素人土木ICT#5【売りっぱなし業者に気をつけろ】
ICTを新規に着手するにあたり、既にお付き合いがある業者では対応が難しいケースがある。
測量用ドローンなどが例として分かりやすいだろう。
測量用ドローンといっても、大きさや機能・方式でピンキリである。既知の業者が、大々的にICT関連事業に取り組んでいるならそのままでも問題なかろう。
そうでない業者さんであれば注意が必要である。
向こうに悪気はないのだが、往々にしてニーズから逸脱した機種を提案してくる。過少な場合もあるし、過大な場合もある。
「このドローンは!TSとリンクして!低コストかつ高精度に!測量が!できる!」「このドローンは!LSを積んでいながら!従来機の1/10程度の金額!」「このドローンは!小型且つ安価に評定点要らずの!」
胡散臭い業者も多い。なにしろ流行りのICT関連機器は言ったもん勝ち、売ったもん勝ちの市場である。
騙されてはいけない。カモろうと手ぐすねを引いているものがそこら中にいるのだ。
零細土建屋として、ICT後発組として重要なのは、信頼と実績のある枯れたツールを選択する事である。
少なくとも測量器材は絶対にそうすべきである。安易に考え飛びついた後で「精度が出ません」では話にならない。
案外地場大手土建屋に測量機器を卸している業者は「ポロリ」と重要な情報を言ったりする。「いや~アレって実は精度散々で、、」「いや~結局皆さん使う器材は元に戻してますよ~」
重要な情報を貰った後気になるのは、サポートである。
測量のイロハを教えてもらえるのか?解析の仕方も教えてくれるのか?
継続的かつ効果的にICTを導入するのであれば、一連のフローを自社で行うのは鉄則である。
売りっぱなしの業者では無駄に時間を食うか、金をかけてノウハウを習得することになるだろう。もしかすると墜落させてしまうかもしれない。
うちは丁度いい時に営業をかけてきた業者が、UAV測量に力を入れているところだった。
これは天啓と話を聞くと、「自社ICTを全面的に応援します」と気持ちのいい返事であったので、即見積もりを取り、購入に至った。
哀れ普段の業者は新機材導入の事実も知らないままである。カワウソ
実際の現場でも、ほぼ無償(強要したわけではない)でレクチャーしてくれたり、事務所作業もよく面倒を見てくれた。そろそろ何か買ってあげなきゃな~と思うくらいである。
ネット上を見ていると、あれもこれもと情報が氾濫していて、どれも高精度かつ機能的なもののように感じる。
測量器具メーカにしても、トプコン、ニコン・トリンブル、ライカ等と多い。
ICT機器を選定するにあたり、メーカや業者選定はそれ以上重要である。
自社でどこまでICTをやるつもりなのかを明確にして、それをしっかりと受け止めてくれるような業者を選定すべきである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?