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我が家のカレー周期

世間の皆さんは、いったいどれくらいの頻度でカレーを食べているのだろう。
我が家はなんとか月1回ペースを保っている。調子がよいときで、月に2回。うっかりすると月に1回を達成できない。

今日の夕食はカレーだ。つくらなければ!カレーにしなければ!という使命感のもと、コトコトと煮込む。

実は私は、カレーがあまり好きではない。タイカレーやインドカレーはむしろ好きなのだが、日本の家庭料理のカレー、欧風カレーというものはあんまり、なのだ。

子供の頃、母にカレーをリクエストした記憶は一度もない。母は、比較的、料理が得意な人だったので、たぶん、美味しいカレーを作ってくれていたのだと思うし、母自身は、わりとカレーが好きだったと思う。
おかげで、頻繁にカレーが食卓にならんだのだが、今思えば、働きながら子育てするうえでは、カレーは便利な献立だったのだとも思う。

世間には熱心にカレーを研究している人も多い。もう完全に、行き過ぎた趣味というくらいに。中には、それを仕事にしている人もいる。カレーにはそれくらいの魅力があるのだ、ということはわかってはいるのだが、私にはその熱量がない。


あるときに夫が、同時にカレーパンとカレーせんべいを買ってきた。嬉々として「めちゃくちゃうまそうなお菓子を見つけたー」とカレーせんべいを見せてくる。

どうしちゃったんだろう、この人。
そもそも、夫は間食をほとんどしない。それなのにおやつ。しかも、カレー&カレー。

夫いわく、朝食を食べると昼食を食べきれないし、夕方におやつを食べると夕飯が食べきれない、のだそうだ。なんともつつましい、おりこうBODYである。
私なんて、夕食に何を食べようか考えるために、お店に入ってケーキを食べちゃったりする人なのだ。夕食の時間が近かろうとも。

夫の奇行はなにゆえに?と考えをめぐらせてみると、そういえば、何ヶ月もカレーを食卓に出していなかった、ということに気がづいた。

一時期、私の帰宅が遅くて、夫が夕食を作る機会が増えたことがあった。そうなると、カレーの頻度が高まる。カレー熱の低い私は「またカレー?」と言いたくなるのをこらえて、作ってもらったことに感謝した。そして「私が早く帰る日は、決してカレーは作るまい」とひそかに決意したのだった。

そのうちに今度は、私の方が早く帰る日々となり、夕食の準備担当の主力が私に戻ってからも、その決意だけが引き継がれてしまった。カレーが食卓にのぼらないのが、日常となってしまっていたのだ。

夫に「カレーパンに、カレーせんべい。どっちもカレーだね?」と
おそるおそる言ってみると
「あ、、、本当だ!!」
と。完全に無意識だったようだ。

しかし、カレー&カレーは夫の潜在意識にひそんだ渇望と叫びに違いない。それをしっかりと受け取った私は、最低でも月1回はカレーをつくらなきゃな、と新たな決意をしたのだった。
今月は1回目達成だ。

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