見出し画像

野原しんのすけでもわかる・N分N乗とは何か?

日本はピチピチギャルと遊べなくなるという重大な危機に直面しています。長年の課題である、少子化問題が原因です。

これに関連し、いま国会で議論されているのが、所得税の「N分N乗方式」導入の是非です。

聞き慣れない制度ですが、ピチピチギャルのためなら確りと把握しておきたい!!

そこで今回は「N分N乗とは何か?」を野原しんのすけでも分かるように説明する試みです。

それでは早速いってみましょう〜。

1.野原家でみるN分N乗の仕組み

ざっくり言うと子どもが増えるほど税負担が減る仕組み。
具体的には、個人ではなく世帯ごとの所得に課税されます。

所得を家族の人数Nで割って、その額をもとに仮の税額を算出し、その税額に再びNをかけたものが最終的な所得税額となります。

ヒエラリックテキストばりに分かりづらいため、野原家を例に見ていきましょう。

N分N乗は個人ではなく世帯ごとの所得に課税される

N分N乗方式が導入された場合、控除の制度も変わるとみられ、1と2を単純に比較はできませんが、2の方が、納税額は16万7500円も少なくなります。

どうしてN分N乗方式だと、こんなに負担が減るのかというと、「累進課税」という制度が採られているからです。

今の日本の所得税率は以下のようになっています。

日本の所得税率(累進課税)

夫婦のどちらかの所得が400万円だと、20%の税率が課されます。

それが、子どもが2人いると、1人あたりの所得は200万円になりますから、課される税率は10%に下がります。

その分、税額が大きく減少することになるわけです。

「これだけ税金が安くなるなら、子育て家庭には大きな支援になりそう!!」ということで今注目されているわけです。

2.単純に導入すべきでない3つの理由

ゆき丸としては、以下3つの理由からただ単純に導入するべきではないかなと思います。

・少子化対策への効果が限定的
・お金持ちに有利
・税収が減ってしまう

2-1.少子化対策への効果が限定的

少子化対策への効果が低いんじゃないかと思います。

第二次世界大戦後には、優遇措置があった国もなかった国もベビーブームが起きました。その双方で出生率に差はありません。

また、すでに導入されているフランスも出生率は2014年の2.0から下落を続けています。

2-2.お金持ちに有利

N分N乗方式のもとで税率が大きく下がる可能性があるのは、お金持ちです。

財務省によると、納税者のうち過半数である6割は最低税率の5%の税率が適用されているそう。

つまりN分N乗方式が導入されても、過半数の最低税率の5%の税率の人にとっては減税効果は生じない。

一方、お金持ちに有利な税制変更となり、所得格差を縮小させる税制の所得再配分機能が損なわれる可能性があります。

2-3.税収が減ってしまう

さらに、N分N乗方式を導入すれば、所得税収全体が減ってしまいます。

税収が減ると公共サービスが悪くなり、シロとの散歩も安心してできなくなります。

税収を減らさないためには、累進課税制度を大きく見直すなど、抜本的な改正が必要です。

3.まとめ

ただ単純にN分N乗方式を導入すれば、少子化問題が解決するわけではないようです。

ピチピチギャルへの道は険しいですね。。。
少子化を招いている真因を突き止めて有効な対策を考えましょう。

以上、「N分N乗とは何か?」を野原しんのすけでもわかるように説明する試みでした。それではさようなら。

最後までお読みいただきありがとうございました!この記事いいなと感じてくださいましたら「スキ」と「フォロー」もぜひお願いいたします!