食店、十七時~二十二時に船のアルバイトをしていた。お昼は律儀に家に戻り、モンエナを飲みながらそうめんをすすった。
部屋に来た友人が、空のモンエナの量に引いていた。
そんなに舞台ってお金がかかるの、と思うだろう。
チケットが一万ぐらいだから確かに高い。でも私は全通するわけではなく、二回いければいいや、と思うソフトな人間だった。
舞台もだけれど、舞台俳優にハマっていた。営業がうまいもので、個人イベントには必ず行きプレゼントも渡した。
一応大学生として友人と遊んでもいたが、やはり私の大学時代のほとんどは舞台俳優だった。
後悔はしていない。
こんなにハマったのは初めてだし、大学卒業するときに担降りして泣いた。
理由は、経済的に推すのが難しくなったから。(新卒で入った会社は低賃金だった)
高校や大学前半に比べ、目的のある労働は良かった。
そして現在。
転職した今の会社は、なんと副業OKだ。
朝からコンビニで働いてから出社してくる人もいる。
私は周囲につられて、去年から短期アルバイトを始めた。イベント系がいいけど田舎なので案件はほとんどない。それでも月に一回は入り、声を出して接客していた。先方に褒められ、サービス業に戻りたくもなった。
お気づきだろうか。
学生時代と変わっていないことを。
今の趣味は漫画集めで、これまたお金がかかる。
さらに社会人としてブランド物の靴や鞄が欲しい。
週末に丁度よく、イベントのお知らせがきた。
私は全部断った。
もう、目先の欲しいものに囚われて今の時間を溶かすわけにいかないのだ。
たしかに貯金があったほうが精神が安定するが、いつまで同じことを繰り返すのだ。
…のだ、って打つと私の中のハム太郎が「そうなのだ!」と同意してくるけれど、同じ状況になる人はいないだろうか。
例え怠慢な週末を過ごそうと、私は今の仕事だけで十分だ。
(転職を考えているのはまた別の話)
もっと時間を有意義に使いたい。
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