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臨月突入


わたしは臨月の妊婦である。子の名前はまだない。

「臨月」とは36wからの「出産に臨む月」のことであり
妊娠10ヶ月に入ると世間の誰もがそう呼ぶ。
ただ、医学的に正産期とされるのは37wからである。


やっとここまでこれた!
でもまだあと少し、不安感は強まるばかり。

今は出産そのものよりも、
無事に生まれてくれるかな?という不安が何より強い。
早く産んで「生きてる!」と確認できる世界線へ行きたい。

36w6dまでは早産扱いになるし、
わたしは早く産みたくてうずうずしてるし、
夫は育休の都合で出来るだけ遅く...と願うし、
実母は新生児に目がないので
自分が来るマイナス1ヶ月以内に生んでくれと言う。

みんな勝手だなあ😇ね、赤ちゃん。

赤ちゃんには赤ちゃんのタイミングがある。
好きな時を選んで生まれてきてほしい。
無事ならなんでもいいよ。血はできれば見たくないな(笑)


わたしは里帰り出産をする気が妊娠前からなかった。

東京、自分の部屋はおろか空き部屋のない実家、
フルタイム正社員で共働きの両親。母親に至ってはシフト制。
誰かが昼間にいて助けてくれるわけでもない。

もしも引っ越さず東京にいるまま出産を迎えても
休みの日に会う程度の距離感ですませるつもりだった。

何より夫と離れたくない!!
一緒に穏やかに過ごせる場所がよかった。
家事全般も私のお世話も何でもしてくれる。神。



タイミングよく引っ越しが決まって、
前々から取りたいと言っていた夫の育休も取れそうで、
完全に里帰りの選択肢はなくなった。 


幸いにも、引っ越し先で出会った人々に恵まれていて
夫と2人きりだなんて思ったことが一度もない。

東京で集まるとなると、どうしても子連れは来づらいから
またの機会に...と会わなくなることは多かった。

それがない。
子供同伴で集まるのが当たり前だし、
誰かしらの目が行き届くって素晴らしいなと感じる日々。

車がないと病院に行けず、陣痛タクシーもなく
夫の禁酒期間は人より2倍くらい長くて
それは心配性でごめんねっていう気持ち(笑)

「いつも飲めないのは可哀想だから」と
飲まない日は連絡をくれたり、
みんなで集まる日には運転手交代!と言ってくれたり、
お酒飲まないから連絡してね!と声かけてもらったり。

いつも健診に付き添う夫の有給を気にして
送迎するよ!と言ってくれたりもした。

One Teamの存在は本当にありがたかった。

もちろん夫にはすごく感謝。
なんせ心配性、いつ何時も「何かあったらどうしよう?」と
怯えてくらす妊娠期間だった。


思い起こせば体外受精の判定直後から。
陽性だったけど、継続率は何%?

心拍確認後の引っ越しは長距離、
何かあったらどうしよう?

慣れない土地で過ぎていく妊娠初期、
NEWSの「生きろ」をお腹に向かって歌う日々。

妊娠中期は安定期とも言われるがそんなものはなく。
ずっと胎動弱い?大丈夫?心配だ...の繰り返し。

妊娠後期になると常位胎盤早期剥離や
胎動の有無の心配をし続ける毎日。
冬服の中に隠れて、左手はほとんどお腹を触っていた(笑)

マタニティウェアやベビーグッズも
もしもこの先万が一があったら悲しすぎるから、と
ほとんど買えず、ギリギリまで揃えられなかったり。

世界一幸せな洗濯と呼ばれる水通しも
ギリギリまで開封すらできなかった。

直接会う人々にはさすがにお腹の大きさでバレたけど
離れた友達には報告するタイミングすらなく。
万が一何かあったらと思ったらずっと言えなくて。

自分が不妊治療中に妊娠報告受けて
沈み込む気持ちになったことも幾度となくあったから、
わざわざ報告することが憚られたりして。


そんな感じで臨月迎えました。


もう少しでこのお腹から出てくる
愛しい我が子を抱けると思うとワクワクするような。

それでも最後まで気が抜けない。

36wの健診では、赤ちゃん降りてきてるとのこと。
もういつ生まれてもいいよ、って言ってもらえたね。

母は頑張って歩こうと画策しているよ🌸

本当に本当に、無事でいて欲しい。それだけ。


世界一幸せな洗濯

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