見出し画像

想定外の出産の中でも産まれる前から空気を読む有能な息子の話

みなさんお久しぶりです。破壊光線です。
しばらく更新ありませんでしたが、ちゃんと赤ちゃんは産まれました。逆に生まれてから忙しすぎてろくに書く気力が生まれませんでした……何とか今書けるくらいの気力が芽生えてきたので書いている感じです。タイムリーじゃないと書けませんしね。

さて今日は安定期も超え臨月となりついに出産となった当日の話をしていこうと思います。まじで色々ありました。


ふと目が覚めたら嫁が死にかけてた

タイトル通りです。ちなみに前日は普通に嫁と仲良くスプラをしていました。ちょうど俺も育休に入っていたので夜更ししてめちゃくちゃ楽しんでました。

そして珍しく夜中に目覚めたら嫁が死にそうな顔で座禅を組んでいるわけですね。

寝起きなのもあって脳みそはフリーズし、「!?!?!?!?」を体現したような顔に数秒間なっていたのですが、コレが陣痛なのだと認識するとすぐさま嫁に様態を確認します。嫁は「恐らく陣痛で、産婦人科に電話するべき時間間隔で痛んでいる」というのを苦しみながらも教えてくれたのですが、もうここから俺は見守るしかできないんですね。
「嫁が死にかけてるならお前が電話しろよ」と思った方々、マジでその通りです。でも出来ないんですよ、電話。本人以外受け付けないそうです。俺もその日初めて知りました。

その事実を知ってからむしろ俺のほうが焦る始末です。マジで何も出来ないけど目の前に苦しむ嫁はいるので、何が出来ればそれやって落ち着けるんですが、ただひたすらにテンパる以外やることがないんですよ。嫁に「頑張って電話しよう?」って応援するも、「いやコレが陣痛がわからないんだよ…」と言うので、「いや間違ってても帰るだけで済むけど本当だったらマジでヤバイから電話しよう!?」って俺が逆に焦って催促する程です。

陣痛感覚の闇

何とか陣痛の痛みを堪えながら嫁に電話をしてもらい、病院に確認すると

「その痛みの感覚が2時間続いたら電話してください」
という衝撃の言葉を聞かされます。

(え?こんなに嫁苦しんでるんだぞ?何となく知ってたけどコレ2時間放置されるん?)と、俺は怒りや焦りや不安やありとあらゆる感情に飲み込まれてフリーズしました。ちなみに病院側としては至極真っ当な意見だし、それを理解してる嫁も極めて冷静に耐え忍んでました。なぜ何一つの苦労を背負わない俺が一番焦るのか。

そして2時間、痛みの感覚が一度ズレたものの一定の間隔で痛んでいたので再び嫁が電話すると、

「ズレたらそこからカウントリセットなのでそこから再び2時間お願いします」

というさらなる宣告を聞かされました。マジかよ。ここからさらにリセットは俺も嫁も中々に心が折れました。流石にキツい。出来ることもない。飲み物持ってきたり間接的な援助はできますが焼け石に水です。いや、本当に人生で最も長い2時間だったかもしれない……

幸いにしてその後はズレもなく、緊急で親を呼び病院へ向かいました。尋常じゃなくテンパってることくらいは認識してたので流石に車の運転とか無理です。実際この時点でカーナビに住所が入れられない程のテンパりっぷりだったので……いやホントなんなんだ俺は。

病院から出産へ

病院へ無事嫁を送り届けると、自分や親は産まれる時間になるまで帰らされます。
出産は一般的に陣痛からスタートして早くても10時間、下手すると数日とかかかります。ちなみに最悪なのは数日経過するケースですね。時間がかかりすぎると強制的に帝王切開になるため、出産の痛みを味わいに味わった後に体を捌かれるという地獄に地獄を重ねた結末が待っています。

