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短編まとめ

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2019年11月の記事一覧

【短編】獣頭症の見えた過去

 目に入る情報は常に更新され、それも凄まじいスピードで更新されている。  いつでも世界と…

Uさん
4年前
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【短編】獣頭症の見えない未来

 ある日突然、体の一部が動物化する奇病。主にその症状は首から上に出るため、一般に「獣頭症…

Uさん
4年前
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【短編】熱帯魚の消費期限

 熱帯魚を買った。それも、空中熱帯魚だ。 品種改良が進み、今では延びた寿命もやはり短命と…

Uさん
4年前

【短編】彼女の秘密と七面鳥

 中田めぐみには秘密があった。  その秘密は誰も知らない。いや、確認したことがないからき…

Uさん
4年前

【短編】妖精飛蚊症B

妖精飛蚊症 五十万人に一人が発症する奇病。 それを知ったのは十二のときだった。 「しかし、…

Uさん
4年前

【短編】妖精飛翔症

 十三のときに、突然私の視界は幸せに満ち溢れた。  降り注ぐ太陽光は優しく笑い、鮮やかに…

Uさん
4年前

【短編】本日はあめ

 東京に来て五日目の朝。初めて飴が降った。最近の天気予報はえらいもので、昨日の予報通り。外れはしなかった。  カーテンを開けて外を見ると赤、黄、青、紫。ない色などないとばかりに、様々な色の塊がバラバラと降っていた。よく見ると飴はご丁寧に包み紙に包まれ、両端がねじってあった。 「東京は"あめ"が降るんだってなあ」  先に上京していた幼馴染にそう言ったのは昨日のことである。  イントネーションという概念が存在しない地方出身からすると、雨だろうと飴だろうと、発音は全て同じ"あめ

【短編】空中熱帯魚

「へえ、最近の熱帯魚って飛ぶんですね」  空中をまるで水槽の中みたいに浮遊する熱帯魚を見…

Uさん
4年前