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真実はいつも1つ!とは限らない

「真実はいつも1つじゃない」とか言うと、見た目は小学生の中身は高校生に怒られそうですね。どうもカモです。

漫画『ミステリと言う勿れ』の1話にこんな話がありました。

たとえばAとBがいたとしましょう。ある時階段でぶつかってBが落ちてケガをした。Bは日頃からAからいじめを受けていて、今回もわざと落とされたと主張する。ところがAは、いじめている認識は全くなく遊んでるつもりでいる。今回もただぶつかったと言っている。どっちもウソはついてません。この場合、真実ってなんですか。


いじめをしているつもりがないA、これは本心。いじめられていると思っているBも、これまた本心。

AはAの真実を、BはBの真実を語っている。

どちらも真実を語っているという事です。

だから、真実は1つじゃない。

真実は人の数だけあるということなんです。


一見、屁理屈のようにも思えますが、ものの捉え方、感じ方は人それぞれですから。

このAとBの場合、AとBがぶつかってBがケガをした、という事実がある。

そう、事実は1つなんですよね。

警察が調べるのはそこ(事実)です。人の真実なんかじゃない。真実とかいうあやふやなものにとらわれるから冤罪事件とか起こすのでは。

と、このマンガの主人公が言ってるんですけど、なるほど、そうだよな〜と納得しました。


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この真実は人の数だけあるという話で、ふと昔のことを思い出しました。


小学生の頃の僕はクラスのみんなとそこそこ仲良くて、男女関係なく大勢で遊ぶこともあったりしたんですが、中学になると男女もくっきり別れて細かいグループが出来ました。

僕はそういうグループに入ったりするのは面倒だと思うタイプだったので、特にどこのグループに属するわけでもなく、教室で1人本を読んでいました。

ポツンと1人で本を読んでいる僕が珍しかったのか、よくちょっかいをかけにくる男子が数人いました。

「ブス!」だの心ない言葉を浴びせてくる男子もいましたが、「お前に言われたくない。自分の顔鏡で見たことあるのか?」と返すと言ってこなくなりました。笑


そんな中、心ない言葉を浴びせてくる男子とは少し雰囲気の違った子が居ました。

その子も最初は僕の外見をいじったりしてきたのですが(いや、ブスとかそういうことではなく、髪型がアニメのキャラに似てたからあだ名を付けられただけ)、だんだんと「今日は何読んでるの?」とかそんな会話をするようになりました。

図書館で借りた本を読んでたら、「その本どんな話?おもしろい?次借りようかな」とか、あ、これは友達になりたい系の感じなのかな?とそう言う風に思いました。

本の話だけではなく、ゲームの話なんかもしたりと、わりと仲良くなったころ事件は起こりました。


美術の時間は教室移動がありました。

昼休みを跨いで美術の時間で、その子は他の男子と運動場で遊んでいたので、教室移動で荷物を持っていくのがめんどくさいということでした。

じゃあ僕が持って行ってあげるよ、って感じで美術のデザインカバン(っていうのかな?)を僕が移動するときについでに持って行ってあげてたんですよ。その子と一緒に遊んでた他の男子は別の子に頼んでいました。

しかし、教室移動の際は基本的に自分の荷物は自分でもって移動しないといけなかったので、数人の男子がカバン持ちをさせてるみたいな話になってしまっていました。


ある日、教室移動をしてたときにバッタリ美術教師に会ってしまい大変なことになりました。

2つカバンを持っている僕を見て「それは誰のカバンだ?」と聞かれました。

別に持たされているわけではないとその場は持ち主の名前を言わず無視して教室に入りましたが、授業が始まるとその美術教師は、「人にカバンを持たせてるやつは名乗り出ろ」と怒り出しました。


そして次の週の美術の授業で移動しているとき、またもや美術教師に会いました。

そして美術教師は笑顔で言いました。

「もう、カバン持たされてないんだな!よかったな!」


僕の肩にポンと手を乗せる美術教師。

何言ってんだ?こいつ。

本の話から、ゲームの話までするようになって、せっかく仲良くなってきたなと思ってたのに、お前のせいでクラスメイトにカバン持ちをさせてた奴とカバン持ちさせられてた奴みたいになって雰囲気悪くなったぞ?

怒りが沸々とわいてきて、僕はその美術教師の手を振り払い教室に入りました。


この件も、なんていうか真実は1つじゃないっていういい例だと思いませんか?

その子がどう思って僕にカバンを持たせていたかは、今になって真実はわからないですけど、僕自身は親切心で持って行ってあげてた、けれどまわりから見れば持って行かされてるように見えた、という複数の真実が存在します。

うん。まぁ今から考えると、僕も甘やかさず断るべきだったんだろうなって思います。自分のことは自分でする、これ基本ですから。

きちんと断っていれば、おかしな勘違いも生まれずに済んだんだよなって今なら思えます。


その子との関係は、そのとき少しギクシャクしたかな?って程度で、たぶんその子もカバンを持って行ってもらっていたという事実を受け止めて反省したのか、数日経てば元に戻っていました。

めでたし、めでたし(?)

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