ガチャポンで人面犬が出た話

新しい仮面ライダーのガチャポンが出てたので息子とやってみた。
1回200円。あたりはずれがあるタイプ。
あたりはドライバーや剣で
はずれはちょっとした変身アイテム。
出る確率は等しくなく、当然はずれが出やすい。

息子が回すと、小さめなカプセルがこぼれ出た。

あ、はずれだ。

と私は思う。

だけど息子は笑顔だった。

「やったぁ!仮面ライダーセイバーのやつやぁ!」

いや、これセイバーのガチャポンやからさ。
当たり前やろ。

と、半ばあきれつつも、ふと、思い出した。

そういえば、昔のガチャポンって何がでるかわからんやつやったよな。
表書きにつられてやって、全然関係ないものがでたりするの、当たり前だった。
ガチャポンが大体100円だった頃の話だ。

たしか、セーラームーンか何かのおもちゃが欲しくて
なけなしのお小遣いでガチャポンを回したのに、
何故か人面犬のキン消しみたいなのがでて
心の底から絶望したことがある。

今考えてみるとちょっとおもしろいのにな。
とっとけばよかった。

ああいう「誰が欲しいねん…」というおもちゃは年々見なくなってきた。
たまにフエラムネのオマケとかで「は?何これ?」ってのがでると逆に大事にしてしまうくらいだ。
子どもたちが見るなり「いらん」といったプラスチック製の小さな半魚人と、そのムキムキバージョンは実はこっそり私の小物入れにある。

最近の子どもたちは、書いてあるものしか出ないと信じて疑わないけど、
その認識すらまだ出来上がっていない息子は純粋にセイバーが出ただけであたりだったのだろう。
そういえば息子はガチャ運が異常に悪く、トーマスのガチャポンで2回連続線路をあてたりしていた。

幸せのハードルが下がっているのも悪いことばかりじゃない。
あたりの認識は人それぞれだ。

もし今、何かしらのガチャポンで人面犬が出たら、きっと私は
「ある意味あたり…!」
とテンションが上がっちゃうに違いないのだから。

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