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漫画で古典!

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平安時代の古典文学とそれにまつわるアレコレを漫画と記事で紹介します^ ^
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2024年7月の記事一覧

【漫画】『枕草子』ってどんな話? ー 定子の最期と清少納言が残したかったもの ー

辛く悲しいことには触れず、中宮(のち皇后)定子さまとの華やかな日々を描いた『枕草子』。当然、定子の最期の瞬間は記されてはおらず、亡くなる7ヶ月前の端午の節句について書いた「三条の宮におはします頃」という章段が最後の姿となっています。 この頃定子は、一条天皇との3人目の子・媄子を妊娠中(長保2年(西暦1000)年の2月、長男・敦康親王の百日の儀のために参内しているので、そのとき身籠ったのでしょう)。 この章段で清少納言が「籬越しに」と言って”青ざし“を出したのは、つわりで食の

七夕の夜は水面に星を映して ー 平安時代の七夕と男女を結ぶカササギの羽根 ー

7月7日は七夕の日。いまでは願い事を書いた短冊を笹に吊るすのが一般的ですが、昔の人々はどのようにこの日を過ごしたのでしょう。 今回はいつもの古典シリーズの番外編として七夕についてお話ししたいと思います。 日本の七夕の由来 ー 三つの行事が合わさった 七夕、七夕と言いますが、そもそもなぜ「七夕」と書いて「たなばた」と読むのでしょうか。 その理由は諸説あるうようですが、日本の七夕は、中国の乞巧奠と日本の棚機が合わさってできたためと言われています。 乞巧奠は、女性達が機織りや