10月20日の夢日記と、光の射さない場所と、祈り

この夢を見た前の日、私はものすごく疲れを感じていました。珍しく、人肌のぬくもりが欲しい的なことを思ってました。ハグとかそういうのかな。そういうの慣れてないせいか異世界の話みたいであんまり普段考えないのに、その日はホントに疲れていたんだと思います。毒気に当てられるとでも言うのかな、なんだかものすごく削られてました、エネルギーを。
翌日から大きく体調を崩したので、それも大きかったのかもしれないですが…。

そうしたら翌日。翌日の朝。

とある人が夢に出てきたんです。その人は私を抱きしめると「僕じゃ駄目なのか?」って聞いてくるんですよ。とりあえず第1部?はたったそれだけ。本当にそれだけ。私が忘れたのかもしれないけど、前後のストーリーとか何もなくただそれだけ。

笑っちゃいますよね。昨日の今日ですよ?いくら何でも都合が良すぎるでしょう(笑)。現実で無理だからって、夢で見なくたって。しかも普段「こんな夢見たい」って色々妄想してても見ないのにこんな時だけ(笑)。

ちなみに第2部?は、その人が何かの番組?に出ているのかその番組のスタッフなのか、番組じゃなくてイベントなのか、とにかくなんかよくわかんないけどたぶんその人は何かの仕事をしているのではないかと思われる夢でしたが詳細忘れました…。


しかし、何のドラマでも見たんだろう、私は。何だそのセリフ。
以前にも体調が悪い時に、同じ人が夢に出てきてやっぱり抱きしめながら「僕も一緒に考えるから諦めるな」とか言ってきたんですけどね。疲れてるのかなあ、私。

駄目じゃないし。一言も駄目なんて言ってない。私は駄目なんて思ってない。駄目どころか貴方じゃないと駄目なんじゃないかと思う。
むしろ貴方が、私じゃ駄目なんでしょう?ううん、その言葉が何かの間違いで本当に貴方の本心だとしても、やっぱり私じゃ駄目なのよ。

前にも似たような夢を見た時に、夢の中で私はこの人にこう言っていました。
私はこんな身体だから、貴方のそばにはいられない。貴方のことが本当に好きだから、貴方のことは諦めるわ。
この言葉は今に至っても私の本心で、ここでは体のことしか言ってないけど、もっと広い範囲で、そう思っているのです。

身体だけじゃない、育ってきた過程も、心の形も、今の状況も。私には何ひとつまともなものがない。私の背負った闇の深さを知っても、私から逃げ出していかない人なんているだろうか。
幸せの基準が低過ぎて、逆に他人を憎めない私は、一時的には嫌いだと思っても、その人がまた仲良くしようと言ってきたら基本的にはそうしてしまう。自分から近付かなくなったとしても、近付かれて逃げることはあまりない。けど、私からはみんな逃げていく。結局いつも、気が付いたらひとりぼっち。いつもひとりみたいなものだったから、そこに戻るだけだけど。

自分でも自分が恐ろしい。不安や孤独や嫉妬で、簡単に心のバランスが崩れてしまう。あまりにも危なっかしくて弱い人間。子供の頃程では無くなったかもしれないけど、今でも簡単に心が壊れそうになる。女性の場合は身体のバランスが心にも影響してくることが多々あるようで、私もそれが大きいのかもしれないけど、それにしたって酷いと思う。自分が誰かを傷付けてしまうことが、しまいそうになることがとても怖い。本当にそうしてしまった時は心の底から自分を許せない。

親からの愛情が足りなかったから、そう言われたことがあるけれど。じゃあ愛情を与えられたら、不安定な自分は落ち着くのだろうか。これまでがどんなに駄目でも、ここから頑張ると言えばそれで免罪符にしてもらえるんだろうか。でも私にそこまでの価値があるだろうか。

美しいとか、料理が上手いとか、稼ぎがいいとか。
何もないじゃないか、私。
せいぜいが、貴方がこの世にいてくれることを世界一喜ぶのは私です、貴方が近くにいるだけで幸せになれる自信だけはありますって言い張れることくらいだけど、それくらいのことなら私以外にもいっぱい言える人がいるかもしれない。

何もない。何もないどころか、マイナス。あるのはただ、闇だけ。
そんなものを、貴方に背負わすわけにはいかない。貴方には光の中にいて欲しい。誰からも愛されて、誰からも大切にされていて欲しい。貴方がそうであるために、私の存在は必要だろうか?邪魔にしかならないんじゃないか?こんな女やめておけ、ってきっとみんな言うだろう。

結婚してくれれば誰でも良かったって言ってた友達がいたけど、彼女はたぶん、結婚相手にその人じゃないといけないような振りだけしていたのだろう。相手も自分じゃなくてもいいことに気付きながらもそれを容認したのかもしれない。別々の人間が同じ空間や時間を共有するためには、嘘が必要なのかもしれない。自分の中の光だけを相手に知らしめるという戦略であり優しさなのかもしれない。

けど私はその嘘がつけない。まともな人間の振りができない。誰よりも相手に、貴方に対して真っ直ぐでいたいのに、気持ちだけ真っ直ぐで人間としては完全に破綻している。

貴方が、私という人間を貴方が知ったら、貴方もやっぱり逃げていってしまうんじゃないか。
その痛みに引き裂かれるくらいなら、最初から無いほうがいい。手に入らない痛みには慣れているけれど、失う痛みには弱過ぎることを自分は知ってる。
その痛みは期待や独占欲から生まれてくるものなのだろう。それならば何も願わなければいいのだ。未来も夢も、心も。

初めからこんな心や想いは無かったことにしてしまえば、感情が揺れることもない。孤独から出られることもないけれど、誰も傷付けずに済む。

貴方がどれだけ私を傷付けても、私は何故貴方がそうしたのか考えて、その貴方も貴方の一部だと考えると思う。結局、それができるかできないか、形は様々だけど、誰かと本当に深く関わるということはそういうことなのだと思う。離れることも選択のひとつで、それが悪いわけではないけれど。

けど、それを双方が同様に相手に対して考えるケースは稀なんじゃないか。自分がそうだからって、相手に求めてもいいのだろうか。

どうでもいい人間に対してはそこまで考えない。「誰でも良かった」って言ってた、言わなくてもおそらくそうだった人たちみたいに、自分が幸せになるために相手を利用すればいい。自分の闇を背負わせればいい。相手が何も気付かなければ、それでもいいのかもしれない。

どうでも良くないから真っ直ぐ真剣でいたい。けど、自分には…。

そうだ、去年見たあの夢の自分の言葉は、本当の本当に本音だ。そしてそれに対する答えは、私のもう一つの本音なのだ、きっと。

どんな夢を見ようがそれは個人の自由だ。自分の意思が介入しているようでできない夢の世界でだけ、願った世界を見ていてもそれだけは許して欲しい。その自由だけは。
だからまた夢に出てきて。夢で会えるならそれでいい。たったそれだけのことで、私はその日を生きていけるんだから。眠ればまた会えるかもしれないと思うだけで、1日の時間割を辿ることができるのだから。

貴方でなければ駄目なのは、私の方。だから夢の中だけは、なんの苦しみも迷いもなくそうであって欲しい。夢の中だけは。そこに未来を願うことはやめるから。けど私のささやかな願いだけは、叶えてほしい。

今日もそう祈るけれど、閉じた瞼の向こうにしかない世界でも会えない夜が、今日も来るのだろうか。

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