見出し画像

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』は失敗作なのか

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』をNHKのBSプレミアムで見る。以前、一度見たはずで、その時は全く面白くなかったので、チャンネルを変えようと思ったが、面白い。もしかしたら、私の見ていないパート3かも、と思ってビデオにとった。それで、じっくりと見たのだが、興奮しっぱなしで、しかも中身は今初めて見るような感じだし、きっとパート2ではないのだと思ったら、最後の方のぐちゃぐちゃぶりで、やっぱりパート2だとわかった。なにしろ、シナリオが無茶苦茶というか、探検隊はほとんど全滅で、でも、全滅がテーマではなく、彼らの運命を説明するのが面倒なんで、放っておいたとしか思えない。最後に、ティラノサウルスにも母性愛があるのだというテーマもとってつけたものとしか思えないのだが、面白いことは面白い。ただ単に面白いというのではなく、シナリオの不備……ではなくて、作っている最中に、そんなものどうでもいいとスピルバーグが判断したのではないか、なんて思ってしまった。でも、この後、もう一度見直したら、やっぱり面白くなかった……てなことはあるだろうか? だとすると、私の審美感というか、批評眼が根底的にダメだったということになるけど……多分、そんなことはないと思う。なぜって、最後のシーンで呆れたけど、それを補って余りあるダークな面白さは本物だと思う。スピルバーグも、途中で、シナリオなんかどうでもいいや、と思ってしまったのではないか……なんて、無茶な感想。

閉園となったジェラシックパークで繁殖したTレックスが人々を襲う。最初から助かるだろうと思った子どもを含む三、四人のグループが助かるが、まあ、それも良しとしよう。映画なんだし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?