温泉とアトピー①

本日はお肌のメンテナンスのことを。
結論から言いますと、アトピーに温泉、ぜひ試してください。(長文です)


◾︎ おすすめの温泉

北海道の「豊富温泉」

現地へは行ったことがないのですが、この温泉の源泉を濃縮した濃縮温泉水を入れて自宅温泉を続けています。
保湿と炎症効果でアトピーが改善されました。


鹿児島の「あいら温泉余暇湯」

こちらは1日の実体験のみになりますが即効性もありました。

◾︎ アトピー歴とその症状

幼少期からアトピーに悩まされていました。小さい頃は、顔、首、頭、肘膝の裏、背中、お尻、ほぼ全身に症状が出ていて、特に顔周りに出るのは両親もどうにかしてあげたいという気持ちだったと聞きました。
痒くて眠れない日々、無意識に掻いて血だらけの服を見る日々が続いたのも記憶しています。

中学に上がる頃には顔まわりなど見えるところは綺麗になって、腕や脚など服で隠せる範囲のみになりました。
でも、肘や膝の裏は、一時的に治ることはあっても年に何回かは痒くなって、また傷になって、の繰り返しです。日常的には最も膝の裏がひどいですが、汗疹が出やすい夏や乾燥しやすい冬には脚全体が痒くなるので、長年の傷痕(色素沈着)が残ってしまって、今でも素足を出すことはできません。(他人からしたらもしかしたら気にならないかもしれないけれど、どうしても自分が気になってしまいます。)

とはいえ、腕や脚は服で隠せるので、社会生活上はそこまで支障はなく過ごせていました。
特に、顔周りには相当気遣って生きてきて、基本的に化粧も必要な時しかしないようにしていたので、お陰様で顔の肌は良い状態でした。いつかの肌年齢測定の時に、綺麗な肌と言ってもらえて、ずっと苦労してきたので少しは救われた気持ちでした。

大人になってから顔周りに症状が出たのは確か10年ほど前に一度。その時は頭背中も含め全身に症状が出てしまい、薬で半年以上かけて治しました。
それ以降はいつも通りに腕と脚のみを繰り返し、もういつものことって感じで、薬も使わず、肌に刺激の少ないことをするくらいでした。

しかし、昨年6月頃、顔や全身に完全にアトピーの症状が。頬や目の周りが痒くて赤く腫れ、頭や顔の一部からは滲出液もあったり。肘や膝の裏は切れてなかなか治らず血だらけ。傷になった部分にシャワーをすると痛い。風が吹くだけで顔が痛い。少しの刺激で痛い痒い。マスクをして出勤していますが、目の周りの腫れ、首周りがひどく、同僚からも大丈夫か聞かれるレベル。首周りは会社の白衣(糊部分)や髪の毛が当たって痒くなるため、スカーフを巻いてやり過ごす。(みんなに突っ込まれました。アトピーとまでは言わなかったけど刺激が嫌でと。どちらかといえばいじってくれる方で同僚の人の良さに助けられました)
ステロイドなど薬を使ってのリバウンドは嫌だったので、どうにか自然治癒を目指しました。

◾︎ 温泉との巡り合い

後述しますが、温泉という手段に至るまでに、生活全てを見直しました。栄養バランスの良い食事、掃除の頻度をあげる、睡眠時間確保、化粧水の変更、シャワーメインから湯船につかる、すぐに汗を拭き取るなど、忙しくてケアできていなかった基本的なことから。薬も一時的に試しましたが、リバウンド。ひどい顔だから夏なのにマスクつけないと人前に出られない、粉吹きも直らないからプロペトでの保護も必要で。でもマスクの刺激や保護で熱がこもって痒くなり、仕事中も痒くて我慢できないくらい。夜は痒くて寝られず。完全に生活に支障が出るレベル。
そんな中、湯治という方法に辿り着きました。特に北海道の豊富温泉の泉質がアトピーに良いと。炎症効果や保湿力のある成分が含まれていて、かつタールという油分も皮膚を保護してくれるようです。
ただ本当にそれで改善するのか?疑問も多くて、そもそも遠いし、泉質によっては悪化するともあったので心配で。でももう縋る思いだったので、他の温泉でとりあえず試してみようと、たまたま行く用事があった鹿児島でアトピーにおすすめの温泉を調査していくことに。(Xで同じ悩みの人を探してDMに凸して色々教えていただき(とっても親切な方でした)、この時の私の症状に合う温泉を選びました)

