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書きました…

江川太郎左衛門英龍(担庵)というひとについて、ずっと考えてきた。

というか、一緒にいた。

この人についての文章を書くことを依頼されていて、資料を集めて、読んで、読んでいるうちにまた違うことを調べたくなって…


実際に書き始めるまでにすごく時間がかかった

書き始めてからもやはり時間はかかった


いろいろな資料や、彼について既に書かれている小説を読んだりすると、同じ出来事が全く違う解釈で書かれていたり、同じ人物の行動が少し違うニュアンスになっていたりすることに気づく。

歴史上のことだし、あるいはそれを元にしたフィクションだし、同じ人のことが違って描かれるのもまた面白みの一つだ。


私が書いているのも、私のアタマの中で作り替えられた江川担庵だ。反射炉を作ったり、ペリーに会ったり、パンを作ったりするけど、どうしてそうしたのか、そこで何を話したのか、どんなふうに思ったのかは、もう誰にもわからない。だから、私が書く。私の中の江川担庵は「こういう理由でこう言ってこう思った」のだ。

そう、わりきる。これは私の中の…というより、もはや私自身でさえあるかもしれない「江川担庵」なのだ。

なので、あの人やこの人が書いたものとは違うし、あそこやここにある資料とも少し違っているかもしれない。しかたない。

ずっといっしょにいたからね。すっかり恋しちゃってました。終わっちゃってなんか寂しいような。


精一杯、言い訳しています。

とにかく、書き終わりました。江川担庵物語「忍と興」(てへっ!)



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