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Bluetoothとは ~USE Inc.的技術用語解説 vol.2

組み込み設計から完成品開発までこなすモノづくり企業、株式会社ユー・エス・イー(USE Inc.)。組み込みやマイコン、ソフト開発においての専門的な技術用語を解説します。


USE Inc.とBluetooth

さまざまなデバイスを無線でつなぐBluetooth

Bluetooth(ブルートゥース)は、無線通信技術のひとつで、主に短距離間でのデータ通信に使用されています。国際的な標準規格であるため、対応機器であれば製造国、メーカーなどを問わず機器同士を接続して使用することができます。

無線接続のキーボードやマウス、スピーカーやイヤホン・ヘッドホンなどが現在パソコンやスマホの周辺機器として一般的になっています。またゲーム機本体とコントローラーの接続にも使用されていたりと、Bluetooth技術を使ったワイヤレス機器は暮らしの中で身近なものになっているのはご存じの通り。ケーブル不要で利用できる無線接続の快適さを味わったことのある方も多いのではないでしょうか。

機器同士の接続に「ペアリング」という仕組みを使用するのもBluetoothの特徴のひとつ。認証された機器だけが無線接続することができるため、安全な通信を確立してデータの送受信や音声通話などを行うことができます。一度ペアリングが完了すると、次回以降は自動的に接続が行われ認証は不要です。ペアリングによる再接続のスムーズさ、手軽さもBluetoothが広く利用されている一因でしょう。

BluetoothとUSE Inc.との関わりは長く、2006年には携帯電話とBluetooth接続して音楽を再生するシステムを搭載したカーオーディオを開発。現在もワイヤレスイヤホンやスピーカー、車載機器などBluetoothのテクノロジーを利用したさまざまな製品に携わっています。また、Bluetoothを使用した機器の組み込みプログラムを作るだけではなく、Bluetooth接続やオーディオの送信に使用するのに必要な機能を集めたモジュールの開発・販売なども展開。Bluetoothに関連した幅広い領域をUSE Inc.はカバーしています。


Bluetoothを構成する3つの要素

Bluetoothの歴史は古く、1999年にバージョン1.0が発表されてからこの20年間バージョンアップを繰り返し、通信速度や通信範囲、セキュリティ性能などが向上しています。

2009年公開のBluetooth4.0以降は「Bluetooth Low Energy(BLE)」と呼ばれ、従来と比較して送信に必要な電力が少なく、長時間の稼働が可能になった新しい規格に対応。それ以前のBluetooth3.0までは「Bluetooth Classic」と呼ばれ3.0以前と4.0以降に互換性はありませんが、現在はClassic、BLE両方に対応した機器がほとんどです。

Bluetoothにはバージョンのほか「クラス」「プロファイル」という規定もあります。

クラスによって無線通信できる距離は異なる

「クラス」は電波の出力と通信距離に関する規定で、「クラス1」は最大出力100mW・通信最大距離約100m、「クラス2」は最大出力2.5mW・通信最大距離約10m、「クラス3」は最大出力1mW・通信最大距離約1m。遠距離までの通信に対応、また近距離通信対応で電力消費を抑える、と用途によって使い分けられています。異なるクラス同志でも通信を行うことはできますが、その場合通信距離の短い方に対応する形になります。


幅広い用途に合わせたプロファイルが用意されている

「プロファイル」は、オーディオ再生に関する機能を提供する「A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)」、スマートフォンやヘッドセット間を接続しての通話に関する「HFP(Hands-Free Profile)」、キーボードやマウス、ゲームコントローラなどの入力情報を送受信する「HID(Human Interface Device Profile)」などのBluetoothデバイス間の通信を可能にするための規格やプロトコルのセットのこと。接続する機器同士が同じプロファイルに対応していることで、そのプロファイルによる機能を利用することができます。ほかにも無線接続した機器間でファイルの転送を行う「FTP(File Transfer Profile)」や健康関連のデバイス(心拍計、血圧計、体重計など)との通信を可能にする「HDP(Health Device Profile)」など多数のプロファイルが用意されていることでBluetoothの活用範囲が広がっています。

約20年の時間をかけ少しずつ機能を増やし、クオリティを向上させてきたBluetooth。技術の進歩や市場の要求に応じて、さらに進化していくであろうBluetoothに合わせUSE Inc.でもまた新しいプログラムや製品を手掛ける……という形でこの先も長くつきあいは続いていくことになるでしょう。


USE Inc. お問合せ先
https://www.use-inc.co.jp/contact/

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