鹿児島県姶良市「あいら温泉余暇湯」
余暇湯の詳細記事はこちら☟

温泉に入った後、6時間ほどで家に帰ってきたのですが、顔のただれがなくなっていました。また、出るまでに時間がなくて化粧水など塗れなかった部分の背中が、ガサガサだったのにすべすべしていました。肌が保湿されている(もちもちしている)感覚も長かったです。1日経つとそれなりに乾燥が戻ってきましたが、明らかに効果ありでした。

◾︎ 自宅でできる濃縮温泉水との出会い、そして効果

さらに調べると、継続的に(最低2週間)温泉に浸かることで肌質が改善されるということで、自宅近くの温泉を調べてみましたが、どこも遠い。
湯の花にも効果があるということで、取り寄せて2週間続けましたが、今ひとつ。ただ、お湯は柔らかくなる感じで実際にあったまる効果や保湿はそれなりにあったと思います。粉吹きや傷が悪化することはなかったですが、治ることもなくという感じでした。
そこで、自分なりに調べた中では1番アトピーに効果がありそうな泉質である豊富温泉の濃縮温泉水を取り寄せ、また2週間続けました。
合わせて化粧水とクリームも豊富温泉由来のものに変更しました。


豊富温泉
泉質:ナトリウム-塩化物泉
濃縮温泉水は濃縮過程でタール成分はほとんどなくなっているようですので、タールの効果はなさそう

豊富温泉の効能

使い始め2週間の効果は、
・入浴後のポカポカの持続力が長い
・入浴後の肌のつっぱりが少なく保湿されている実感
・比較的軽度の症状だった背中のガサガサが治った
・痒いと感じる頻度も少しずつ減った
・顔の腫れ上がる範囲が縮小
・入浴後に血流が良くなって痒くなることもなし

そのまま続けると
・両膝の裏と左肘の裏の傷が治り、現在は右肘の裏のみ
・顔の腫れや粉吹きも治った
・首や頭の痒みも軽減。まだ傷は残っていて痒みも時々あるけれど、6割良くなった
・痒くなって掻いて傷になっても、入浴➕化粧水やクリームをすると、皮膚が赤く盛り上がったままということもなく、傷が小さくなり、明らかに治りが早い(殺菌作用や炎症作用が効いているのだろう)
・これは全く予想してなかったけど、なんかほうれい線が薄くなった!保湿力が正常になってハリが出てきたからか?

具体的な入浴方法は後日書きます。

年末年始少し不摂生をして(自宅温泉の回数も減らしていた)、また顔周りがぶり返してしまったのですが、自炊と自宅温泉を再開するとまた改善。
温泉水の効果もあるだろうけど、なんでもバランスよくですね。

※肌に合うかは人それぞれなので、温泉を試す時は慎重に。皮膚を弱酸性に正常化させる泉質も良いかもしれません。

なお、水道水の塩素もアトピーに悪いらしいので、温泉成分を入れることでその辺は緩和されるのだと思います。もしかしたら塩素を抜くだけでも肌には良いのかもしれません。


◾︎ その他これまで対策してきたこと

私の母は、私が小さい頃、色んなことを試したと言っていました。薬で治せてもリバウンドすることも何度もありました。どうにか慢性化しないように毎日のことから手助けしてくれていました。以下は、母が試してくれたこと、現在でも自分で気をつけていることです。

服:化繊のものは素肌に着用するとチクチクしたり、静電気で痒くなったり、汗が溜まって痒くなりやすいので、綿を着用。粗い目のものは刺激になるので、綿でもきめの細かいものを選んでいます。

洗濯:洗剤が残ってしまう恐れから水洗いのみ。

石鹸類:シリコンなしのシャンプーや石鹸は刺激の少ないもの。ボディソープは使わず、牛乳石鹸の青箱。ただ、洗いすぎもよくないようです。洗剤で皮脂洗い流しすぎている可能性もあります。アトピー人の肌は普通の人よりもややアルカリ性に寄っていて、抵抗力や殺菌能力が弱いのだとか。