自分達が嫁を病院へ送り届けたのが陣痛スタートから起算して5時間後のことだったので、データ上はどんなに早くても5時間はあります。なので病院へ送り届けたお礼も兼ねてそこら辺のデニーズでモーニングを食べて、その後帰ることにしました。余談ですがデニーズのモーニングはめちゃめちゃコスパが良いです。特に土日のスペシャルモーニングは本当に美味しい。見た目も華やかで気分が上がります。アレを朝に食べれるだけで早起きは三文の徳というものです。

そんなモーニングに舌鼓をうち、母と積もる話をしていると突如嫁からラインがきました。
(まだ時間もあるし、LINEはできるんだなぁ)と思いつつ見てみると、「もうすぐ産まれそうだから戻ってきて欲しい」という文面が。

!?

早い。いくらなんでも早すぎる。まだ陣痛から6時間程度。何なら初産は遅いと言われるのでもっと遅いと思っていました。陣痛の時点で予定日前なんですけどね。
(とはいえ明らかに早すぎるし、嫁も内心焦っているから連絡したのだろう)と、たかをくくりながらお会計を済まし、病院へとUターンします。

感動の出産……?

面会可能時間になり、病院へ戻ったものの、よく考えたら嫁の病室がわかりません。LINEを見返しても、階数は書かれていましたが、どこの分娩室なのかを聞きそびれていました。
というわけで目的の階へ向かい、ナースさんに話しかけようとすると、

「〇〇さんの旦那さん!?」
「早く来て!!もう産まれちゃうから!」
「いやコレ間に合うか…!?」

と数名の看護師さんに囲まれ、いきなり分娩室へとダッシュで連れて行かれました。24時間テレビのマラソンか?というかもう産まれるの!?

そんな事態が全く飲み込めないまま分娩室に入ると、嫁が死にそうな顔で本当に頑張っていました。
そんな嫁の姿を見て、俺も(そろそろ本番なんだな、色々と怖いけど、俺も頑張って応援しよう)と腹をくくります。出産って想像よりグロいと言われていて、本当に吐いてしまったりトラウマになる人もいるみたいですからね。正直その不安もありましたが、嫁の姿を前に、それでも見届けようと覚悟を決めました。

そして覚悟を決めた時、嫁がいきみだし、俺も頭を抑えるよう看護師さんから指示されたため、頭を抑えました。そして「ここからは俺も見届けるから一緒に頑張ろう!」と言おうとしたら、そのいきみで赤ちゃんは無事産まれました。

無事産まれてオギャー!と産声を上げ泣き叫ぶ我が子を尻目に、(いやコレラストだったん!?)と更に困惑する俺。個人的な想像でしたが、もっと嫁が叫ぶと思っていたので即座に産まれたことは本当に驚きました。嫁から聞いた話では、人によっては本当につらすぎて発狂する方や「●してくれーー!」と叫びまくる方もいると聞いていたので、一語も発さず産まれるとは思っていなかったです。
どうやらその一番つらいところは俺がいない間に乗り越えていたみたいですね。ちなみに術後聞いたら嫁としても叫ぶ場面はやっぱりあって、そういう所は見せたくなかったそうです。そういうキツいところは見せないようにして、産まれる瞬間という美味しいところだけ見せてくれるよう調整した赤ちゃん有能すぎだろ。

ともあれ産まれてよかった

こうして我らのドタバタ騒ぎの出産は終わりました。出産後はちょっと写真を撮ったらすぐにつまみ出され、1時間後くらいに面会しましたが、この時点で赤ちゃんっていい匂いするんですね。不思議ですよね。グロい話ですが10ヶ月も内臓の中で育ち、血まみれで生まれ出ていて何でこんな清潔感のあるフローラルないい匂いなんでしょうか。いくらなんでも産まれた直後は生臭いくらいが普通なのかと思いました。

この後は数日間の入院の後に退院し、晴れて嫁も赤ちゃんも家で育てていきます。コレもまた大変なんだ。いや幸せなのは当たり前なんですけどね。病因でのこと、退院後のこと、そこら辺もまた書けたらなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?