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上司からの部署異動打診を断り続けて社内公募を選択するキャリア

絶対に嫌です!異動したくないです!

まぁまぁそう言わずに…


そんな押し問答を上司とスペイン料理屋で繰り広げたのも今となっては懐かしい。

当時の上司が初めてランチに誘ってきたので何事かと思えば部署異動の打診・説得だった。


何故そんなに私が拒否反応を示していたかというと、

前々から上層部がAの部署とBの部署の新人を3年後くらいにスイッチしたら面白いんじゃない?
というノリで実験的な異動を検討しているという話は風の噂で聞いていて、
行き先不明の列車強制的に乗せられるのが嫌だったのと、

海外との仕事を志していた私にとって国内の仕事メインの部署への異動は自分のやりたい事と方向性が違い

とても不服だった。

1000円ランチなんかに騙されないぞ、と。

なんなら1万円ランチでも従うものか、と。
決意は固かったので、話は最後まで平行線。

可哀想なことに、上司にとっては強情で言うことを聞かない問題児部下ランチを奢っただけという時間となった。


私の働いている外資系企業は社内公募上司から打診があって異動するパターンと両方もともとあったのだが、

その後も私は異動の打診があっても断り
全て社内公募という形で今のキャリアを形成している。

ということで、今日は久しぶりに日経COMEMOさんのテーマ投稿。

社内公募のキャリア形成をしたことで良かったことや思うことなど書いてみたいと思う。

私には社内公募のキャリア形成が合っていた

冒頭の話、結局どうなったかと言うと、

私が拒否したので別の同期を異動させることになったものの、

発案者である上層部の引退
相手側の部署の仕事量に対する人材過剰
そのスイッチ異動話自体なくなった

私と違って組織に従順で、思わぬ異動も経験だと考える同期も流石に怒っていた。

会社に命じられた異動なんてそんなもんなのだ。

そんなもんだと納得出来れば良いのかもしれないし、

興味のない部署への異動打診があるたびに断る私に対する上司の説得文句は
視野が広がるかもしれない」だったので、
思わぬ異動でも経験にはなるのかもしれない

でも、私はコントロール出来る範囲では、

自分で自分のキャリアや人生の主導権をにぎり、

アドバイスはあったとしても
最終的には自分で選択をし、
納得してキャリアに責任を持ちたい。

なので、社内公募で落ちたり、受かったりもしたが、そうして至った今のキャリアに満足している。

社内公募がない世界が羨ましくなる時

とはいえ、
たまに社内公募のない世界が羨ましくなる時もある。

なぜならば、

社内公募で自ら選んで応募した私は
誰にも文句が言えないから。

そして、常に自分で
次は「どういう方向性に進みたいか
かなり能動的に考える必要があるから。

それがたまにしんどくなる。
キャリア迷子になり、誰か決めてほしい、
と思うこともある。

違う大変さはあるのだろうが、
会社命令で異動を繰り返す内資系企業に勤める
ソルジャー系サラリーマンの夫を見ていると、

ぶつぶつ文句を言いつつも、
仕方ないと受け入れ
知らず知らずのうちに組織によって育てられ
適切な場所に配置される方がもしかしたら、
苦悩は少なく、心穏やかなキャリア人生なのかもしれないとふと、考えることもある。

会社にとって社内公募を採用するメリット

では、社内公募制度を採用した企業にとってはどんな効果があるのか。

○本気の社員を採用出来る

○広く競争力の高い社員を呼び寄せられる

という2点が挙げられると思う。

私の今のところの経験から言うと社内公募と社外採用の大きな違いは、社内公募の方が、
圧倒的にネットワーキングが効くということである。

公募というと純粋にその人の実力や実績で採用されるのかと思いきや、

結局は社内での評判いかに知られているかということが重要で、
異動したい社員がアンダーで異動先の部署の社員事前ネットワーキングをしている例をたくさん見てきたし、自分もそうしてきた。

誰ですか?という人はなかなか採用されにくい。

そうなると、社内公募に応募したい社員は
かなり本気事前の調査コネクション作りをするので、それだけ強制異動で最悪のケース何をやっている部署かも知らず、訳わからずに異動させられた社員よりも「本気」の社員を採れるということになる。

また、2点目の広く競争力の高い社員を呼び寄せられるに関しては、

今まで対象とさえ考えていなかった部署やエリアから思いもよらぬ素晴らしい人材が応募してくる可能性がある。

私の勤めている外資系企業日本法人の社内公募にはガシガシと台湾、シンガポールなどの現地法人からアジアの優秀人材が応募してきているようで、

気づけば、マネージメントの席は日本人ではなく海外の人材で埋まり始めている。

既存の社員にとっては脅威でもあるが、全体的な人材の活性化を考えると組織としては良いことだ。



あとは、

今まで社内公募の制度がなかった会社が社内公募を採用するのであれば、

自分のキャリアのオーナーシップを持つという
キャリア形成の考え方をマネージメント含めた
社員全体に浸透させることも同時に考えると上手くいくのではないだろうか。

ただ、そこが実は1番難しいカルチャーシフトでもあるとは思う。

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