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折々のおちぼ拾いNO.17:ヒトラーとYouTube

ヒトラー著「わが闘争」の巻頭言の中の言葉。
『人を説得しうるのは、書かれたことばによるよりも、話された言葉によるものであり、この世の偉大な運動はいずれも、偉大な文筆家にではなく、偉大な演説家にその進展のおかげをこうむっている、ということを私は知っている。』(平野一郎・将積茂訳)

ヒトラーは、この言葉通りに実践し、政治的な力を得て、第2次世界大戦に突入した。
ホロコーストを始め、人の所業とは思われないことを行った。
実際には、ヒトラーに洗脳されたごく普通の市民が実行していったことを忘れてはならない。

現代において、多くの人々がYouTubeを見ている。
それだけでなく、みずからも発信している。
私の周辺でも、新聞、本、雑誌などを読まずYouTubeから情報を得ている人は多い。

多くのpvを獲得している、いわゆるインフルエンサーが、YouTubeで常識では考えられないような極論を話し、多数の「いいね」を得ている。
とても普通では考えられないような極論がなんとなく市民権を獲得していくように見える。
話術により、話を単純化して感情に訴えていくやり方は、ヒトラーのそれとあまり変わらない。

YouTubeの世界に、ミニヒトラーが次々に登場し始めたのではないかと、心配になる。


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