基礎化粧品:敏感肌用で乾燥肌用のもの。乾燥がひどくなる秋〜春はプロペトも。昨年悪化するまではこれでオッケーでした。→昨年悪化した時は10年以上使っていた敏感肌用の化粧水でも顔が赤くなり、プロペトを塗ると熱がこもって痒くなり、でも保湿しないとカッサカサで粉吹き状態→今は豊富温泉の化粧水とクリーム。どちらも赤くならず痒くならず。乾燥しやすい時はプロペトも使用して保護。

保護剤:常用はプロペト。椿油(生搾り)も悪化した時に試しましたが、プロペトと大きく変わりませんでした。プロペトよりも伸びがいいので使い勝手は良さそうです。今はヘアケアに使っています。

食事:母は相当気を遣ってくれました。小さい頃もは痒みを助長する可能性のある甘いものは食べなかった記憶です。今でも母親は添加物などに気を遣ってくれています。私自身は一人暮らしでズボラなので、つい適当にしてしまって、これも去年の悪化の原因だったかなと思います。調子に乗ってアイスとか結構食べていましたし、あまり自炊もせず、スーパーの惣菜に頼っていました。今は、野菜は自炊で毎日摂るようにしています。もっぱら野菜スープですが。。

海での殺菌:小さい頃は毎日海に行って、すぐシャワーを浴びてと、海が近いわけでもなくそれなりに車を走らせないと行けない中で、母は根気強く向き合ってくれました。おかげで当時治ったと聞いています。(今は海が近くないし頻繁にも行けないのでこの手段は使えない。。)

日焼け対策:紫外線や塩素に弱いためプールは見学するくらいでした。スポーツも基本的に日焼けしないようなものを選んでいたくらい。日焼け止めは落としきれないと刺激になるし、やはり肌の負担になるので、服や日傘でカバーできない時のみ。大きくなって多少の日焼けは大丈夫になりましたが、数年前の全身症状の時はたぶん日焼けが発端。昨年の悪化も一端はあったかと思います。

掃除:ダニやハウスダストが起きないようにこまめに掃除。ソファー撤去。昨年悪化した時は少し掃除の頻度が落ちていたので、もしかしたらダニにもやられていたかもしれないです。この時洗える家具は全部洗って、掃除の頻度も上げ、掃除機も紙パック式に変更してハウスダストとの接触率を低減。布団乾燥機➕布団掃除機も導入して週一で実施。今も継続。

睡眠:睡眠だけは削らない。昨年悪化した時期、仕事が忙しく、睡眠時間も短かったり寝ても眠れてないような感覚で、肩こりなのか眼球や頭が痛い日が多かったです。昔はそれでも肌に影響はなかったのですが、ターンオーバーが追いつかない年になってきたのでしょう。とにかく無理せず睡眠時間は確保するようにしています。

薬:昔はステロイドで一気に直して、徐々に減らしてってこともしていましたが、症状が落ち着いてからはそれに頼らないように、上記のような日常生活から気をつけるようにしています。(温泉も薬みたいものかもしれないですが)

◾︎ 最後に

自宅で継続しやすい方法が見つかって、マスクやスカーフを外せる状態になって、本当によかったです。
痒みに耐えながらの仕事や日常生活はしんどいものでした。外に出て行くことや人と会うことに気持ちが進まず、楽しみも減ってしまっていたので、こんなことでと大袈裟ですが、日常を取り戻せた気持ちです。

ちなみに、元々、湯治の考えには懐疑的でした。そんなんで治ったら苦労せんわと。でも自分の肌質と温泉成分や入浴の効果(水圧効果)も考えると、肌や体に良いことは理にかなっていると納得がいきました。先人たちの知恵と自然の力はすごい。
何より実体験として、自分が試してきた中では一番効果があったので、同じように悩んでる人いたら、一度試してみてください。
※自分の肌の状態と温泉の泉質が合っているかは、一度調べてから実行ください。また、温泉だけでよくなるわけではなく、食事など生活面も同時にケアが必要だと思います。


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