きみは山田玲司のヤングサンデーという番組を知っているかね?
■ヤングサンデーとは?
『ゼブラーマン』や『絶望に効く薬』という漫画だけでなく、流行や組織に属さないことから生み出される才能を書いた『非属の才能』や、逆に属した中で良い組織を作る為に上がどう下に接するべきかの『年上の義務』の新書も書いている多彩な漫画家の山田玲司と、謎のゴーストライター兼友達の天才のおっくんと、詩人で演出家の久世と、美容師のしみちゃん(実は一番変人)という4人のおっさんが送る生放送である。
ニコニコ動画で配信されている月額500円の有料チャンネルである。(最初の1時間は無料で見れる。)
アニメや美術や時事などいろんなことを3時間も話しまくる。3時間で収まらないこともしばしばである。
ぼくが、一発で虜になってしまった回がある。
少年ジャンプで連載中の「ハンターハンター」の回である。
山田玲司氏が「富樫メソッド」なるものを発見したというところから始まる。
3時間あるなかの一部のコーナーで大体30分なのだが、その内容の濃いこと濃いこと。
YouTubeにこの部分だけを抜粋したものがあるので、ぜひ見てほしい。
山田玲司氏の解説はさることながら、おっくん・しみちゃんがぼくとほぼ同世代(1980年代生まれ)の為、親近感がプラスされかなり心地良い。
この番組の醍醐味は、山田玲司氏による解説であり、作者や筆者が物語に隠した本質を見抜き細部まで読み解くというところにある。
それに対して、久世さん・おっくん・しみちゃんが視聴者と同じ目線で、なんでそうなるんですか?と山田玲司氏にツッコむところもまた醍醐味である。
そのバランスがとんでもなく心地良いのだ。
幾原邦彦監督(イクニ作品)とは、相性がとんでもなく良く。
イクニ=俺(山田玲司)だ。と言い張るほどだ。
俺がやりたかったことをアニメという土俵ですべて表現してくれているらしい。
イクニ作品の解説もぜひ見てほしい。少女革命ウテナ・廻るピングドラム・ユリ熊嵐。(解説はかなり長いので注意)
noteの記事でぼくよりも詳しく「山田玲司のヤングサンデー」の本質を見抜いている記事があったので、ぜひ読んでほしい。
この番組の根底にあるものは、
「どんなときもごきげんでいよう」である。
番組の4人もただごきげんでと言っているわけではない。
生きていればそりゃ辛いこともあるよね。ていうかほぼ辛いことばかりだよね。それは出演者陣もわかっている。
だけど、自分自身と自分の身近にいる人たちぐらいには、ごきげんでいようぜ。というノリである。
ノリだが本気で言っている。(ここ大事)
この番組は、内容がアニメ・漫画・人類文化論・文明論
多岐にわたるので、絶対その人にあった回があるはずだ。
度々で申し訳ないが、ぜひ見てほしい。
※漫画家志望の方は必見である。